『私を辱める契約書を作ってください』アナザーストーリー

   女王様の飼い犬

原案:ベンジー   作:TEKE・TEKE


六本木、とある雑居ビルの地下1階に知る人ぞ知る店がある。
『ブルーシャトー』、SM専門のショーパブだ。
表に看板は出ておらず、雑居ビルの上の階には怪しげな個人貿易会社や、弱小AV撮影事務所、アダルトショップ、いかにも胡散臭そうな探偵事務所しか入っていないため、一般人がこのビルに立ち入ることはほとんど無い。
ブルーシャトーは会員制ではないが、素人がうっかり入るととんでもないことになる場合がある。
入るときは自動ドアだが、出るときは店員にドアを開けてもらわなければならず、そのことから考えても懐に十分余裕があるか、それなりのコネを持っているものしか足を踏み入れられないのである。

午前10時ごろ、一人の若い女性がその雑居ビルに入り、エレベーターで上に登ってゆく。
年齢は20歳前後、茶髪のノースリーのワンピース、素足にミュールという格好だった。
尋ねたのは4階のカオス企画というAV撮影事務所だった。
プロデューサーらしきサングラスをかけた男が彼女を出迎える。
「すぐにここがわかったかな?」
「ハイ、地図は判りやすかったです」
彼女の持ってきた書類をめくりながら早速面接が始まる。
「BCプロダクションからの紹介だね。高田美樹さん、AVの経験は?」
「3本出たことがあります」
「デビュー半年で3本か・・・。デビュー作単独1本、あとが絡みで2本、ちょっと少ないよね」
「そうなんですか?」
「この業界、次々新人が出てくるから、本数こなさないと稼げないし、すぐ忘れられちゃうよ?あまり出演しないのには、なにか訳があるのかな?」
「・・・」
「周りに知られるのとかイヤと思っているんだった、1本出た時点でアウトだよ。今のネット社会、どんなに隠したってどこからか情報は洩れるんだから・・・。それなら開き直って、今のうちに稼げるだけ稼いだほうがいいよ」
「・・・ハイ」
「お金いるんだよね?どういった事情かは詮索しないけど、かなりの借金があるんじゃない?」
「・・・」
「まあ、いいや。今度の企画、ちょっとキワモノになるけど内容は聞いているのかな?」
「・・・ええ、犬との絡みがあるって・・・」
「どうする?契約したら取り消しできないよ。どんなに嫌でも従ってもらうからね」
「・・・やります」
「じゃあ、これにサインして、拇印を押して」
美樹は書類にサインすると、差し出された朱肉に右手親指をつけて、拇印を押した。
「OK、じゃあこれから撮影スタジオに移動するから。車が準備できるまでコーヒーでも飲んで待っていて・・・」
プロデューサーはコーヒーを入れたカップを美樹の前に置くと、事務所を出ていた。

プロデューサーがしばらくして戻ると、睡眠薬入りのコーヒーを飲んだ美樹は完全に寝入っていた。
彼は万が一に備え、美樹に目隠しをして後ろ手錠をかけ、両脚をロープで縛ると、彼女を荷物担ぎにしてエレベーターに運んだ。
B1のボタンを押して、ブルーシャトーのフロアに運ぶ。
鉄格子を模したドアの前に立つと、鈍い金属音と共にドアが開いた。

「その子が例の娘かい?」
ボンデージ姿の女王様が出迎える。
この業界では最強の女王様と呼ばれている蒼井エリだった。
プロデューサーはエリの隣にいたボディガードに美樹の体を預けながら言った。
「はい、高田美樹、本名は橘美樹、例の元女弁護士の従妹(いとこ)になります」
「結構似ているじゃないか。あの女も、まさか自分に従妹がいたなんて思いもしなかっただろうね」
「元女弁護士の父親の弟の娘です。この弟が放蕩者で若いときに橘家から勘当になっていますので、叔父がいたことすら知らないでしょう」
「それにしても従妹もAV女優になっていたなんて、淫乱な血筋なのかねえ?」
「父親の作った借金返済のために仕方なく、ということのようですが、まあこの商売、好きでなければ出来ませんね」
「ところで、例の書類にちゃんとサインさせたのかい?」
「ええ、もちろんです」
プロデューサーは先ほど美樹にサインさせた書類を見せた。
題名はAV出演契約書となっていたが、内容はペットになった上でAVに出演するというものだった。
美樹は単なるAV出演契約書にサインしたつもりで、実はペット契約書にサインしていたのだ。
ペット契約書では、人権、財産を全て放棄することになっている。
そのかわり、借金も棒引きになるのだ。しかしそれではなかなか債権者は納得しない。
そこで飼い主がその補償をしてやるか、債権者にペットを共同所有する権利を与えて納得させる。
実は美樹の借金は、すでに黒川祐介が肩代わりしており、その点に関しては解決済だった。
「それにしても黒川様はそうとう橘家にご執心のようだね。わざわざ従妹まで探し出してくるんだから」
「見つけたのは偶然です。例の元女弁護士に似たAV女優がいる、と聞いて興味を持たれたので、調べてみたら従妹だった、という訳です」
「でも本当によく似ている。姉妹といっても通用しそうじゃないか・・・」
「そうですね。いずれは姉妹レズショーなんて撮影したいですね」
「今晩、調教ショーを行うよ。あくまでAVの撮影ということでカメラを回すんだ。もちろん販売してその分でもたっぷり稼がせてもらうさ。なにしろ女優のギャラがいらないからね」

美樹が気がつくと、ボールギャグを嵌められ、後ろ手錠で床の上に転がされていた。
目が周囲に慣れてくると、前方にカーテンがあり、周りに椅子やらロープやら色々と置いてある。
カーテンの向こうからはざわざわと大勢の人がいるような気配がする。
彼女は自分がどうやらステージのバックヤードのような所にいることが理解できた。
なんとか立とうとして、両足を縛られていることに気がついた。
もぞもぞやっていると、奥のドアからプロデューサーが出てきた。
「気がついたかい?あと10分ほどで撮影開始だからもう少し待っていてくれ」
プロデューサーは美樹を引き起こすと、近くにあった椅子に座らせる。
「君に言ってなかったことがある。AVの撮影は立ち会うスタッフが普通5人くらいだけど、この撮影にはそのほかに30人ほどの観客がいる。他レーベルのプロデューサーやスタッフ、女優や調教師たちだから問題ない。みんな同じ事をして飯を食っているんだ。もし他のプロデューサーの目にとまればもっと仕事がくるかもしれないぞ。だから、しっかりとオレの言うことを聞くんだ」
美樹はうなずくことしか出来なかった。

やがて準備が整い、美樹は足のロープは解かれたが、ボールギャグと後ろ手錠はそのままステージに引き出された。
とたんに会場から、歓声や拍手が沸き起こった。
ステージは客席より50cmほど高くなっており、客席がよく見えた。
観客を見渡すと、確かに見たことのある女優やプロデューサーがいた。
「さて、本日は高田美樹の公開羞恥調教にご足労頂きましてありがとうございます。まずは主演女優のごあいさつから」
ボールギャグがはずされた。
「・・・」
「ほら、名前と年齢、スリーサイズを答えるんだ!」
「た、高田美樹です。年齢は21歳・・・」
「聞こえないぞ!もっと大きな声でしゃべれ!」
会場から野次が飛ぶ。
「高田美樹です!年齢は21歳!サイズは80−59−76です!」
手錠がはずされた。
代わりに犬用の首輪が巻かれ、南京錠がかけられる。
「よし、全部脱ぐんだ!」
「えっ!」
「AVの撮影だろうが!主演女優が脱がなくてどうする?」
「で、でも・・・」
いくらAVの撮影の経験はあるとはいっても、これだけの人数の目の前で脱いだことはなかった。
しかも業界人とはいえ大部分は、美樹の痴態を見るためだけにいるのである。
「こんなの聞いてない・・・」
大勢が見守る中でおこなうストリップは、想像以上に恥ずかしかった。
半べそをかきながら、美樹はワンピースを脱ぎ、下着をとった。
恥ずかしさのあまり胸と股間を手で隠してしまった美樹に会場から罵声が飛ぶ。
「ちゃんと見せろ!」
「ほら、手をどけろ!」
プロデューサーが後ろに回って美樹の両手をつかみ、胸と股間を晒させる。
「もっと脚を開け!」
後ろから股間に脚が差し入れられ、割り広げられた。美樹は俯いて必死で羞恥に耐える。
「後ろも見せろ!お尻をこっちに向けるんだ!」
再び野次が飛ぶ。
プロデューサーは美樹の身体を回転させて観客に美樹のお尻が見えるようにした。
「自分で開いて見せろ!」
「えっ!」
「脚を開いて、お尻を突き出すんだ。両手で尻臀を割り広げて、アナルを見せるんだ!」
女にとって最も見られたくない不浄の部分を晒せというのだろうか?
確かにアナルセックスというものがあるのは知識として知っているし、それを売りにしているAV女優さんがいることも知っていた。
しかし美樹自身アナルセックスは未経験だったし、やりたい、と思ったこともなかった。
いずれやらねばならない時がくるとしても、もっと先だと思っていたのだ。
なんとか尻臀を両手で掴んだものの、広げようと思ってもそこから力が入らない。
「さっさとしろ!」
パアン!と強くお尻をぶたれて、美樹はやけくそで腕に力を込め尻臀をひろげてアナルを晒した。
「やれば出来るじゃないか。今度はM字開脚だ!オマンコの奥まで見せてみろ!」
肩を押さえつけられて、ステージに座らされる。
M字開脚のポーズは今まで何度もやったことがあるが、もちろんこんな大勢の観客はいなかった。
みんなの視線がオマンコに集中しているのが痛いほど感じられる。
「自分で広げるんだ!」
プロデューサーからの指示が飛ぶ。
美樹は両手の指で肉ビラを掴み左右に広げて、ピンク色の内壁を晒した。
「おケケが邪魔だな!剃っちまえよ!」
観客からのリクエストにプロデューサーが応諾して、剃毛の道具を持ってこさせるよう指示した。
「どなたか、このおケケを剃りたい方はいらっしゃいますか?」
数人がすかさず手をあげる。
「では順番に」
最初にはさみを使って、長い毛を切ってゆく。
一番手はマッチョのAV男優だった。
次がどこかのスタッフらしい長髪の若い男だった。
その次が前に一緒に仕事をしたことのあるカメラマンと音声担当の2人で、彼らが交互に行い、はさみで切れる分を全部処理してしまった。
かみそりとシェービングフォームを持って次にあらわれたのが、美樹がAV2作目で絡みをおこなった女優の川上ゆうだった。
ゆうはSMやレズ、野外露出すらこなし、私生活もAVそのものというベテランのAV女優で、撮影のときも本気で散々イカされた覚えがある。
「久しぶりね、美樹ちゃん。今日は楽しませてもらうわよ」
残った毛に丹念にシェービングフォームを塗りひろげると、丁寧にかみそりを滑らしてゆく。
そういえは、ゆうはAVをやる前は美容師だったことを美樹は思い出した。
知っている人に加えて、ちゃんとした技術を持つ人に剃毛してもらって、リラックスできた美樹は、おとなしく脚を開き続けた。
きれいに剃り終わり、暖かいタオルでぬぐわれると、幼女のようなつるつるのオマンコが出現した。
さすがにすじ1本とは行かないが、少しはみ出した小陰唇はきれいなピンク色をしており、ローティーンのオマンコとしても十分通用する。
「うん、完璧!おいしそうなオマンコだわ!」
そういうとゆうは美樹のオマンコに舌を這わせた。
熟練の舌技に美樹はあっという間に追い上げられる。
だが、もう少しでイキそうになったとき舌の動きが止まった。
「な、なんで?」
「お楽しみのところ申し訳ないけれど、先にやることがあるんじゃないのかい?」
威圧的な女性の声がした。
美樹が声のしたほうを見ると、ボンデージ姿のがっしりした女王様を思わせる女性が鞭を手に立っていた。
美樹もその女性を顔だけは知っていた。SMの世界では知らぬものはいないエリ女王様である。
エリ女王様が六本木あたりにSM専門のショーパブを開いている、と聞いたことがあった。
すると、ここはそのショーパブなのだろう。
ゆうがそそくさと客席に戻ると、エリ女王様が美樹に近づいてきた。
プロデューサーがすかさず美樹の首輪にリードを取り付け、持ち手をエリ女王様に渡す。
「ほら、いつまでおっぴろげているんだい。よっぽど見られるのが好きなようだね。さっさと4つんばいにならないか!」
ヒュッとふられた鞭に驚いた美樹は4つんばいになった。
「いいかい、アンタは今から私の飼い犬、ペットだよ。わかったかい?」
美樹のお尻に鞭の先端をあてながらエリ女王様が言った。
「・・・」
「わかったらちゃんと返事をしな!」
ビシッとお尻に鞭が飛ぶ。
「きゃあ!い、痛い!は、はい、わかりました」
再びお尻に鞭が飛ぶ。
「飼い犬だといっただろうが!犬が口を利くか!」
「わ、わん!」
「そうだ。やればちゃんとできるじゃないか」
「わん」
「よしよし。覚えの良い犬は好きだよ。私が特別に指示しない限り言葉を発するんじゃないよ」
「・・・わん」
「まずはお客様にご挨拶といこうじゃないか。美樹・・・、いやこれは人の名前だね。そうだ"ペロ"っていうのはどうだい?ペットらしくていいじゃないか」
観客から拍手が沸き起こる。
「よし、今からお前はペロだ。ペロって呼ばれたらちゃんと返事をするんだよ。その代わり"美樹"と呼ばれて返事をしたらお仕置きだからね」
「・・・わん」
「ペロ、お散歩だよ。とりあえず今日は客席の間を歩こうか、そのうち外にも連れていってあげるからね」
「わん」
美樹は客席の周りや通路をエリとともに歩いた。
美樹が先に歩き、エリが後ろからリードを持って美樹の進む方向を指示した。
「ペロ、なかなか様になっているじゃないか。お前の前世は本当に犬だったんじゃないのかい?」
「わん」
2人の様子をカメラが追っている。
客席をほぼ2周してステージにもどる。
「そろそろオシッコがしたくなったんじゃないのかい?」
美樹はびくっと震えた。
首輪をつけられた時、たぶんやらされるだろうとは思っていた。
でもいざとなると竦んでしまう。
ステージの下にバケツが置かれた。
「ほら、もっとステージの端に寄って、片脚を大きく上げるんだ。出ているところがよく見えるようにするんだよ」
たいしたことはない、これは撮影なんだ、演技なんだ、この仕事を始めるとき割り切ったことだった。
あのゆうさんだって、AVで同じことを、しかも野外でしている。
片脚をあげてなんとかバランスをとり、括約筋を緩めようとするが、緊張してなかなかでない。
そのうちあげた脚がぷるぷる震えてきた。
カメラがその瞬間を撮影するため待ち構えているのに、ここで出ないまま脚を降ろしてしまえばNGになってしまう。
そのとき、エリ女王様が鞭でピシリと美樹のお尻を打った。
「あっ!」と思ったときにはオシッコが出ていた。
じょぼじょぼとオシッコがバケツを打つ音が会場に響き渡る。
穴があったら入りたいほど恥ずかしかったが、同時に言いようのない快感に包まれていた。

オシッコが終わると芸の練習をさせられた。
お手、お座り、ちんちんなど最初の1回はエリ女王様がペナルティ無しでポーズの修正をした。
それ以後、観客の掛け声でそれぞれのポーズを何度もとらされた。
指示されたポーズがきちんと出来なければ容赦なく鞭が飛んだ。
観客からのアイデアでその場で生まれた"お開き"というポーズはエリ女王様も気に入って、美樹は何度も練習させられた。
"ちんちん"では両腕で乳房が隠れてしまうため、両手を頭の後ろで組んで、背筋もしっかり伸ばしたまま、股を大きく開いてしゃがむポーズをとらされたのである。
文字通りなにもかも見せてしまう"お開き"のポーズだったが、なぜか美樹はそのポーズが嫌ではなかった。
恥ずかしいのだが、全てが開放されたような気分になって気持ち良いのである。
むしろ自分をもっと見て欲しい、と誇らしげに思えるのだった。
「芸ができたペットには、餌をあげるのが決まりだろう?さあ食べな」
犬用の餌皿にミンチのようなドッグフードが盛られていた。
「もちろん、手を使わずに食べるんだよ」
美樹は顔を近づけて匂いを嗅いでみる。おかしな匂いではない。
舌を伸ばして少しだけ舐めてみる。味付けは薄いが肉の味がした。
「安心しな。最近は飼い主も一緒に食べられるドッグフードがあるんだ。これはお前に対する私の愛情だよ。味わってお食べ」
そう言われて少し安心した美樹は、文字通り犬喰いでドッグフードを食べ始めた。
顔中を餌だらけにしながら3分の1ほど食べたところでストップがかかった。

餌皿が片付けられ、美樹は顔を清められた。
「排泄欲、食欲を満たしたら、いよいよ性欲の番だね」
エリ女王様が合図すると、舞台袖から2頭の大型犬が連れてこられた。
金色の毛並みのゴールデンレトリーバー、茶色のグレートデンである。
ああ、とうとう来てしまった。期待と不安が入り混じる。
覚悟はしたつもりだった。
美樹は犬と人間の女性が交わるビデオは見たことがあったが、全て外人のものだった。
もちろん、日本人と犬とのビデオも存在する。
しかしこれをするのは本当に一部の女優さんだけで、しかもその人たちは他のAVへの出演が非常に少ないのだ。
やはり獣姦はマニアック向けであり、犬と交尾する行為はこの業界でさえも異端視されているのだ。
だが美樹は、このAVの出演ギャラで借金が全て返済できる、と聞かされていた。
現に、サインした契約書には確かに借金の棒引きの項目が入っていた。
そうなれば、これ以上AVに出演する必要は無くなる。
美樹は動物が嫌いではない。それにバター犬という存在も知っていた。
それならば、犬との交尾もちょっと我慢すればたいしたことは無いだろうと思っていた。
ようやく父の遺した借金から開放される、と思うとこの撮影をなんとしても乗り切らなければならなかったのである。
美樹は借金がなくなる代わりに、財産も人権すらも放棄してしまう契約書にサインしたとは露ほども思っていなかった。

美樹は大の字のポーズで床に敷かれたマットの上に寝るように命令された。
乳房から下腹部、股間、内腿に体温程度まで冷まされたとかしバターがたっぷり塗りつけられる。
犬たちが放たれると、レトリーバーが乳房に、グレートデンが股間に取り付いた。
人間では到底まねできないスピードと舌使いでバターが舐めとられてゆく。
ざらざらした舌が敏感な部分を舐めることにより生じる快感はこの世のものとは思えなかった。
バターがほぼ舐めとられるころを見計らって追加されるので、美樹は無限の快楽地獄に落とされたように感じた。
深く大きくイクことはないが、美樹はさっきから軽くイキッパなしの状態だった。
「あああ、イクッ、いやっ・・・、もう許して、お願い・・・」
途切れ途切れに人語を話してしまうが、エリ女王様は黙認していた。
息も絶え絶えになり、美樹が犬たちの舌にもあまり反応しなくなったところで、ようやく犬たちが遠ざけられた。
エリ女王様が美樹を抱きかかえて、囁く。
「ペロ、気持ち良かったかい?」
すでに言葉を発する気力も無いほど消耗していた美樹はうなずくだけだった。
「もっと気持ちよくなりたいかい?」
美樹はうなずく。
「それじゃあ、ペロは人間を辞めなきゃいけないけど、それでもいいのかい?」
美樹は再びうなずく。
「じゃあ、彼らのペニスにフェラチオをしておやり」
美樹の顔のまえに、2頭の赤黒いペニスが突き出された。
美樹はそのペニスを両手で掴み、しごきながら交互に舐めはじめた。
先端が尖っており、想像していたよりもずっと固く太かった。
犬たちはおとなしくしている。フェラチオにも慣れているようだ。
おそらく子犬のときから、人間の女性との交尾をするために調教されていたのだろう。
観客の半数は、女性である。女性達は皆信じられない、といった表情で美樹を見つめている。
中には見るに耐えないのか、顔を背けている女性もいる。
そうした観客の表情もカメラはあますところ無く撮影してゆく。
美樹は再びM字開脚の姿勢を取らされた。
通常、犬との交尾は後背位で行われる。撮影だけなら、ガラステーブルなどを使って下にカメラセットすればよいのだが、結合部を観客に生で見せることが難しいのである。
フェイクではなく確かに犬のペニスを挿入しているのだ、と言うことを観客に見せ付けるとともに、その表情を撮影しようというプロデューサーの演出だった。
おとなしい性格のレトリーバーが後ろ向きに、美樹の開脚した空間に配置された。
エリ女王様の指示で、女性の観客数人が美樹の股間を覗きこめる場所に集められた。
スタッフの1人が大きくなった犬のペニスを持って後ろに、つまり美樹のオマンコのほうに突き出させる。
「自分でいれるんだよ」
エリ女王様の命令にしたがって、美樹は少しずつ腰を突き出してゆく。
美樹にとって同性に見られながら、犬のペニスを自ら挿入しなければならない羞恥と屈辱は想像を絶するものだった。
しかし、それ以上に美樹は堕ちてゆく自分に酔っていた。
「うそっ、やだっ!」
「えっ、マジっ?」
「凄い、この娘、本当に入れている!」
周りの女性たちが悲鳴をあげる。とうとう犬のペニスが美樹の膣に挿入されたのだ。
そして美樹はなぜ、これほど獣姦が異端視されるのかを悟った。
アナルセックスにしろ、SMにしろ、これらはあくまで人間としての趣味、趣向の問題だ。
だが獣姦行為は、人間の尊厳そのものを冒涜する行為なのだ。
つまり獣と交わることは、人間の尊厳を捨て、畜生に堕ちるということになる。
だからこそ獣姦はこれほど異端視されると同時に、妖しく甘美な魅力を放つのだ。
美樹の膣が犬のペニスを締め付ける。
スタッフが抜けないように支えていた手を離す。
美樹はゆっくりと腰を使い始めた。美樹の動きに合わせるように犬がペニスを打ち付けてくる。
すでに根元の瘤が膨らんでしまっており、膣内に挿入できないので激しい動きは出来ない。
やがて犬が棒立ちになった。射精が始まったのだ。
美樹は体内に広がる熱い犬の精液をしっかりと受け止めていた。
きっとこれが私の体中にひろがって、私を人間ではないものに変えてしまうだろう、と美樹は思った。
犬が離れると、美樹は"お開き"のポーズをとらされた。
開いた膣口から犬の精液が滴り落ちる。
女性達が驚愕と蔑みのまなざしを美樹に向けるが、美樹自身はそれさえも甘美なものに感じた。

一旦休憩に入り、美樹はシャワーを浴びることを許された。
「どうだいペロ、犬のペニスの味は?」
バスタオルで体を拭いているとエリ女王様が話しかけてきた。
美樹は反射的に4つんばいになり満面の笑みを浮かべながら「わん」と鳴いた。
美樹に仮に尻尾があるとしたらパタパタと振っていたことだろう。
「ふふっ、いい仔だ。アレもペロ位素直なら可愛げがあるんだけどね。でもなかなか言うことを聞かない犬を調教するのもまた別の楽しみがあっていいけどね・・・」
「次はしっかり繋がってもらうよ。瘤を中にいれるのさ。30分は射精しっぱなしになるそうじゃないか。この味を知ったら人間の男なんて物足りなくなってしまうらしいね。でもペロはもう人間とセックスすることはないからかまわないだろう?」
美樹はまだ交尾していないもう1匹のグレートデンを思いだしていた。
獰猛で精力絶倫のようだった。
おそらく美樹が何度絶頂しようと、許しを請おうと、彼が満足するまで犯し続けられるに違いない。
そう思うとオマンコが濡れてきた。
「ほら、これで今のうちにほぐしておきな。撮影が始まったらすぐに犬のチンポを入れられるようにしておくんだ」
エリ女王様は大きさの違うディルドーを3つ美樹に渡した。
一番大きなものは美樹の腕の太さくらいあった。
「手を使ってもかまわないよ。一番太いのが入れば、瘤を入れても大丈夫だろう。せいぜいがんばりな。30分後に再開するよ」
そういうとエリ女王様は出て行った。

撮影が再開されたとき、女性の観客の何人かはあまりの異様さに耐え切れず帰ってしまったらしい。
しかし残った女性達は興味津々でステージの最前列に陣取っていた。
美樹は見事に瘤まで咥えこんでみせた。
「すごい!あんな大きいものを入れちゃったわよ」
「これでフィストファックも出来るようになったんじゃない?」
獣姦をするAV女優でも瘤まで入れてしまう人は少ないらしい。
グレートデンはマシンガンのような腰使いで美樹を蹂躙する。
背後からグレートデンに犯されながら、美樹は悦びの声をあげていた。
あまりに妖しい雰囲気に、女性達は互いの体を触りはじめたり、オナニーを始めるものもいた。
そうした状況もすべてカメラに収められてゆく。
プロデデューサーは、間違いなく売れるビデオができる、と喜んだ。

撮影が終わり、プロデューサーと観客は全て引き上げ、美樹とエリ女王様だけが残された。
交尾の余韻に浸りながら床に寝転がっていた美樹をエリ女王様が鞭の先端でつつく。
「たっぷり楽しめたかい?」
美樹はもうろうとした表情でうなずく。
「明日はもっと大勢の前で交尾してもらうよ」
美樹はにっこり笑ってうなずく。明日が楽しみでしょうがない、といった表情だ。
「これならペット契約書も必要なかったかねえ・・・」
エリ女王様はつぶやいたが、それは美樹には聞こえていなかった。
リードを繋ぎ、もうろうとする美樹を引きずるようにして舞台袖からバックヤードに連れて行く。
そこには大型犬用の檻が置いてあった。その中に美樹を入れて鍵をかける。
相当疲れていたのだろう、美樹はすぐに寝入ってしまった。
「そのうち存在すら知らなかった従妹に合わせてあげるよ。その時あんたに人の心が残っているかどうかはわからないがね・・・」
エリ女王様はバックヤードの照明を消すと出て行った。

                                             終わり


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