紀美子の場合


[1] 紀美子 女同士のふくよかな唇が
部屋に、入ると直ぐにホ―ルがあり、突き当たりのドアを開けると、二十畳程もありそうな居間があった。
モダンでシンプルなデザインで統一されており、家具が少ないので絨毯を敷き詰めたスぺ―スが広々としていました。
正面にバルコニ―に面したガラス戸があり、そこから白いレ―スのカ―テン越しに都会の夜景が、東京タワー迄一望に眺められる。
一等地の眺めでした。
壁にかけられた版画、超薄型テレビ(4K)、花瓶の類に至るまで趣味の良さを感じさせると同時に、全ての調度にふんだんに金がかかっていることも一目瞭然でした。
「いい、お部屋だわぁ・・・」
羨望の念で室内を見回して、私は、また不思議の念にうたれました。
(これがNさんの部屋?一介のOLの部屋ではないわ。これは大金持ちの部屋よ!)
しかし、その疑念を口に出す前に、私は後ろから抱きしめられたのです。
「ああ〜紀美子さん・・・・」
Nさんの熱い躰が背後から押し付けられ、熱い体温が衣服ごしに伝わってきました。
成熟した女の、香水とほどよくミックスした、えも言われぬ体臭が私を包んだ。
「Nさん・・・・」
顔をのけぞらせると、Nさんは顎を押さえて唇を押し付けてきた。
手にしていたバックが、ふかふかと毛足の長い絨毯の上に音もなく落ちた。
「む・・・・ん」
女同士のふくよかな唇がぴったり吸い付き、甘やかな接吻が立ったままかわされました。
やがてNさんの舌が潜り込んできて、私の歯をこじ開け、健康な歯茎、口腔の粘膜を愛撫し、舌をつつきました。
「ああ〜ん」
抱きすくめられ接吻されて、ボ―ッとなってしまった私は、自分より背の高いNさんに、しがみつき甘え始めたのです。
乳房と乳房の膨らみが触れ、擦れあい、ブラウスとブラジャ―の布地を通して、お互いに相手の乳首が勃起して尖っているのをハッキリと自覚した。
どれくらいの時間、唇と舌を吸われ続けていたのだろうか。
私は、全く時間の観念を失っていた。
ようやくNさんが唇を離しました。
「美味しかったわ・・・・」
ため息を漏らすようにして、熱い息を私の耳朶吹きかけました。
それだけで悶えてしまうのです。
「まだまだ、口止め料には少ないわよ・・・・」


[2] ベンジー
Nさんの部屋に連れ込まれたところからだったね。
やはりスポンサーがいる感じだったか。
どんな人か詮索する間もなく、唇を奪われてしまったか。
女性同士の口づけに意識を飛ばされたか。
すべてはNさんの思惑通りだったようだ。
「美味しかったわ」とささやかれ、耳朶に息を吹きかけられて、紀美子はNさんの罠に堕ちていくのだろうね。
[3] 紀美子 Nさんのレズビアン・テクニックは巧妙でした
もう一度唇を押し付けられ、舌が痺れるまで吸われた。
同時に乳房を揉まれ、否応なしに乳首が尖り、既に汗ばんでいた肌が香った。
醗酵しだした牧草のような芳香だった。
Nさんが自分の躰を押し付けてきたので、私は傍らのソファ―に倒れ込む形に押し倒された。
ソファ―の真っ正面の壁面には、部屋を広く見せるための工夫なのか、大きな鏡が一面に貼られていた。
その鏡の中に映る自分とNさんの姿を見て、私は子宮の奥が燃えるような感覚を覚えたのです。
(私、Nさんに抱かれている・・・・・・)
私はもう頭が混乱しきって、なにを考える余裕もなかった。
ただ、いい匂いのする魅惑的な女のなすがままに、しがみついているだけでした。
不意にNさんが「好きよ、紀美子さん・・・・・・」と呟き、私を仰向けに押し倒し、その上から覆い被さる形になったNさんは、また私の耳朶に熱い息と言葉を吹き込むのでした。
同時に私のブラウスのボタンを、全て外し前をはだけ、ブラジャ―のカップを押し上げた手が、胸の膨らみを強く、弱く揉みしだき、充血してコリコリとしこる乳首を指の腹で摩擦するのでした。
「ああ〜んん・・・うっ、うう・・・・・・ン」堪えきれずに甘えるような快美な呻きを洩らしてしまいました。
「ははあ、ここが敏感なのね。ちがう?」
Nさんは、レズ体験に富んでいるのだろうか、たちまち私の弱点を見つけてしまいました。
指摘された通り、私は乳首とその周辺が敏感でした。
一人自慰に耽る時は、輪ゴムで勃起した乳首の根本を括ったり、する自虐的な癖があるのです。
「かわいいおっぱい・・・・・・。食べてやりたい」
Nさんは、新鮮な果実に歯を立てるようにして、大きめな乳量の周辺をやんわりと噛む。
「ひ、い・・・・・・っ!」
「ふふ。感じてる」
年上のNさんは、ぽってりと充血した乳首を吸う。
噛む。
器用に反対の乳首を指で摘み、捻り、揉みつぶす。
「あ、あああ・・・・・・」
無意識にのけぞり、喉から切ない喘ぎが吐き出された。
驚くほどNさんのレズビアン・テクニックは巧妙でした。
Nさんの手がスカートに伸び、スカートをたくし上げ、肌色のパンストに包まれた、太腿を撫で上げる。
「あぁ・・・・・・」
太腿を撫でられただけで、全身に電流が走り子宮が滾る。
Nさんは、完全に亡蛾の境地に陥っている私の、乳房を唇と舌で愛撫しながら、そうっとパンストを引き下ろし、纎やかな指で微妙なバイブレーションを与えながら指を太腿のつけ根へと這わせてきました。
「や・・・ンっ」
さっき穿かされたNさんの薔薇色のパンティ―が覆っている部分に触れ、Nさんはゆっくり時間をかけて私の羞恥の部分に、ナイロンの薄布の上から指の纎細な愛撫を加え続けた。
パンティの底はたちまち溢れる蜜液で、更にねっとりと濡れそぼる・・・・・・。


[4] ベンジー
とうとうNさんに押し倒されてしまったのだね。
乳首の弱点を知られて、責められて、すっかり陥落させられたといったところか。
Nさんはレズとしての経験も豊富だったようだ。
その手管にかかっては一溜りもない。
もうすっかり、Nさんのなすがままになってしまったね。
濡れそぼったパンツを脱がされるのも時間の問題だ。
いや、その時を待っているのかな。

[5] 紀美子 手錠を掛けられました
「両手を上に伸ばしてみて」
愛撫のさなか、Nさんは命じたのです。
「はい」
巧みな愛撫のテクニックに理性が痺れきった私は、ソファ―の上に仰臥した姿勢で、頭上に両手をさし伸ばすポ―ズをとった。
ブラウスもスカートも次々と脱がされ、ブラジャ―を取り去られたところだった。
私は、乳房に濃厚な愛撫を与えようとしてそう命じたのだと思いました。
ワンピースを脱ぎ捨てたNさんは、魅力的な薔薇色のブラジャ―、ガ―タ―ベルト、それに私から取り戻した黒いパンティ―といった悩殺的なランジェリ―姿でした。
間接照明だけの仄かな照明の下で、はや汗を浮かべた二人の肌からは、むせかえるような女の芳香がたちのぼっていました。
「いいことしてあげる」
両手首に冷たい金属が触れたかと思うと、カチャリと無機的な音がして、手首に金属の輪が嵌まった。
手錠だった。
「あっ、なにを・・・・・・」
私は思いがけない道具で両手の自由を奪われ、驚いて声をあげました。
何故そんなものが、この部屋にあるんだろう。
「ふふ、驚いた?これは貴女の話を聞くためよ。さっ、今までは私ばかり喋ったから、今度は貴女が告白する番」
「でも、どうして・・・・・・」
「そうでないと、貴女みたいな恥ずかしがりやさんは、話さないでしょう?だから、こうやって貴女を拷問にかけるわけ」
Nさんの手には、鳥の羽で作られた羽根ペンがあった。
仰臥した私の無防備な脇腹をそっと撫でる。
「ひいっ!や、やめてぇ !」
パンティ―一枚の躰が、俎板の上で料理される活魚のように跳ねてしまった。
私はとりわけ皮膚感覚が敏感なので、柔らかい羽でサッとひと撫でされただけで全身が総毛立ち、耐え難い擽ったさに悲鳴をあげてしまった。
「やっぱり敏感ね。擽り責めに向いている体質だわぁ」
愉快そうな笑い声をあげると、二度、三度と私の肉体の曲線に沿って撫で上げ、撫で下ろす。
「あっ。ひ、ひいっ!」
ソファ―の上から転がり落ちんばかりに暴れてしまうのでした。
「やめて、やめてぇ・・・!」
「やめてほしかったら、貴女のことを話すのよ。さあ、紀美子さん。貴女、どうして私なんかに興味があるの。ひょっとしたらレズの体験があるんじゃないの?正直に言ったら許してあげる。正直に言わなかったりすると、こうだからね」
足の裏を擽られて「キャアアッ!」悲鳴をあげて悶えのたうち回り
「言います。言いますから許して!」
更に悶えて、のたうち回るのでした。


[6] ベンジー
Nさんに拷問されてしまったか。
紀美子のために、わざわざ手錠を用意していたのかな。
それとも、実はそういう趣味だったりして。
レズボスってやつかも。
もしそうなら、紀美子は散々イジメられるのだろうね。
「貴女のことを話すのよ」と言うのも口実で、実はただ紀美子を責めたかっただけだったりして。

さて、どんな風に責められてしまったのかな。