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   『契約自由化法〜女代議士の転落』

                                     作;小百合

1.
あたしの名は佐渡野真奈美。日本経済界にその名を知られる、佐渡野財閥の総帥、佐渡野栄治の三女。高校2年で16歳、一ヶ月後には17歳の誕生日を迎える。
以前より目をつけていた、同じ学園に通っていた2年先輩の真野夏美を、一年ほど前にひょんなことからゲットして、卒業後はこの屋敷で住み込みのメイドとして働かせている。
もちろん、メイドというのは表向きで、実際はあたしのペット、従順なマゾ奴隷だ。
ただそれも、最近マンネリ化してきた感があり、そろそろ売り時かなと思いながら退屈な日々を送っていたある日、興味深いニュースが飛び込んできた。
最近世間で話題になっていた、契約自由化法≠ェ成立し、しかもその施行初日に、憲法に反するような契約が調印されたというのだ。
それはペット契約といい、財産も基本的人権も、着衣権さえもすべて放棄して、契約相手のペットになるというもので、しかも、そのペットになったのが、あの有名な美人女弁護士、橘美織だというのだ。
冗談としか思えなかったが、テレビをつけると、記者会見らしい映像が流れ、そこには橘美織が、信じられない姿で映っていた。
その契約書は、法律の専門家が作ったものでないと有効ではなく、この女弁護士が自ら作り署名したというのだから、相当なマゾ女ということらしい。
「ペット契約書」の内容も公開されていた。人権を回復することは、法的に不可能ということだ。自分のマゾ願望を実現するために、弁護士という立場を利用してまで、自分自身を法律で縛りつけ、貶めてしまうなんて・・・
ふと、既視感を覚えた。そういえば一年前、似たようなマゾ女がいたことを思い出した。そうそう、夏美をゲットするのに利用した女だ。確か名前は・・・真園小百合だ。
冗談半分で、「助けに行くから、自縛して待ってて」と命令したら、あたしに鍵を送って、本当に自縛して待っていた。しかも素っ裸で。
スカ好きみたいだったので、やたらと汚いことをやらせて虐めた覚えがある。スカも最初の内は面白かったが、あの匂いだけはどうも好きになれなかった。夏美も危うくスカにのめり込むところだったが、あたしがやめさせた。スカはやっぱり、あたしの性には合わないようだ。
小百合も信じられないマゾ女だったが、橘美織は更に上を行く露出狂の超変態女のようだ。上には上がいるものだ。
しかし、弁護士といえば、誰もが羨む社会的地位の高い職業だ。そんな身分もプライドも高い、あの生意気そうで有名な美人弁護士のような女を、マゾ奴隷のペットにしてしまえたら、どんなに気分がいいだろう。
橘美織は自ら望んで堕ちたということになっているが、きっと飼い主の来栖マリナという女に嵌められたに違いない。根拠はないが、あたしの直感がそう伝えていた。
もしそうだったら、この機会を利用しない手はない。橘美織のような地位の高い生意気な女を、合法的に奴隷にしてしまえるかも知れないのだ。夏美のように、カモフラージュする必要もないし、後始末を闇社会の人間たちに依頼する必要もない。
日中の人ごみの中で、全裸の女を犬拘束した状態で、人に見せびらかすように連れ歩いても、警察に捕まることもない。しかもその女は、本心では嫌がっているのに、あたしの気分次第でどんなふうに辱めても、決して逆らうことができない。こんなに面白いことが他にあるだろうか。
テレビを見ると、以前から生意気だと思っていた、若手の美人参議院議員の高坂遥が、激しい口調で橘美織のことを糾弾している。この女はあたしが通う学園の卒業生だ。時々学園にも講演をしにやってくるが、いつも偉そうなことばっかり言っているので、気に入らなかった。はっきり言って、ムカツク女だ。
それにしてもこの女、何をこんなにムキになってるんだろう。友人ということだが、そんなに深い関係ではないというし、こんなに感情を露にして激しく非難するのは・・・
その時、あたしにはピンとくるものがあった。もし、あたしの勘が正しければ、この女を奴隷にすることは、そんに難しくはないはずだ。よし、次のターゲットは、この女、高坂遥に決めた!
国会議員にまで登り詰めた高坂遥なら、奴隷に堕ちた時の屈辱感は、橘美織のそれとは比べ物にならないほどのものになるだろう。きっと、面白さも半端じゃない。
あたしは込み上げてくる高揚感を、抑えることができなかった。

2.
私の名は、高坂遥。昨年の参議院選挙で念願の初当選を果たし、この若さで、ついに国会議員にまで登り詰めていた。当選以来、参議院議員として、多忙ではあるが充実した毎日を過ごしていた。
そんなある日、とんでもないニュースが飛び込んできた。あの、契約の自由を促進するための法律£ハ称契約自由化法≠ェ、衆議院で可決されたというのだ。公序良俗はともかく、日本国憲法にまで反するような契約が自由になるなんて、そんなことが許されるはずがない。
参議院での審議では、私も当然反対票を投じ、法案は反対多数で否決された。それがここへ来て、まさか衆議院で逆転可決されるとは、夢にも思わなかった。
ただそれだけなら、特に気にかける必要はなかった。ところがその翌日の施行初日、さらに驚くべきニュースが飛び込んできた。
何と、憲法に反するような契約が実際に交わされたというのだ。しかもその当事者が、共同記者会見に臨んでいるのが、テレビで実況中継されていた。
その模様を見て、私は目を疑った。あの有名な女弁護士、橘美織が、自ら財産や基本的人権まで放棄して、他人の所有物になるべく、ペット契約書≠ネる契約書に署名、捺印したというのだ。更に驚くべきことに、その契約内容には、着衣権の放棄や、自由に排泄することの禁止事項まで含まれていた。

橘美織とは、美人先生≠ニいう触れ込みで、私が当選してからは、よくテレビのバラエティー番組などに一緒に出演したりしていた。同い年ということもあり、彼女と親しくなるのに、さほど時間はかからなかった。
彼女は自分の信念をしっかりと持ち頭もよく、清潔感を感じさせる、好感の持てる女性だった。少々生意気な所が珠に傷だったが、そこは私も人のことは言えなかった。いずれにしても、とてもあんなことをするような女には見えなかった。

その日、私は公演会のために地方へ出張しており、公演が終わった夕方近くに、ホテルに戻り、自室でテレビをつけた時に、初めて橘美織のニュースを目にしていた。
それから少し休憩した後、会食のためホテルを出ようとした所で、報道陣に捕まってしまった。橘美織のスキャンダルについて、知人としてのコメントを求められたのだ。
ノーコメントでやり過ごした方がよかったのかも知れないが、私は立場上、橘美織を非難するコメントを発表した。ところが、非難している内に、つい感情的になってしまい、口調が激しくなってしまっていた。
私がなかなかインタビューの場から離れようとしなかったので、秘書やSPに半ば強制的に引っ張られるようにして、その場から離れた。
会食後ホテルに戻り、部屋のテレビをつけると、未だに橘美織のニュースばかり放送されていた。うんざりしてテレビを消し、くつろごうとしたが、どうもこのスキャンダルのことが頭を離れない。
ところで、インタビューの時、私はどうしてあんなに感情的になってしまったのか、考えてもよくわからなかった。親しい間柄だと言っても、所詮は他人。橘美織が何をしようと、私とは、直接には何も関係がない。おぞましさを感じたのは事実だが、あそこまでムキになる必要はなかったはずだ。

その夜はなかなか寝付けなかった。テレビで見た橘美織の、あの信じられない姿が、脳裏に焼き付いてしまっていたのだ。悶々とした時間が過ぎ、やっと意識が遠のいていったのは、明け方近くだろうか。
夢を見た。
ここは歩行者天国だろうか。明るい日射しが降り注ぐ中、沢山の人たちが往き来している。ふと見ると、前から若くて容姿端麗な女が近づいてくる。
手に何かを持っている。犬の散歩の時に使われるリードのようだ。反対側の手には、長くて黒い物・・・乗馬鞭だ。そして彼女の後からついてくる人影が・・・それは、裸の女だ!
その裸の女は首輪を嵌められ、それに繋げられたリードを、前を歩く若い女に引かれ、歩かされていた。両手を後ろに回し、恥部を隠そうともしていない。いや、後ろ手に縛られていて、隠すことができないようにされているようだ。
前を歩く若い女の顔は、見たことがある・・・そう、来栖マリナだ! ということは、あの裸の女は・・・橘美織? でも、俯いたままなので、顔がよく見えない。
それにしても、大勢の人前で白昼堂々と、こんな人権無視の破廉恥な行為が行われているというのに、誰一人として止めさせたり、注意したりしようとしない。交番の前に立つ警察官でさえ、ただ眺めているだけだ。
これが、契約自由化法≠ノ基づくペット契約書≠フ効力だというのか!
二人は私の目の前で立ち止まる。私は知りたかった。橘美織がなぜこんなことを。本人の口からその訳を。そして私はその裸の女に話しかけてみた。
「橘先生? あなた、橘美織さんなんでしょう? いったいどうしてこんなことを!?」すると、来栖マリナが口を開いた。「美織先生、ホラ、お友達ですよ。顔を上げてご挨拶なさい!」
命令されて、裸の女はゆっくりと顔を上げる。しかし・・・それを見て、私は凍りついてしまった。
顔がない! 目も鼻も口も。「そ、そんな・・・」その直後、全身に電流が流れたような衝撃を感じ、ふと気が付くと、何と私自身が全裸にされ、首輪を嵌められ、両手は後ろ手に拘束されていたのだ!
首輪にはリードが繋がれ、それを持つ人物は、来栖マリナ? いや、違う。もっと若い・・・学校の制服を着ているようにも見えるが、よくわからない。
リードを引かれ、大勢の人達の前で、拘束された裸身を晒しながら歩かされる。「あぁ・・・恥ずかしい・・・」激しい羞恥がカラダを熱くする。
これ以上ないぐらいの恥辱。しかし、カラダの奥から湧き上がってくる、このゾクゾク感は、いったい何なんだろう。まさか・・・快感?!・・・そんな・・・
国会議員であるこの私が、露出狂の変態女だというのか! そんなこと、絶対にあり得ない!
カラダの敏感な部分に、刺激が加えられるのを感じた。指で弄くられているようだ。
「あ・・・ダ、ダメ・・・あぁん・・・んふぅん」鼻にかかった甘い喘ぎ声を、押し殺すことができない。こんな、衆人環視の中で・・・ダメ・・・あああああああ!!!
そこで目が覚めた。体中汗びっしょりになっていた。
「今の・・・一体、何なの? これって、露出願望? まさか・・・」
外はもう、明るくなっていた。窓から朝日が射し込んでいる。
テレビをつけた。朝のニュース番組では、橘美織のスキャンダルを報じていた。「橘さん・・・」こっちは夢ではなく、現実だった。
テレビを消し、シャワーを浴び、身支度を整える。
「忙しかったから、ストレスが溜まっていただけよ。この私が、露出狂のわけないじゃない!」そう自分に言い聞かせた。
また代議士としての、多忙な一日が始まろうとしていた。
しかし、この時既に、私の身には、黒い影が忍び寄ろうとしていたことなど、知る由もなかった。

3.
数日後、あたし(佐渡野真奈美)は高坂遥を陥れる決定的な方法があることに気が付いた。あたしはその鍵を握る、後輩の上村加奈子に電話を入れた。加奈子は一年前、あたしが夏美をゲットしたちょうどその日に、これまた小百合のお蔭で、以前から狙っていたマゾ奴隷をゲットしていた。当時、加奈子の担任だった女教師だ。
「加奈子、久しぶり」「あ、真奈美センパイ、どうしたの?」「加奈子にいいこと教えてあげようと思って」「なになに?」「加奈子の奴隷先生さぁ、もっと人に見せびらかしたくない?」「うん、そうしたいけど、バレたらヤバいし」「バレても大丈夫な方法があるのよ」「マジ?、教えて、教えて!」「教えてあげるから、今から来ない?」「うん、行く〜」
数十分後、加奈子はあたしの屋敷のリビングにいた。
「なるほど〜、ペット契約書かぁ! 今マスコミで大騒ぎになってるやつだね」「そうそう、これにサインさせれば、堂々とハダカで連れ回せるんだよ」「あはっ、面白そう!、それにしても、この女弁護士、究極のドMだよね。でも、真由美先生といい勝負かも?」
あたしはネットで公開されている、橘美織のペット契約書をダウンロードし、甲の名前を書き換えてみた。
「高坂真由美」
そう、高坂遥の実の妹の名前だ。

4.
ふと、あの橘美織のスキャンダル報道があった日の夜に見た夢を思い出した。今にして思えば、あれは警告夢だったのかも知れない。
しかし、今そんなことを思い出したところで、どうにもならない。そう、私(高坂遥)は今、歩行者天国の真ん中を、下着も身に着けていない全裸で、首輪を嵌められ後ろ手に拘束された状態で、首輪のリードを引かれながら、歩かされているのだ!
更に口にはボールギャグが嵌められ、言葉を封じられている。それだけではない。口を閉じることができないので、犬のように、涎が垂れ流しの状態のままにされてしまっている。そして陰毛は全て剃り上げられ、幼女のようにされた股間を晒したまま、公衆の面前を歩かされているのだ。
生まれてから今までで、これ以上の恥辱を受けたことなどなかった。悔しさで涙が頬を伝い、鼻水まで垂れ流しになっているが、両手は後ろ手にがっちりと拘束されているので、拭うことさえできない。
これ以上歩きたくなくても、私の前を歩く嗜虐者は、容赦なくリードを引き続ける。首輪はチョーカーになっていて、私が立ち止まると首が絞まって息ができなくなるので、羞恥に身を焦がしながらも、歩くしかなかった。
その嗜虐者は、制服姿の女子高生、佐渡野真奈美。私の母校、佐渡野女子学園の生徒で、私の後輩だ。そして、同じ学園の制服を着た他の生徒も数人、私達と一緒にこの歩行者天国を歩いている。私は、この少女たちとの間で、とんでもない契約を結んでしまった。
彼女たちは、実に楽しそうに、私を引き回している。道行く人達は、こんな私の惨めな姿を、嘲笑ったり、罵ったり、無視したりして、通り過ぎて行く。一緒についてくる人達もいる。その中には、報道関係者もおり、何台かのテレビカメラが、私達を追っていた。私の醜態は、全国に生中継されていた。
夢だったら早く覚めてほしい・・・何度願ったことか。しかしこれは、あまりにも厳しい現実だった。
ほんの数ヶ月前なら、こんな余りにもひどい、人権を無視した行為が、あんな契約を交わしたからといって、社会的に許されることはなかった。そう、あの契約自由化法≠フ可決が、すべての始まりだった。

あれは、橘美織のスキャンダルから、10日ほど経った頃だろうか。あのスキャンダルを遥かに凌ぐ、私にとって衝撃的なニュースが飛び込んできた。
契約自由化法に基づく、インモラルな契約が結ばれ、何と、その契約者が、私の妹、真由美だというのだ!
「そんな馬鹿な!」
しかしテレビのニュースでは、無情にも、真由美の実名が、顔写真入りで報道されていた。
すぐに真由美に連絡を取ろうとしたが、携帯は勿論、アパートの電話も繋がらない。真由美のアパートに行ってみても、既に引き払った後だった。何とか探し出そうとしたが、一向に消息が掴めないでいた。
一方、こんな身内のスキャンダルは、政治家にとっては致命的だった。既に所属政党からも見捨てられ、私の政治家生命は、終わったも同然だった。
途方に暮れていたそんなある日、私の元に二人の少女が訪ねてきた。二人とも、私の母校の生徒で、何と、真由美の契約相手が、その二人の内の一人だというのだ。
とても信じられなかったが、契約書のコピーや真由美の調教動画、それに真由美のかつての所持品などを見せられて、認めざるを得なかった。
私はすぐに顧問弁護士を呼び、真由美を解放するべく、上村加奈子と交渉に入ろうとしたが、「法的に勝ち目はない」と、弁護士にも見捨てられてしまった。
最後の手段として、私はプライドも投げ捨て、後輩の女子中学生に、土下座をして懇願した。そして、彼女が出してきた条件は、「私が身代りになること」だった。
私は迷った。こんな契約を結んでしまったら、あの悪夢が現実になってしまう。かといって、妹をこのまま見捨てるのは、耐え難いことだった。
私の政治家生命はもう、終わったも同然。ならばこの先、私がどうなっても、妹の真由美を救えるのなら・・・

5.
調印式は、報道関係者が多数出席する中、全国に実況中継された。海外からの記者も多数出席しており、私のスキャンダルが世界中にまで報道されてしまうのかと思うと、気が遠くなった。
所属政党からは既に除名処分になっており、政党関係者の姿がなかったのは、まだよかった。しかし、他政党の関係者の顔が見えた時、私はとても目を合わせることができなかった。そこはまさに、針の筵だった。
契約書を作成した担当の女弁護士、よりによって、私の顧問弁護士だった田中明子が、司会進行をしていた。私はまず、議員辞職と、政界からの引退を表明し、議員バッジを置いた。
私が所有していた現預金から、債権、家、土地、家財道具、アクセサリー等の小物に至るまで、全ての財産の譲渡手続きは、既に終わっていた。文字通り、無一文≠ノなった私は、今身に着けている服も下着も、更には人権≠ウえも奪われようとしていた。そして・・・
「じゃあ遥先生、脱いでね〜」佐渡野真奈美から、死刑宣告にも等しい言葉がかけられた。「最早これまで」覚悟は決めてきたつもりだった。しかし、いざとなると、ジャケットを持つ手が震えた。今脱いでしまったら、契約によりもう二度と、服はおろか下着さえも身につけることができなくなってしまう。
「先生、どうしたのかな〜、それとも、強制執行されたいのかな〜、もう、ドMなんだからぁ!」真奈美のおどけた言葉に、会場から笑いが起こった。
私は意を決して、ジャケットを脱ぎ、シャツを脱ぎ、スラックスを脱ぎ、ブラジャーに手がかかった一瞬、躊躇ったが、ホックを外し、胸をさらけ出した。会場からは、拍手や歓声が湧き起こっていた。
「先生〜、最後の一枚だよ〜、アハッ」私は意識が遠退いていく感覚の中、最後の気力を振り絞って、股間の布を脱ぎ捨てた。これで私は、衆人環視の中、一糸纏わぬ丸裸になってしまっていた。
「恥ずかしい」などという生易しい言葉では、とても言い表せなかった。思わず手が、私の恥部を覆い隠すように動いてしまっていた。
「あっ、田中先生、今の、契約違反ですよね?」「はい、その通りです」女弁護士は、淡々とした口調で答えた。
「罰を与えても、いいですよね?」「はい、契約では、そのようになっております」
「しまった!」契約書の条文が脳裏を過ったが、既に手遅れだった。
私は首輪と手枷が鎖で繋がった拘束具で、真奈美と一緒に出席している少女たちによって、両手を後ろ手にしっかりと拘束されてしまった。そして真奈美が鞭を手に立ち上がった。
「いやぁ!」思わず叫んでしまった言葉もまた、契約違反だった。今度は私の口に、ボールギャグが捩じ込まれ、革紐でしっかりと固定されてしまった。
「じゃあ遥先生、お仕置きよ!」「ピシッ!」真奈美の鞭が、容赦なく振り下ろされ、お尻に激痛が走った。「うぐぅっ!」「パシッ!」「むぐぐぅ!」
私を鞭で二回打った真奈美は、マイクを握り、出席者に向かってこう言った。「みなさ〜ん、遥先生はぁ、ドMですからぁ、お仕置きされたくて、わざと違反したんですよぉ〜、だからぁ、あたしのことぉ、酷い女だって思わないでくださいねぇ〜、きゃはっ」会場はまた、笑い声に包まれた。
私は恥知らずなドM、こんなふうに晒し者になることで快感を貪る、露出狂の変態マゾ女、快楽のために財産も人権も、全てを棄てた世界一の大バカ女。世間はみんな私のことを、このように見ている。その証拠に、こんな酷い扱いを受ける私を見ながら、止めさせようとか、同情するような人は、誰一人現れなかった。
それから私は、机の上に載せられて座らされ、足がM字開脚になるように固定されてしまった。少女たちは「儀式」と称し、私の丸出しの股間が、大衆に晒されたままの状態で、その陰毛を全て剃り落としてしまった。剃毛後、その部分に塗り付けられたのは、脱毛クリームだった。
(つづく)



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