■鎖に繋がれた少女 | ||
<ベル> まずは導入部分の状況描写。センスが良いですよね。 「太陽の恵みを受けたことのないその場所の空気」とか 「かがり火の灯りが届かぬ先の暗がり」とか 本好きでないと浮かばないようなフレーズにはいつも感心します。 生贄として捧げられた少女と、それを助けに来る少年という設定は 少年誌ファンタジー系作品の王道ですし 昨今では、その少女が全裸で磔になっていても 許容範囲になっていると思います。 オリオンの登場や復讐の動機も明確で この話の本当の主人公はオリオンだと分かります。 あえて苦言を言うなら、オリオンがクレアを犯す場面は もっと長く、クレアが感じてしまう描写なんかも盛り込んで欲しかったです。 少年誌作品をイメージしていたせいで、あえて割愛したのでしょうけれど 官能小説としては物足りなく感じました。 それと、オリオンがクレアの膣内に射精した描写をハッキリ書いた方が 後の展開で実の妹:クレアを犯した事を オリオンが後悔するのではないか、と思いました。 もう一つ気になったのは、背中に三つの斑点で判別するエピソードです。 漫画『ジョジョの奇妙な冒険』で、ジョースター一族には星形のアザがある という設定がありましたが、実際には斑点やアザは遺伝しないので 親族判定の根拠としてはどうなんだろうと、ジョジョの時にも思いました。 もっともここを割愛すると、妹だと気付くことも出来ないので 話の展開自体が違う方に向かってしまいそうですが。 好きな場面は、クレアがオシッコをし終えた後の恥ずかしがる様子や ルークがクレアのオシッコを拭く場面です。 野犬の生贄になることを受け入れたハズのクレアが 「もう、ルークのお嫁さんにして貰うしかない」と 生きて幸せになる希望を見出すあたりが、少年誌らしい展開で好きです。 でも官能小説としては、クレアに「無事に村に戻ることができたら」と 優等生的な拒絶をされてもルークが意に介さず 手足を四方に広げられたクレアの女性器を舐め回す描写が欲しかったです。 「山の神の生贄になるってことは 野犬に食いちぎられて噛み殺されるってことだろう? 触られたくらいで戸惑うようじゃ、生贄なんか務まらないよ。 でも野犬はおいらが追い払った。だから今、生贄はおいらのモノだ」 「ダメよ、ルーク。そんなところまで・・・、ああっ!」 私ならこんな展開にするでしょうね(笑) 「おい、お前はクレアを嫁さんにするんだったな。だったら良く覚えておけ。 山の神なんて奴はいない。だが村へ戻っても、もうお前たちの居場所はない。 お前がクレアを救いたいなら村を捨てて生きろ。 俺のことも。今日、ここで起きた出来事も。全て忘れて新しい土地でやり直せ。 それ以外にお前達が幸せになる方法はない。いいな」 最後のセリフも、私ならオリオンにこう言わせるでしょうか。 もちろんどちらが良いという話ではなく もし私が書くならという話なので、あまり気にしないで下さい。 |