「私を辱める契約書を作ってください」アナザーストーリー 女王様の飼い犬 完結編
原案:ベンジー 作:TEKE・TEKE
蒼井エリは完全に片付けられた元ブルーシャトーの店内を見渡した。 河西涼子の殺人未遂事件(そのときはその容疑で警察に連行されたが、法律上美織はペットであったため、器物破損未遂に切り替えられた)と黒川祐介の自殺で、警察の介入を受けたことがマスコミで報道されてしまった。 公になり、マスコミに注目されてしまった秘密クラブに客など来るわけがない。 警察上層部に上顧客がいたため家宅捜索こそ免れたものの、閉店は如何ともしがたかった。 地下2階の"病院"を家宅捜索されていれば、エリ自身が警察に逮捕されることになっていただろう。 収容していた奴隷達は、知り合いのSMクラブや譲って欲しいという上顧客に面倒を見てもらうことにした。
そしてエリの手元に残ったのはAV女優高田美樹こと"橘美樹"1人だった。 今は佐藤洋子とマリナの共同で飼われているペット"橘美織"の従妹である。 美織はすっかりペットの立場を受け入れて、むしろ楽しんでいるような生活をしていた。 写真週刊誌に、アキバの歩行者天国やディズニーランドで全裸に獣足で散歩する姿が掲載されたのはつい最近のことだ。 さすがに胸と股間には修正が入っていたが、美織は恥ずかしそうな表情を浮かべながらも、カメラに向かってしっかりポーズを取っていた。
あの事件のあと、契約の自由を促進するための法律≠ヘ一部改正がされた。 第3者から見てあきらかな人権侵害となる事例は、たとえ専門家の承認があっても契約締結不可という条文が追加されたのである。 美織のペット契約書のマスコミ発表後、同様の契約が役所に殺到したが、殆どのものは締結条件を満たしておらず却下された。 やはり最大のネックは専門家の承認であった。 他人の名前を勝手に使ったり、他人を雇って架空の専門家に仕立て上げたりしたのだが、すべて調査されて却下された。 また条件を満たしていた契約でも、一度承認した専門家がマスコミの追求に怯えて撤回したりした。 結局、条文が追加されるまでに成立した契約は"美織"のペット契約書1件のみだったのである。 そのため美織の契約を無効として人権を復活させてはどうか、という議論も巻き起こったが、悪法も法であり、それにのっとって施行され、成立した契約は法的に有効であり、救済はあくまで別の法律で行われるべきだ、という意見が大勢を占めた。 そこで、ペットに人権を与える法律の制定が審議されたが、ペットを家族と思っている人が非常に多く、 例えば人権を獲得したペットが交通事故死した場合、加害者は器物破損ではなく、過失致死になってしまうなど、いろいろ厄介な問題の発生が予想されるため却下された。 また、唯一の当事者である美織が人権の復活になぜか消極的だったこともあり、美織は唯一人でありながら人権を持たないペットとして存在することになったのだった。
そして、橘美樹が取り交わしたペット契約書も成立はしなかった。 しかし美樹自身、すっかりエリのペットとしてなついており、借金の問題も片付いていたため、エリが手元に置くことにしたのだ。 美織の影響か、AV業界やアダルト投稿写真雑誌でペットプレイ物が多く出版された。 美樹の獣姦AVの第1弾はマニア向けジャンルとしては空前の売り上げを達成した。 そこでプロデューサーは美樹のAVの第2弾を撮影したがったが、エリは許可しなかった。 エリには、黒川があれほど執着した美織にそっくりの美樹が黒川の忘れ形見のように思えたのである。 エリは美樹をマゾ奴隷として扱い、全裸に首輪だけの姿で檻に入れて飼い、毎晩奉仕させた。
ブルーシャトーが無くなってしまったため、エリは実質休業状態だった。 複数のSMクラブから女王様としてきて欲しいという誘いがあったが、仕事をする気になれず、美樹だけを相手にして過ごしていた。 「最強の女王様と呼ばれたこの私が・・・らしくないね」 まるで黒川の喪に服しているような生活に、エリは自分自身うんざりしながらつぶやいた。 自分で思っていた以上に黒川を失ったダメージは大きかったらしい。 エリは檻の中で眠る美樹を見た。 マリナに飼われているあの美織も今頃こんな姿で寝ているのだろうか? エリは美織の載った写真週刊誌のページをめくった。 アキバの歩行者天国でマリナにリードを挽かれて全裸に獣足のみ装着した美織が、きわどい衣装を着けたコスプレギャル達と記念撮影しているところをそのカメラ側の後ろから撮影したショットだ。 美織は恥ずかしそうにしながらもカメラをしっかり見据えており、マリナに対する信頼が窺えた。
エリは恐怖による支配を得意とする女王様である。 エリの主な仕事は、ご主人様のいるマゾ奴隷に、そのご主人様に対する絶対的な服従と忠誠心を叩き込むことである。 奴隷との信頼関係を築くのは苦手だ。 むしろエリが奴隷との信頼関係を築いてはまずいのである。 エリは奴隷にとって恐怖の対象でなくてはならない。 ご主人様に逆らえばエリの下に送られて、本当の意味で、人間でいられなくなる。 だから、奴隷達はご主人様に対する絶対的な服従と忠誠心を持つようになるのである。
医者の資格を持つエリは、例の非人道的な手術を3回行っていた。 始めては、ご主人様を裏切り、男を作って逃走した大物ヤクザの愛人に行った。 実は大物ヤクザはエリの親戚であり、愛人と逃げた男はエリの恋人だったのだ。 つまりヤクザ、エリの2人とも裏切られたのであり、その怒りと憎しみはすざましいものだった。 その男は愛人の手術された後の姿を見せられたうえで、エリの目の前でヤクザに殺された。 愛人は地下牢で2年ほど飼われていたが病死した。 2回目は多数の奴隷を持つ大財閥の好事家が、やはり裏切った奴隷の手術を依頼してきた。 その時、好事家をエリに仲介したのが黒川だったのだ。 黒川はブルーシャトーの上顧客で、エリとは男女の仲というより、同好のビジネスパートナーという関係だった。 手術された奴隷は中東の大金持ちに売られた。彼らはそうした特殊な奴隷を珍重するそうだ。 そして、3回目の手術はエリにとって最も忘れられないものになった。 夫がサディストで妻がマゾヒストの夫婦。その妻が自ら手術を受けたい、とたずねてきたのだ。 エリはそのとき"身体完全同一性障害"という病名を初めて知った。 妻は自分が牝犬の生まれ変わりであると信じており、夫も妻を犬として飼いたいと望んでいた。 そして妻は自分の肘から先、膝から下は不要なものであると考えていた。 その思いが高じて、ついに妻は夫に自分の手足を切断してくれるよう懇願したのである。 もちろん夫にそんな医学的知識は無いので手術してくれる医者を探すことになった。 しかし健康である人の手足を切断することは傷害罪であり、普通の医者は受けてくれなかったため、 SM仲間の伝を頼ってエリのもとに来たのだった。 結局、エリは手術を行ったのだが、退院するときの妻の幸せそうな様子はエリにとって衝撃だった。
美織もその妻と同じような心境なのだろうか? いくら法律上人権を戻すことが出来ないとはいっても、美織に世間の同情も集まっており、あのようなペット生活をする必要はないはずだ。 それほどマリナを信頼し、心酔しているのだろうか? それとも、美織はペットとして扱われることを自ら望んでいるのだろうか? いつか、あれほど恐れていた手術をしてほしい、とエリの前に現れるのだろうか? 美樹はどうだろうか?もしエリが美樹の手足を切断したい、と言ったら応じるだろうか? もっとも、医療設備は全て処分してしまったため、いまさら手術しろと言われても不可能だったが・・・。 エリ自身、自分がどうしたいのか、どうするべきなのか判らなかった。
「ねえ、美織。つかぬ事を聞くけれど、あなたAVに出たことある?」 「えーぶい?」 「アダルトビデオのことよ」 「あ、あるわけないでしょう!」 「そうよねぇ。マリナさんにも確認したけれど知らないって・・・」 「あたりまえでしょう!」 「でも、美織は自らペット契約書にサインしちゃった前科があるからね。私達の知らないところでAVの出演契約書にもつい、ふらふらーと署名していたりして・・・」 「いやー、それは言わないで!」 「ありえますね。それに美織さんけっこうペットライフ楽しんでいるみたいだし・・・。最近ペットの仕草がすごく様になっていますよ」 「マリナさんまで・・・。人権のことは法律上どうしようもないから、仕方なく、よ。それにどうせペットとして扱われるなら楽しまなきゃ損だし・・・」 「語るに落ちているわよ、美織」 「・・・」 「でも美織じゃないとすると、コレ誰なのかしら?」 洋子が美織に見せたAVパッケージには「衆人環視の獣姦調教・高田美樹」とあった。 「な、なにこれ!」 パッケージの中央に美織そっくりの女優が全裸で立ち、その左右にお座りの姿勢の白と黒の犬を従えている。 そのバックにはサングラスをかけていたり、黒い目線の入った十数名の男女が女優を取り囲むように立っていた。 裏を返すと、まさしく美織自身が体験したのと同じように大勢の観客が見守るなかの剃毛シーンや、大股開きでオナニーするシーン、犬と交尾しているシーンがレイアウトされていた。 煽り文句は「今話題のペットに堕ちた女弁護士そっくりさんの未公開流出映像!」 「ど、どうしたのこれ?」 「岡部君が見つけてきたのよ。美織さんの出演しているAVが出回っているって。ネットオークションでプレミア価格がついていたのを岡部君に落札してもらったのよ。本当に記憶にないの?」 岡部君は用事で法務局に行っており、帰りは夕方だった。 「本当に知らないわ。もう見たの?」 「岡部君は見たと思うけれど、私達はまだ・・・」 「うわぁ・・・」 美織は真っ赤になった。 事務所で岡部君に裸を見られるのは、恥ずかしさはあるもののかなり慣れた。 彼もあからさまに美織を見つめないように意識してくれていた。 でも、このDVDを見られたことで全てリセットされてしまった。 いくら美織自身ではないとは言え、これほどそっくりの女優のAVを見たら美織本人のことを意識するなというほうが無理である。 岡部君はきっとコレをオカズにして何度もオナニーを行ったに違いない。 そのことが美織にはわかるし、岡部君も美織がそのことをわかっていることが理解できるはずで、顔をあわせればお互いそのことを恩い出さずにはいられない。 当分気まずい思いをするだろう。 「今晩、岡部君もよんで皆で鑑賞会を開きましょうか?」 「お願いだから、それだけは止めて!」 美織は思わず叫んでいた。 そんなことをされたら恥ずかしすぎて死んでしまうだろう。 いや、それよりも自分から岡部君を誘ってしまうかもしれないのが怖かった。 「冗談よ。そのかわり今晩は2人でたっぷり可愛がってあげるわ」 洋子とマリナが顔を見合わせてにんまりと笑った。
蒼井エリは美樹を連れてとある病院をたずねていた。 ここに河西涼子が入院しているのである。 美織そっくりの美樹を外に連れ出すと、誰かに気づかれた場合面倒なことになるので、エリは美樹にブランド物のワンピースを着せ、鬘、帽子、サングラスで変装させていた。 自分はパンツスーツにサングラスという井出達で、さしずめお嬢様とボディガードといったところだ。 「まるでターミネーターだね・・・」 鏡を見たエリは自嘲した。 涼子はあの事件の夜、美織に対する殺人未遂容疑で逮捕された。 しかし、美織は法律上ペットであり、物品扱いとなっていたので、容疑は器物破損未遂に切り替えられた。 その結果、涼子は事情聴取のみで釈放されたのだった。 殺人未遂が、殺人と同等の重罪であるのに対して、器物破損は、未遂でしかもその対象物が私有財産であれば、民事扱いとして書類送検すら行われない場合もある微罪である。 人と物ではたとえ命のあるペットであってもこれほど待遇が違うのだ。 涼子の場合、美織に対する罪は軽微でも、黒川が自殺に使用した劇薬を持ち込んだのは涼子であり、背景も含めた綿密な事情聴取が行われた。 黒川の自殺で抜け殻のようになっていた涼子は、素直に全てを話した。 美織に対する憎悪が、逆恨みであることは涼子自身わかっていた。 本当の元凶は、美織を貶めるため夫の出版社を利用してゴシップを流させた黒川なのであり、美織はふりかかった火の粉を払っただけなのだ。 しかし、夫婦ともども黒川になにかと便宜を図ってもらっていたため、逆らうことはできなかった。 黒川の敵認定した人物に対する攻撃の執拗さは身にしみていたので、黒川に対して憎悪することすらできなかった涼子はその対象を美織に向けたのであった。 自分の心を偽って黒川への感情を押し殺し、憎悪を美織に向けるのに涼子は酒の力を借りた。 黒川が自殺したあとは、もっていき場の無い感情を抑えるためさらに深酒をかさねた。 その結果、涼子は緊急入院することになったのである。
「・・・蒼井エリ?」 「元気そうじゃないか」 「見てくれだけよ。肝臓はぼろぼろらしいわ・・・。いったい何の用かしら?」 「あんたに会わせたい娘がいてね・・・」 エリは病室のドアの外に向かって合図すると、美樹が入ってきた。 帽子を脱ぎ、サングラスと鬘をはずす。 涼子は一瞬びっくりしたあと、美樹をじっと見つめてから言った。 「美織じゃないわね・・・。誰?」 「美織の従妹さ。橘美樹、私のペットだよ」 「・・・そう。それで?」 「あんたに美樹のこれからの身の振り方を考えてもらおうと思ってね」 「私に何をしろっていうの?まさか美織のかわりにこの娘に復讐しろって?」 「・・・」 「私は夫が自殺してから復讐のためだけに生きてきたわ。美織に対する憎悪が逆恨みだって事ぐらいわかっていた。そして黒川が自殺して私の復讐は行き場を失った。美織に対する憎悪も、美織を殺せば、あれだけ美織に執着している黒川にダメージを与えられると思ったから芽生えただけのものだったかもしれない。これなら、あの時私が黒川を殺していたほうがよっぽどましだったわ!」 「・・・」 「帰ってちょうだい」
エリと美樹は黙って病室を出た。 なかから涼子の泣き声が聞こえてきた。美樹も泣いていた。 美樹はほとんど事情を知らされていないが、ある程度は察していただろう。 エリが今はじめて明かした美織と美樹の関係も、世間で話題になっていた橘美織と自分がよく似ており、苗字も同じため、もしかしたら身内かもしれないということに気づいていたはずだ。 それでも美樹はエリに対して何も聞いてこなかった。 美樹を本来いるべき場所に返してやろう、とエリは思った。
あのDVDを見た日から1週間ほどたっていた。 美織はあの夜の鑑賞会のあと、DVDと全く同じ事をさせられた。 もっとも剃毛はほとんど生えていなかったため、剃刀での全身の無駄毛処理で代用された。 バスルームでの放尿のあと、マリナが双頭ディルドーを装着し、牡犬となって美織を背後から犯した。 途中で洋子が交代して、何度イッても許してもらえず、美織が完全に気を失うまで攻め立てられた。 そのときのことを思い出しだけで赤面してしまう。 岡部君とは話をするどころか、顔を合わせることすら出来なくなっていた。 それも彼は同じのようで、ちょっとしたお使いでも率先して外出し、極力美織と顔を合わせないようにしていた。 「美織、あのDVDのあなたにそっくりの女優さん、以外な事がわかったわ。あなたの従妹よ」 「従妹?そんな話聞いたことないわ」 「美織が生まれる前の話だから知らないのも無理ないわ。その女優さん、本名、橘美樹っていうんだけど、あなたのお父様の弟、つまり叔父さんの娘よ。その叔父さんは20歳のとき橘家から勘当になって分籍までされているわ。そうとう厄介者だったみたいね。借金も相当あったらしくて、その返済のために美樹さんはAVをやっていたみたい。叔父さんは3年前に他界しているわ」 「それで美樹さんは今どこにいるの?」 「それが、ちょっと言いにくいんだけど、彼女の借金を肩代わりしたのが黒川らしいのよ。そしてあのDVDを撮影したのがブルーシャトーみたい」 「じゃあ、蒼井エリが関係しているってこと?」 「多分、美樹さんは蒼井エリと一緒だと思うわ」 「蒼井エリは何処にいるのかしら?」 「ブルーシャトーを引き払ってから行方不明よ。関係者たちも音信不通みたい。せまい業界だから動けば必ず情報が入るはずだけど・・・。完全引退したか海外でも行ったんじゃないかって噂よ」 「・・・そう」 「引き続き興信所には調査してもらうから、そのうち分かると思うわ」
マリナは美織をつれて週末恒例のアキバOFF会に出かけた。 今アキバの歩行者天国では美織のコスプレをしたペットプレイが大流行している。 全裸で違法にならないのは美織だけだが、マイクロビキニやボディペインティングを駆使して美織に近い格好をしたり、全身豹柄タイツに本物そっくりの獣足、尻尾をつけて、顔も豹の特殊メイクをしてくるプロ顔負けのマニアまで集まる。 以前そこでマリナと美織はオーシャンとチェリーというカップルと知り合い、OFF会で定期的に会うようになった。 オーシャンが夫で飼い主、チェリーが妻でペットであるが、このカップルが自分達のサイトを作っており、ペットプレイの先駆け的存在として有名であった。 チェリーは家では全裸に首輪だけの格好で常に四つんばいで過ごしている。 チェリー専用の部屋が作られており、昼間すごす犬小屋や夜眠るための檻が設置されている。 寝るときは鎖で繋がれたうえで、檻に入れられて鍵をかけられる。 トイレはその部屋の隅に専用の場所が設けられており、用は全てそこでたし、人間用のトイレを使うことは許されない。 お風呂も同じで、部屋に設置された洗い場で夫に全身くまなく洗ってもらう。 夫が特別に許可したときにしか言葉を話さず、食事は犬喰いか夫の口移しのみである。 そんな生活をもう3年以上続けており、その仕草は本物の犬以上と絶賛されていた。 散歩に出るときは、白い獣足をつけ、アナルに尻尾を装着し、ベージュ色のマイクロビキニを着用するので、一見全裸のように見えてしまう。 ちょうど今もその格好でチェリーが美織の目の前にいる。 マリナとオーシャンが飼い主同士の情報交換をしている間、美織とチェリーもじゃれあうのだ。 チェリーは美織のむき出しのオマンコがうらやましいらしく、会うたびに美織の後ろに回りこみ、オマンコを人間とは思えない舌使いで嘗め回す。 美織もお返しに、マイクロビキニ越しではあるが舐め返してあげる。 するとチェリーは本物の犬のように尻尾を振って悦びを表すのだった。 マリナがオーシャンから聞いた話によると、アナルに挿入しているディルドー部分を締め付けると、尻尾が左右に振れるからくりを仕込んであるそうだ。 アナルをすばやく締め緩めするとそれだけ早く尻尾を振ることができるらしい。 情報交換後、次に会う約束をしてチェリー達と別れた。 その後、他のコスプレイヤー達と話したり、記念撮影したりしていると突然人垣が割れた。 マリナがそちらを見ると、パンツスーツを着てサングラスをした女性がペットを連れて歩いてくる。 その女性の迫力に観衆はおもわず後ずさりしてしまった。 「・・・蒼井エリ」 マリナがつぶやくのを聞いて、美織も改めてその女性を見て、エリであることを確認した。 そして、エリの連れているペットを見て驚いた。 そのペットは美織と、うり2つの格好をしていたのだ。 サングラスをかけているので顔はわからないが、髪形、つけている獣足も、首輪、リードも同じだった。 美織の最近の画像が公開されているので、同じものをそろえるのは不可能ではない。 そして美織と同じように、獣足と首輪、リード以外身に着けていなかった。 「な、何の用?」 「なあに、マリナに新しいペットをプレゼントしようと思ってね。ほら、この女がたった今からお前のご主人様だよ」 そういうとエリはペットのサングラスを取った。 現れた顔は美織そっくりだった。 「橘・・・美樹・・・」 美織が思わずつぶやいた。 「そう、美織、あんたの従妹さ。ペットの躾は終わっているからマリナの手を煩わすことはないだろう。姉妹仲良くマリナに飼ってもらいな」 エリはそう言い放ち、美樹のリードを呆然とするマリナの手に押し付けるとさっさと立ち去ってしまった。 思わぬ従妹との対面に美織が固まっていると、美樹が四つんばいのまま寄ってきて、美織の頬をぺろりと舐めた。 驚く美織に美樹はキスをして舌を絡めてくる。 最初はぎこちなく応えていた美織だったが、いつの間にか激しいディープキスに変わっていた。 取り囲んでいた群衆が歓声をあげ、拍手する。 「きっと、これでよかったんだよね。これから2人、いいえ、2匹でマリナに飼われて仲良く暮らして行けるんだよね」 皆に祝福を受けながら美織はそんなことを考えていた。
終わり
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