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   『哀愁横丁』

                                 作;ベル
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1.

昭和の時代を連想させる、通称『哀愁(あいしゅう)横丁』。
駅前再開発が頓挫(とんざ)し、その結果残っている酒場が数件並んでいた。
ココには高度成長期を戦い、バブル経済を謳歌した団塊の世代が
男女を問わず夜遅くまで集まっていた。
とはいえ、すでに定年退職を迎え
年金と貯金で生きながらえている老人ばかりだ。

「あの時代ならではの経験を積み、気力こそ衰えていないのに
それを生かせる場所がないとは何とももったいない話だよ」
「だが身体の衰えは如何(いかん)ともしがたく
さりとて起業するような年でもない。
『老兵は語らず、ただ消えゆくのみ』とは上手いことを言ったもんだ」
「せめて次世代に技術だけでも受け継ぐことが出来ればなぁ」
「少子高齢社会では、跡取りがいるだけでも『勝ち組』なんだって。
テレビのコメンテーターが言ってたわよ」
「俺の当時のコネを駆使して大手商社に送り込んだ息子なんて
エコだの断捨離だの、ヒッピーみたいな連中にそそのかされちまってさ。
ろくな稼ぎもないくせに『人のために役に立ちたい』とぬかしやがって
先週もボランティアに出掛けて行ったよ。時代の流れを感じるよな」
仲間同士の愚痴は何度も聞いた内容だったが
お互い様なので揉めることはなかった。



2.

ある日、そんな老人たちが集まる古びた酒場『ちどり屋』に
ギターを手にした『流し』の女が現れた。
『流し』とは、ギターやアコーディオンなどを抱えて呑み屋を渡り歩き
お客のリクエストに応えて、音楽を伴奏したり歌を歌ったりする商売だ。
お店に入って演奏するところが
路上のストリートミュージシャンと似ているようでちょっと違う。
演奏の謝礼にチップをもらうが、カラオケの普及とともに衰退した。

「へえ、今どき珍しいな。古い歌でも大丈夫かい?」
「大丈夫ですよ。どちらかと言うとフォークソングの方が得意です」
20代後半の長い黒髪を後ろに束ねた女は、ギターを抱え直して
お客の一人にリクエストされた『なごり雪(イルカ)』を歌った。
本格的なレッスンを受けた歌手のような歌い方ではないが
透き通るような優しい歌声に、その場にいたお客たちは魅了された。

「ありがとうございます。楽しんでいただけましたか?」
「いいねぇ。フォークソング全盛期の当時を思い出したよ。
それにしてもこんな古い歌、良く知っていたね」
「私にギターを教えてくれたのが私のおじいちゃんなんです。
だからレパートリーが昭和40〜50年代が多くて・・・」
そう言いながら、女はチップの1000円を受け取り
ギターを置いて巻いていたマフラーを外した。

「じゃあ次は私ね。『神田川(南こうせつとかぐや姫)』って歌える?」
「ええ、大丈夫ですよ」
女はギターを抱え直して、リクエストされた曲を歌った。
歌い終わると、チップを受け取った女はジャケットを脱ぎ
差し出されたおでんをご馳走になった。

その後も『精霊流し(グレープ)』『知床旅情(加藤登紀子)』と
女は1曲歌う度に、着ている物を1枚ずつ脱いでいった。
初めはみんな、店の中が暑いからだと思っていたが
ブラウスを脱いでブラが露わになった時
堪りかねたお客の一人が理由を聞いた。

「カラオケがどの店にも置いてある時代に
普通に『流し』で食べていけるハズがないじゃないですか。
だから私、1曲歌わせてもらってチップを受け取ったら
お礼を兼ねて1枚脱ぐことにしているんです」
「えっ、そういうつもりで脱いでいたのかい?」
ほろ酔い気分だった老人たちも目を丸くして問い直した。

「だってそれならそのまま歌い続けたら、その・・・」
「はい。最後はスッポンポンになっちゃいますね。
でもココから先は1曲ごとにお値段がアップします。
次のスカートは2000円。その次のストッキングが3000円。
さらにブラは5000円。パンティーは7000円です。
まあ最後までリクエストされることは滅多にないんですけれどね」
「でも『滅多に』ってことは、そういう時もあるんだよね」
「さあ、どうでしょうか?」
女はフフッと笑って、カウンターの上にあった客のお猪口(おちょこ)に手を伸ばし
一気にクイッと飲み干した。

「今までのマフラー、ジャケット、カーディガン、ブラウスで4000円だから
もし最後までリクエストに応じれば総額21000円かぁ。
・・・って君はそれで良いの?」
「見られるだけのお触りナシで、一晩にこれだけ稼げれるなら上出来です。
それに歌の合間に少しずつご馳走にもなりますから」
そう言いながら、今度は近くにあった焼き鳥の串を2本手に取り
美味しそうに噛み付いた。
「そりゃ、焼き鳥ぐらい奢っても構わないけれど
・・・リクエストを続けるのは構わないんだね?」
「はい。よろこんで」
女は串を皿に置くと、ギターを抱え直し『学生街の喫茶店(ガロ)』を歌った。

しかし女のリクエストルールを知ってしまうと
もう歌声に聞き惚れている場合ではなかった。
あと4曲歌い終えれば、女は全裸になると言っているのだから。
「本当にそこまでするのか?」という疑心暗鬼の気持ちと
「お金を出し合ってでも最後まで見届けたい」という邪(よこしま)な気持ちが
男女を問わず、居合わせたお客全員の脳裏に渦巻いていた。

歌い終わってチップを受け取った女は
ギターを脇に置きスカートに手を掛けると、あっけなく脱ぎ落した。
ストッキング越しにピンク色のパンティーが透けて見えたが
女はあまり気にしていないようだった。
一方、老人たちには今の姿でも十分に刺激的だった。

「年甲斐もなくドキドキしとるよ」
「まさかそんな『流し』が来るとは思ってもみなかったもんな」
「そもそも若い女が来るような店じゃないから、貴女がいるだけいつもと違うわ」
「私も今日は何だか嬉しいです。おじいちゃんの教えてくれた歌を
お客さんが楽しんでくれているのが伝わってくるからかな?」
「まあ楽しんでいるのは歌だけじゃないがね」
「バカ。余計なことを言うな!」
「良いんですよ。自分で言い出したルールなんですから。
それよりもうリクエストはありませんか?」
「じゃあ次は俺からのリクエストだ。『旅の宿(よしだたくろう)』を頼む」
「はい、分かりました」
女はギターを抱え直して、リクエストされた曲を歌った。

歌い終わってチップを受け取った女は
ギターを脇に置きストッキングに手を掛けると、スルスルと脱ぎ落した。
ブラとパンティーだけの姿になったというのに
女は相変わらず隠すような素振りを見せなかった。

「あまり恥ずかしそうではない様に見えるけれど、本当の所はどうなの?」
女性客の一人が女に尋ねた。
「さすがに平気だとは言いませんが
水着のビキニ姿と変わらないと思えば、ココまでは許容範囲ですね。
でもさらにリクエストに応えるためには
もう少し酔った方が歌い易くなるかも知れません」
女はニコッと笑って、カウンターの上にあった客の徳利(とっくり)に手を伸ばし
自分のお猪口に注ぐと一気にゴクッと飲み干した。

「うん、美味しい。やっぱり日本酒が一番ですよねぇ。
さあ、いよいよ次はブラジャーですよ。
私のオッパイを見たい方はリクエストして下さーい」
「じゃあ次は私がリクエストするわ。『心の旅(チューリップ)』を歌ってちょうだい」
「良い選曲ですね。これは私の得意な歌ですよ」
女はギターを抱え直して、リクエストされた曲を歌った。
いくらか酔った様子ではあったが、透き通るような優しい歌声は変わらなかった。
歌の良さと次の展開を期待して、歌い終わるとしばらく拍手が続いた。

「ありがとうございます。ありがとうございます。
皆さんの『歌に対する想い』が伝わってきました。・・・あれ、違ったかな?」
歌い終わってチップを受け取った女は、ギターを脇に置くと
両手を背中側に回してブラのホックを外した。
しかしそのまましばらく黙って手を止めた。
「ブラまで脱ぐのは久しぶりなんで、ちょっと緊張しますね。
・・・な〜んちゃってぇ!」
女はブラの両端を掴み、プラカードを掲げるかのように頭上にかざした。
乳首が突き出た乳房がプルンっと揺れ、お客の見ている前で露わになった。

「なんだよ。ニクい演出だねぇ」「いいぞ、ネエちゃん!」
女が明るく振舞ったので、お客も遠慮なく盛り上がった。
「もっと近くで見たい人は、私のお猪口にお酒を注ぎに来て下さーい」
「本当かい?ぜひ注がせてくれよ」
「お、俺のはもう空じゃねえか。おい女将、俺にも徳利1本。大至急だ」
「あらあら、彼女のおかげでウチも商売繁盛しそう。嬉しい誤算だわ」
女将は次々とお客に徳利を手渡した。

お客は入れ代わり立ち代わり、女のお猪口に酒を注ぎに出向き
露わになった乳房を近くから鑑賞した。
何度も酒を酌み交わした女は次々と美味しそうに飲み干した。
ようやく一通り注ぎ終わった頃
女は顔を真っ赤にしながら乳房を露わにしたまま立ち上がって言った。

「いやぁ、今日は楽しいです。来て良かったです。
歌も喜んでもらえたし、お酒もたくさん頂いちゃいました。
・・・でも、でもですよ?
やっぱりもう1曲リクエストを受けてからでないと、私、帰れませんよね?」
「おう、そうだ。その通り!」
「全部脱ぐまで帰さないぞぉ!」
「じゃあ、最後のパンティーは一人1000円ずつ出し合って
曲は女将に決めてもらおう。どうだ、みんな?」
「異議なーし!」
予定では7000円のハズだったが、全員が協力し12000円が集まった。

「良いんですか?こんなにたくさん」
「気が変わらないうちにもらっておきなさい。じゃあ私からのリクエストは
みんなで盛り上がれる『長い夜(松山千春)』をお願いするわ」
「ああ、サビが良いんですよね。おじいちゃんも大好きだった歌ですよ」
女はギターを抱えると、リクエストされた曲を歌い始めた。
お客も一緒に大声で歌い、歌い終わると拍手と歓声が上がった。

「ありがとうございます。ありがとうございます。
皆さんの『スッポンポンになった私を見たい』という気持ちが伝わってきました。
今夜もいよいよ大詰めです。目を見開いてしっかりご覧下さ〜い!」
歌い終わってチップを受け取った女は、ギターを脇に置くと
店の一番奥まで行ってからコチラを向き直した。
店中の視線を集めながら、女はパンティーの両側に親指の先を差し込むと
ゆっくりと降ろし始めた。

「年甲斐もなくドキドキしとるよ」
「まさかそこまでやる『流し』が来るとは思ってもみなかったもんな」
「そもそも若い女の素っ裸なんて、何年ぶりに見るんだろう」
緊張が高まるにつれ、老人たちは次第に無口になったが
女は膝までパンティーを降ろすと
その場にしゃがみ込み、両手で顔を覆い隠してしまった。

「ごめんなさい。実はパンティーまで脱ぐのは初めてなんです。
もうココまでで許して下さい」
女が肩を震わせながらすすり泣き始めたので
店の誰もが言葉を失い、気まずい沈黙が流れた。
「・・・な〜んちゃってぇ!」
女はパンティーを足首から抜いて立ち上がると
さっきと同じようにパンティーの両端を掴み、頭上にかざした。

「なんだよ。今度も演出だったのかぁ」「いいぞ、ネエちゃん!」
女が笑顔だったので、お客も安堵して盛り上がった。
「おい、前のヤツ。正面からどけよ。良く見えないじゃないか」
「近くの席のヤツばかり見てズルいぞ」
「はいはい、押さないで。ちゃんとそっちにも行きますから。
でもお触りは禁止ですよ。誰かが私を触ったら、即終了ですからね?」
顔を真っ赤にした女は脱いだパンティーをカウンターに置き
再びギターを手にすると
『帰って来たヨッパライ(ザ・フォーク・クルセイダーズ)』の替え歌を歌い始めた。

「♪オラは脱いじまっただ〜 オラは脱いじまっただ〜
オラは脱いじまっただ〜 お金が欲しくて〜 
白いブラウスも〜 長いスカートも〜 
脱いでいっただ〜 次々と〜

オラは下着さえ〜 脱いでしまっただ〜
全部脱ぎ捨てて〜 裸になっただ〜
〔セリフ〕なあ、お前 お金稼ぎってのは
     そんなに甘いもんやおまへんのや
     隠さず見せてやれぇ

『ちどり屋』良いトコ 一度はおいで 酒は美味いし ネエチャンは裸だ
〔♪ワー ワー ワッワー〕
オラは素っ裸〜 店のど真ん中〜
みんなが見ている〜
全部見られてる〜う〜」

女は繰り返し歌いながら店の中を素っ裸で何度も往復し
全てのお客に自分の裸を見せて回った。
ギターを弾きながらではどこも隠すことは出来ないので
お客は女の身体を前後左右から十分堪能した。

「やっぱり若い子の肌は張りと艶(つや)があって良いわね」
「細身だけれどキュッと引き締まったお尻がたまらんよ」
「でも酔っているとは言え、全く隠そうとしないよなぁ」
「案外、歌で稼ぐことよりも人前で裸になるのが目的だったりして」
「・・・まさか?」
「そんな訳ないでしょう?酔ってふざけているだけよ」
「だよなぁ・・・」
しかし言われてみると、そう考えた方が合点がいった。

「今の替え歌で、『隠さず見せてやれ!』という神様のセリフがありましたが
もうこれ以上脱げるものがないので
今夜は特別にアソコをおっぴろげちゃいま〜す!」
女はギターを脇に置くと、出入口の引戸を背にして床に座り
M字開脚の姿勢をとった。

「おお。ついにモロ出し、丸見えだぁ」「いいぞ、ネエちゃん!」
女は自分の両膝に手を添えて、さらに大きく足を広げると
濃い目の陰毛と対照的なピンクの膣壁までも露わにしながら
恍惚の笑みを浮かべた。
女はさらに自分で両乳房を揉み始め、時々喘ぎ声を漏らし始めた。
酔ったせいもあるのだろうが、完全に理性を失っていたのだ。

「お、おい。これは・・・」
「もう、意識が飛びかけているな」
周囲のお客も女の様子が変わったことに気付き始めた。
「ココまで盛り上げてくれたんだ。どんな事情があるにせよ
最後までそっと見届けてやるのがスジってもんだろう?」
お客は顔を見合わせてうなづいた。

「はあ、はあ・・・あっ、んんっ・・・う、くっ・・・あひっ、はあぅ〜っ!」
店のお客に見守られながら、女はM字開脚の姿勢のまま
大きく仰け反ってアクメを迎え、そのまま目を瞑ると床に寝そべってしまった。



3.

「あれ?私・・・」
流しの女が目を覚ましたのは、閉店後だった。
「あ、やっと目が覚めたのね。もう終電がないから、今夜は泊まっていきなさい」
カウンターの中で洗い物をしていた女将が声を掛けた。

「酔っていたとはいえ、ちょっとやり過ぎたみたいね。
でもそのおかげで、今夜は久しぶりにお客さんも盛り上がったから
感謝しているわ」
女将はコップに水を注ぎ、女に手渡した。
「あ、ありがとうございます。・・・あれ?服を着ている」
「そりゃあ、裸のままって訳にはいかないでしょう?
服を着せたのは私と女性客。男どもには触らせていないから安心して」
女将は笑いながら割烹着を脱いだ。

「ところで『流し』で稼いでるっていうのは本当なの?」
「えっ?」
「聞き方が遠回しだったわね。本当は歌で稼ぐことよりも
最初から人前で裸になるのが目的だったんじゃないの?」
女将はカウンターを出て女の隣に座った。

「違います。脱ぐというルールはお金が欲しくて思い付いたんです。
でも最初は『見せても下着姿まで』と思っていたんですけれど
お酒を頂くうちに楽しくなっちゃって・・・」
「結局『全部脱いじゃいました』か。
酔うと気持ちが大きくなる性質(たち)の人の典型ね。
そういえば脱衣ルールを説明した頃からお酒を飲み始めていたわね」
「ええ、自分でも全く酔わずに出来る気がしなかったので。
でも私のお猪口にお酒を注ぎに来るように言っちゃったから・・・」
「お客さんと何度も酒を酌み交わしているうちに
ますます気持ちが大きくなって・・・」
「正直、その頃から記憶が飛び飛びなんです。
あんなにお酒を飲んだこともなかったし
楽しかったし嬉しかったのは事実なんですけれど、
スッポンポンになってアソコまで見せちゃうなんて、もう自己嫌悪ですよ」
女は肩を落としてため息をついた。

「そんなに気にすることはないわ。
自分に隠された願望がお酒で出ちゃうっていうのは、良くある事よ。
見られたいとか、そういう素質が貴女の中にあったのよ」
「そこは否定して欲しかったです」
「でもイクところまで見せちゃえたなんて、ある意味貴重な体験よ?
あれは演技じゃないんでしょう?」
「演技じゃないから余計に落ち込んでいるんですよ。
お客さんはみんな、私のことを淫乱な露出狂女だと思ったハズです。
もう会わせる顔がありません」
「・・・でもそれは、考え方次第じゃない?」
「?」
「貴女には露出願望があって、お酒のせいとは言え実行したのは事実。
だったらいっそのこと、この店を
『露出願望を満たせる場所』と割り切っちゃえば?」
女将は女に意外な提案をした。

「ウチのお客さんが貴女のことを『露出狂』だと思ったにせよ
それを理由に貴女を脅したり、見返りを求めることは絶対にないわ。
それどころか、ぜひまた来て欲しいと思っているハズよ。
まあ、貴女がまた裸になってくれることを期待して・・・だけれど
脱ぐかどうかは貴女次第で良いと思うし、歌だけでも歓迎してくれるわよ」
「その代わり、私が割り切れるなら
この店ではチップの代償に服を脱ぐ『淫乱な露出狂女』であり続ける
ということですね?」
「毎週とは言わないわ。月に数回でも来てくれれば
お客さんは盛り上がるし、店の売り上げも良くなるから歓迎するわよ。どう?」
「私にとっても『露出願望を満たせる安全な場所』としてこの店を使える、か」
女は少し考えた後、大きく頷いた。

「良かった。商談成立ね。じゃあ『誓いの杯(さかずき)』を交わしましょう」
女将はカウンターの中に戻り、木箱に入った一升瓶を取り出した。
「私はチップを支払わない代わりに、貴女の背中を押す『お酒』を提供するわ。
コレ、とっておきの銘酒なのよ」
女将はそう言いながら、二人分のお猪口に酒を注いだ。
「じゃあ乾杯しましょう。隠された願望に目覚めた貴女に」
「そして、淫乱な露出狂を手懐けた女将さんに」
二人はニコッと笑って、お猪口のお酒を一気にゴクッと飲み干した。
【おわり】





【あとがき】
お金を稼ぐために「歌ったら脱ぐ」と自分にルールを課した流しの女ですが
実は脱いだ経験のない『露出素人』でした。
しかし全裸になった姿まで晒せた彼女は
今後も『露出願望を満たせる安全な場所』としてこの店を訪れるでしょう。

カラオケボックス、ネットカフェの個室、デパートの試着室・・・。
読者の皆さんも『露出願望を満たせる安全な場所』を探してみて下さい。
もしギターが弾けるなら、『流し』を実行してみてはいかがですか?
【ベル】



 今月号はいかがでしたでしょうか。
 こちらにアンケートを設けさせて頂きました。ご回答、よろしくお願いします。

期待通りだった
期待していたほどではなかった
イマイチだが次回に期待する
もう読まない

その他 ご意見ご感想が頂ければ幸いです。