黒崎涼子の場合
- [1] 黒崎涼子 私が奴隷に
- 今まで、なかなか踏み出せなかった、セルフボンテ―ジをついに試した私。
手錠を掛けただけでは、被虐を感じることはできなかったが、アイマスクで目隠しをし、手錠と足枷を鎖で繋いでみたところ想像通りの被虐を得ることができた。 ジャラジャラ… 「ああ…いいわ…凄くいい感じ」 (これなら、被虐感を味わえるわ。こんなことなら、もっと早くやってみればよかったわ…) 深夜2時を、過ぎているというのに、セルフボンテ―ジを楽しむ私。 鎖の鳴る音が気に入ったのか、手錠を掛けた手を動かしては、ジャラジャラと鎖を鳴らしている。 しかし、ボ―ルギャグを装着することを、忘れていたことを後悔していた。 目隠しと、猿轡というのも私の被虐願望であった。 ここまで、やったのであれば、最後にボ―ルギャグも試すことにした。 (ボ―ルギャグって口に嵌めると、よだれが止まらなくなるのよね…そんな恥ずかしい姿は、誰にも見せられないわね…) ボ―ルギャグは私が、一番SMらしいグッズだと思っていた。 私の、書く小説にもボ―ルギャグを嵌められた緊縛女性が、よく登場する。 口に嵌められると、言葉を発することが出来ないだけでなく、涎が止まらなくなる。 実際はどうなのだろうか。 自分で、試して確認をする時がきた。 また、同じように一旦手錠を外したが、目隠しをした状態で腕の動きを制限されていた為、手錠の鍵を掴むのに少し時間が掛かった。 そして、もう一度セルフボンテ―ジをする私。 ボールギャグ、目隠し、手錠の順番で嵌めていくと先程よりも、強い被虐感を味わうことができた。 ガチャ、ガチャ… 「うぶっ、んぶっ、うぶぶ…んん」 (スゴい…ボールギャグって、本当に言葉が出せないのね…なんかエッチ。それに凄く惨めな気分になってきたわ…本当に奴隷になった気分。私が奴隷に…) 今の私は机の椅子に座り、アイマスクで目隠しをして、ボールギャグを嵌めた状態。 両足には革製の足枷を嵌め、連結部分に鎖を繋いでいる。 そして、その鎖の反対側は手首に掛けた、手錠と南京錠で繋がっていた。 腕の動きは制限され、目の前の机に手を伸ばすのがやっとだった。 私が感じているように、その姿はまさに奴隷だった。 やがて、口から涎も垂れてきた。 涎をとめたくてもとまらない。 涎はポタポタと、床に垂れ流れていく。
- [2] ベンジー
- セルフボンデージに踏み出せたのは良かったね。
被虐感を味わうことができたか。 それでもボールギャグを付けて、もっと惨めな姿になりたかったわけだ。 小説の登場人物も、同じような目に遭わせて、それに感情移入していているのかな。 主客転倒して、そういう書き方もあるのかもしれないね。
- [3] 黒崎涼子 手錠で拘束された女がオナニ―を
- 「うぶっ、んぶぅ、んぶぶっ…」
(涎が止まらない…ホントに惨め。変な気持ちになってきたわね…ああ…こんな格好で情けないけど…我慢できない…) 私は、手錠を掛けた両手を下半身へと、伸ばしていった。 股間が濡れていることは、自分でも分かっている。 さらに、下着が濡れていることも、分かると情けない気持ちになった。 それでも、熱くなっているクリトリスを、下着の上から弄っていった。 まさか、手錠をした状態でオナニ―をするとは、被虐妄想の中でも出てこなかったことである。 「うぶっ、うぶっ!んぶぶ、んん…」 (こんな状態で、するオナニ―で逝っちゃうとか、ヤバいわね。でも気持ちよくて。ダメ…直で触りたくなってきたわ…私ってやっぱり変態よね。あんな厭らしい小説を、書いてる女ですもの。変態の奴隷か…) 今の、私の姿は誰にも見せられないものである。 セルフボンテ―ジとはいえ、手錠で拘束された女がオナニ―をしているのである。 ここは、オートロック付きのマンションの10階で、暴漢者が入ってくる心配は、まずないと思われるが、もし侵入者が部屋に入ってきた場合、私は生きていけないぐらい恥ずかしい姿を、見られてしまうことになるのだった。 それでも、ジャラジャラと鎖を鳴らしながら、オナニ―を続ける私。 「うぶっ、んぶっ、うぶぶ…んん」 (もうどうなってもいい。こんな気持ちになるの初めてだわ。拘束されてるから?惨めな格好だから?奴隷にされるってこういう、気持ちになることもあるのかしら…) 「うぶっ、んぶっ、うぶぶ…んん」 (もし誰かが入ってきたら…知り合いでも恥ずかしいし、暴漢者だったら…手錠で拘束されて目隠しと、猿轡されてる女がいたら、犯し放題よね…そんな官能小説みたいなこと…) 侵入者が、部屋に入ってくる可能性は、ゼロではない状況だったが、私はオナニ―の手を止めることができなかった。 そればかりか、今まで経験したことのない、エクスタシーを感じ始めていた。 私は、下着をずらして下半身を露出させていた。 本当は下着の中に手を入れたかったが、手錠をしている状態では、手が入ったとしても、遊びが少なく手を動かすことができないと思い、下半身露出というさらに、恥ずかしい姿になることを選んだ。 本当に誰にも見せられない姿になった私だったが、これで大胆にオナニ―ができるようになった。 官能小説を生業にしている25歳の女である。 元々性に対しての、興味も強かった私。 クリトリスを激しく擦ると、これまで溜め込んでいたものを放出するように、獣のような声をあげて絶頂した。 私は、今までに経験したことのないエクスタシーを、オナニ―で感じることになった。 「うぶっ、んぶっ、いぐぅぅ!んぶぶっ…んん…」 (逝っちゃった…若いわけでもないのに、こんなオナニ―で気持ちよくなって…やっぱり変態よね…) 時計の針は午前1時をまわっていた。 セルフボンテ―ジで、手錠を嵌めた状態でオナニ―をし、さらに絶頂してしまった私。 確実に自分の中で、何かが変わった気がした…そんな夜だった。
- [4] ベンジー
- 手錠をしたままオナニーしてしまったのだね。
情けないけど、我慢できないか。 自分がどれだけ変態的な格好をしているか、自覚できていたようだ。 変態の奴隷だね。 暴漢が入って来て犯されることまで妄想してしまったのだね。 でも、ホントに犯されたら、小説の幅も広がっていたかもしれないぞ。 生きていけないような恥ずかしい体験をするのも貴重かも。
- [5] 黒崎涼子 担当編集はレズSM
- セルフボンテ―ジによる、手錠拘束をした状態のままオナニ―をし、絶頂してしまった女流官能小説家の私。
被虐と快楽が入り交じる、エクスタシー体験をしてから三日が経っていた。 この日は出版社の担当者が、新作の官能小説の進捗を確認する、為に訪問してくる予定になっていた。 「桐月先生、こんにちは」私の部屋を訪問してきたのは、出版社の女性だった。 彼女の名前は花井奈央、24歳。 身長168cm、スリ―サイズは93.58.84。 バストのサイズはEカップ。 黒髪ショートカットで、ボ―イッシュ系の美人。 私の担当になって、まだ三ヶ月目だった。 「花井さん、こんにちは。あがって」 以前の担当者は、中年の男性で仕事以外で関わることがなかったが、担当者が、若い女性の奈央に代わってからは、私の仕事に対するモチベーションも上がっていた。 というのも自分は、独りっ子だった為、子供の頃はずっと妹が欲。 また、この仕事を始めてからも、官能小説という特殊な世界である為、奈央のような若い女性が、担当者になることは過去になかった。 「先生、お願いしている新作の方はどうですか。進んでますか?」 「うん。実は…そんなに進んでなくて…締め切りまでには、間に合わせるから…」 私が、奈央と会うのは2週間に1回ぐらいだったが、今まで中年の男性としか、仕事をしてこなかった私は、1歳年下の奈央と会うのを楽しみにしていた。 また奈央も、女性でハ―ドなSM系の官能小説を、執筆している自分に興味津々だったようでした。 出会って、まだ三ヶ月の仲だったが、その距離は近づいていた。 「そうなんですね…でも先生なら期限までには、仕上げてくれると思いますから心配してませんよ。先生のペースがありますからね。新作、私も読むの楽しみです」 「花井さん、ありがとう」 (いつも提出するのギリギリになっちゃうのよね。ちゃんと仕事しなきゃいけないのに、このあいだみたいにオナニ―なんかするから…) 奈央と話していると落ち着く私。 学生時代の友達のようにリラックスして話すことが、できる相手だった。 いつもたわいもない、話しばかりしていて官能小説やSMについて、詳しく話をしたことはない。 私は、奈央が気を遣ってあえて聞いてこないと思っていたが、卑猥な内容の官能小説を書いている、自分のことをどう思っているのか、軽蔑しているのではないかと、気になっていた。 「ちなみに、新作の官能小説はどんな感じの、内容なんですか?」 「まだ、タイトルは決めてないんだけど、誘拐された若い女医が山荘に監禁されて、複数の男女に拷問のような調教をされて、性奴隷にされるって感じの話なんだけど…」 出版社の担当者相手でなかったら、絶対口に出さないような卑猥で、過激な言葉を連発する自分。 だが、これは官能小説作者と、その担当者の二人にとっては、いたって普通のことだった。 「聞いただけで、ドキドキしますね…女医が山荘に監禁されてって…あっ、そうだ。先生の好きなケ―キ買ってきましたので、休憩しませんか?私が、お茶を入れますね。ちょっと、キッチンお借りします…」 「花井さん、いつも気を遣ってくれてありがとう。あっ、私の好きなやつ覚えててくれたんだ。嬉しいわ」 奈央が、差し入れで買ってきたケ―キと、奈央が入れた紅茶を飲みながら、今日もたわいもない話で盛り上がる二人。 気が付くと、時間は40分も経過していた。 そんな時、奈央が意外な質問をしてきたのだった。 「そういえば、桐月先生って実際にSMプレイの、経験ってしたことがあるんですか?女王様みたいに、鞭で叩いたりするのが好きとか、逆に縛られる方が好きとか…」 「えっ、私?あ、あの…実は…」 (SMの、経験がないのにあんな内容の官能小説を書いてるって、言ったら絶対に変に思われるわよね…どうしよう…何て答えたら…) 奈央の突然の質問に、私は激しく動揺して取り乱した。 今まで、そのような会話はまったく、してこなかっただけに何故このタイミングなのかという疑問も、あったがそれ以上に回答る私だった。 「ええ。もちろん…あるわよ」 (私ったら奈央さんに、ウソをついちゃった…でもこれが無難よね) 「やっぱりそうですよね。そうじゃなかったら、あんなリアルにSMのこと書けないですよね。あの…もしかして、SMクラブで女王様をやっていたんじゃないですか?ごめんなさい…こんなこと聞いて」 「えっ、女王様?いや、そこまでの経験はないわ。縛ったり、鞭で叩いたり…そういうことするのが、好きだっただけで…そういうこと、やらせてくれる友達がいて…」 (私ったら、何を言ってるのかしら…そんな友達いるわけないでしょう…) 「そうなんですね…てっきり桐月先生は、女王様をやってたんだと思ってました…だって、あんなにハ―ドな責めとか調教って経験がなかったら書けないと思って…」 私が、過去にSMクラブで女王様をやっていたとばかり、思っていた奈央は、否定され少し残念そうな表情をした。 「まぁ、SMクラブに取材したり、女王様にインタビューしたりして、私なりに勉強したから…だから書けるのよ…」 (取材したのは本当だから…本物の女王様に会った時は、オ―ラが凄かったわ。 出版社の人が、一緒じゃなかったら縛ってくださいって、言っちゃいそうになったのよね…) 最初は動揺していた自分だったが、今は奈央とのSMについての会話を楽しむ、余裕もできていた。 私はこれまでずっと質問される側だったが、逆に奈央に質問した。 「ねぇ、奈央さんはSとMって言ったらどっちなの?」 (私ったら、こんなこと奈央さんに聞いて…ちょっと興奮してきてるわ…) 「私は…Sですね。まだ経験はないんですけど…興味があるのはSの方ですね。桐月先生と同じです。だから、先生にはいろいろ、教えて貰いたくて…縛り方とか…」 「へぇ…そ、そうなんだ…奈央さんってSの方に興味があるんだ。うん。そうね…私と一緒ね」 (どうしよう…縛り方なんて教えられないわよ。て、いうか奈央さんってSなんだ。Mだったらいつか、一緒に縛られたりとか、考えてたんだけど…) 「先生、さっき縛らせてくれたり、鞭を打たせてくれる友達が、いたって言ってましたけど、それは男性でしたか?実は私が興味があるのは…レズSMなんです」 「えっ、なんですって!レズSM?奈央さんって女の子に興味があったの?」 (レズSMだなんて…そんなの想像したこともなかったわ。ヤダ…凄くドキドキしてきちゃった…だってSの奈央さんと二人きりよ。もし襲われたら…そんなことないわよね…) 「私が、興味あるのはレズ調教なんです。マゾ女性を徹底的に調教して、奴隷に仕立て上げることに興味があるんです…桐月先生の小説ではレズ調教は、まだないんですよね?」 「えっ、レズ調教?それにマゾ女性を奴隷にだなんて…奈央さんそんなこと…ん…どこ…で…。あ…れ…。あ…あ…」 私は意識が遠のいていった。 それは、まるで深い闇の底に落ちていくかのように。 その時、奈央はニヤリと不敵に笑っていた。
- [6] ベンジー
- 編集担当が女性で良かったね。
しかも、Sでレズ調教に興味があるって、ある意味、最強のパートナーかもしれない。 かなりウソを吐いてしまったようだが、そのウソもすぐにバレそうだね。 一服盛られてしまったようだ。 レズ調教が好きな編集担当者は、涼子に何を期待しているのだろうか。 何となく想像ができそうだ。 次の展開に期待しているよ。
|