露出小説




   小説『温泉宿の露天風呂』

                              作;ベル

1.


大学受験を終えた私は、合格祝いを兼ねて
家族揃って山あいの温泉宿に1泊2日の旅行へ出掛けた。
雪が降らない地域の山奥にある宿だが
渓谷に面する岩場から源泉が流れ出ていて、湯質が良いと評判だった。
宿の浴場はその源泉を引いて利用しているのだが
実は宿の裏手側にも露天風呂があるという。


「あるにはあるんですが、先代が趣味で作ったようなお風呂でしてね。
石を積んで白セメントで固めただけの浴槽に、お湯を溜めているんです。
それでも露天風呂としてお客様にも使って頂いていましたが
先々週の突風で、目隠し用の竹垣が飛ばされてしまいましてね。
そのせいで男湯と女湯の仕切りもなくなって丸見え状態なんですよ」
「それは残念だなぁ」
「でも温泉好きの人には、変わった方もいましてね。
せっかく来たんだからどうしても露天風呂入りたい、とおっしゃって
目隠しがないのを承知で何度も入浴されていましたよ。
けっこう若い女性だったのに、物怖じしないタイプだったんですかねぇ」
宿の女将さんは苦笑いしながら教えてくれた。

部屋に運ばれた夕食を家族で食べ終えた後、私は母と一緒にお風呂に入った。
「これほどお風呂にお金を掛けるなんて、先代は相当な温泉好きだったのね」
宿の規模に反して、と言っては失礼だが
広々とした天井の高い浴室と檜(ひのき)で作られた大きくて立派な浴槽に
私も母も大満足だった。
「なんだか少しのぼせちゃったみたい。先に上がるわね」
母はそう言いながら、私より先に上がった。

私は母が脱衣室に行くのを見届けて、浴室の角にある引戸に近付いた。
ガラス窓には『露天風呂⇒』と書かれた表示が貼られていたから
ココから建物の外に出ればその先にあるらしい。
目隠しがなくなっているせいか、引戸は施錠されていたけれど
浴室側から簡単に開けられるようだった。

「いったいどんな露天風呂なんだろう?
竹垣が飛ばされたって言ってたけれど、やっぱり見ておきたいわ」
入浴以外は特にやることがない宿なので
私はこのまま露天風呂の様子を見に行くことにした。
一歩外に出ると、なだらかな上り坂に飛び飛びで配置された石が並んでいた。
「露天風呂は思っていたよりも離れた場所にあるみたいね」
私はタオルを握りしめながら、裸のまま飛石の小道を歩き出した。



2.

「外を裸で歩くなんて、何だか変な気分だわ(笑)」
小道の周りは木々で囲まれてはいるが、広葉樹の葉は落ちているので
全然見通せないという訳でもない。
「ほとんど隠せていないんだけれど、小道は宿の敷地内だし
今日は宿泊客も少なかったから誰かと鉢合わせにはならないわよね?」
と自分に言い聞かせ、私は周囲の様子を窺いつつも
身体を隠していた手を下ろしてみた。

「これってヤバくない?外で素っ裸なのよ?なのに、どこも隠さないなんて!」
自分の胸元に目を向けると、乳首がツンっと突き出ていた。
「でもドキドキする!ワクワクする!
親子3人で来ているのに、変な趣味に目覚めちゃいそう(笑)」
私は両手を背中側で組んで、再び飛石の小道を歩き出した。
しばらくすると、緩やかなカーブを描いたその先に
石で積まれた浴槽から湯気が立ち上っているのが見えた。
利用者がいなくても、お湯は溜めてあるようだった。

「裸足で石の上を歩いて来たから、だいぶ身体も冷えちゃったみたい。
今すぐにでもお風呂に浸かりたいけれど
男湯と女湯の仕切りがないから丸見えだとも言ってたわよね?」
山奥の宿だから、一般の人が勝手に露天風呂へ近付くことはないのだろう。
それでも、私たち以外の宿泊客もいるのだから
ちょうど誰かが入浴している可能性だってある。
私は様子をうかがいながら、ゆっくりと露天風呂に近付いた。

「・・・お風呂には誰もいないみたいね?」
大丈夫そうだと分かると、冷えた身体を温めたい気持ちが強くなり
私はそのまま石積みの浴槽に近付いて、ゆっくりとお湯に浸かった。

「あ〜、温かさが染みてくるぅ。極楽、極楽(笑)」
私は歓喜の声を上げた。
露天風呂に入っていると周囲に気付かれないよう、小さな声でだけれど。
しばらくして身体が温まり、リラックス出来るようになると
私はあらためて露天風呂を見回した。

露天風呂は岩壁の下にあり、岩の断層の隙間から染み出た源泉が
そのまま浴槽に溜められるこの場所を選んだようだった。
宿の方の風呂には、また別の源泉があるのだろう。
浴槽は二つあったが20cmほどの高低差があり
満杯になった女湯から男湯に源泉が流れ
男湯も満杯になるとそのまま下へと溢れ出る構造で
洗い場はなく浴槽があるだけだ。椅子も洗面器も手桶もない。
身体を洗いたければ宿の浴室で、という事なのだろう。

浴槽に使われている石はどれも丸くて大きかった。
色や大きさは様々だったので
先代が河原から集めた石を使ったのかも知れない。
浴槽の底は板状の石が敷き詰められていて
隙間は白いセメントのような物で埋められているが、少しデコボコしていた。

目隠し用の竹垣は本当に飛んでしまったようで
バラバラになった竹の破材がいくつか散らばっていた。
今も残っているのは、竹垣を結んでいた細い丸太の骨組みだけ。
竹垣が用意出来れば簡単に直せそうに見えるが
現状では、男湯と女湯の仕切りすら骨組みしか残っていなかった。

「まあ、その仕切りがあったとしても、囲えるのは浴槽の周りだけで
飛石の小道を行き来する姿は、お互いに丸見えだったとしか思えないのよね。
もしかして露天風呂って、そういうものなのかしら?」
そんな事はないだろうと思いつつ、私は男湯の方に移動してみた。
二つの浴槽は横並びなので状況は何も変わらないのだが
自分は今、男湯に入っているのだと思うと、少しドキドキした。

「もし私みたいに、露天風呂に入ろうとする男の人が来ちゃったらどうしよう?
急いで宿の女湯まで走って戻るべきかな?
それともにこやかに挨拶した方が良いかしら?」
そんなことを考えながら、私は宿の男湯に続く飛石の小道を見つめ
浴槽の中で自分のクリトリスにそっと触れてみた。
「ああっ!すごい、どうして?いつもと全然違う!」
私は少しずつ指を動かすペースを上げた。

「これってヤバくない?外でオナニーしてるのよ?
それも、何も遮る(さえぎる)ものがない露天風呂で!」
自分の胸元に目を向けると、乳首がピンっと突き出ていた。
「でも感じちゃう!すごく感じちゃう!
合格祝いの旅行なのに、変な趣味に目覚めちゃったかも(笑)」
私は左手で自分の乳房を揉み、下唇を噛みながらオナニーを続けた。

「んんっ、完全にヤバいわ!もうやめられないし、やめたくない!
でも良いわよね?どうせ誰もいないんだから、外でイッちゃっても良いわよね?」
私は肩までお湯に漬かりながらオナニーを続け、浴槽の中でアクメに達した。



3.

「さっきのはヤバかったわ。理性を失うって、ああいう状態のことだったのね」
私はアクメの余韻に浸りながら、浴槽の縁に腰掛けていた。
お湯に漬かり続けてのぼせそうだったせいもあるが
少しぐらいなら見られても仕方がないという気持ちになっていた。
とは言え、男女を問わず、他に誰かが来そうな気配は全くなかった。

「飛石の小道を歩いて来た時は、あんなに不安だったのに
大丈夫そうだと分かると、もっと刺激が欲しくなってるみたい。
これって露出狂じゃない(笑)?」
私は苦笑いしながらも、宿の男湯に続く飛石の小道の方を向き
浴槽の縁に腰掛けたままゆっくりと膝を広げ
オマンコが丸見えになる姿勢を取った。

「こんなことしちゃうなんて、私が私じゃなくなっていくみたい。
もし本当に男の人が来ちゃったらどうしよう?」
理性はブレーキを掛けているのに行動が伴わず
好奇心が上回って暴走している、といった感じだった。

「こんなポーズで座っているのを見たら、誰だって露出狂だって思うわよね?
それとも、男の人が近付いて来た時に慌てて隠せば
露出狂だとは思われないで済むかしら?」
でもしばらくすると、物足りないと感じ始めていた。

「誰もいないという安心感と引き換えに
見つかるかも知れないリスクとスリルが失われたからなのかしら?
だとしたら・・・」
唯一持っていたタイルを浴槽の縁に置いたまま
私は宿の男湯に続く飛石の小道を歩き始めた。

「これってヤバくない?このまま進めば『誰か』じゃなくて
『男の人』に見つかるかも知れないのよ?なのに、タオルすら持たないなんて!」
自分の胸元に目を向けると、乳首がピーンっと突き出ていた。
「でもすごくドキドキする!とってもワクワクする!
まだ処女なのに、変な趣味に目覚めちゃってるわ(笑)」
私は再びエッチな気分が高まっていくのを楽しんでいた。

「普段の私は、どちらかと言えば奥手な方だと自覚していたけれど
まさかスリルを求めちゃうタイプだったなんて・・・」
私は飛石の小道を歩きながらも、周囲への警戒は続けていた。
正確には、見られても良いと思っているのではなく
見られたらどうしようというスリルを求めている、という感じだった。
「でもこんな機会は二度とないと思う。
どうせなら、普段ならやらない『リスク』に挑んでみたいわ」
この時、私は本気でそう考えていた。

こちら側の小道には、道中に木々が植わっていない箇所がいくつかあった。
資材置場の跡という感じでもなかったので
この場所にあった木が枯れたのか、雪の重みで倒れたのかも知れない。
しかし、その場所からは少し離れた道路を見下ろすことが出来た。
「もし昼間だったとしても、見えるのは男の人の裸だから
そのまま放ってあるのかな?」
私は飛石の上で立ち止まり、そんなことを考えながら道路を見つめていた。



4.

「見えてきた。いよいよね・・・」
宿の男湯に近付くと木々の間隔はまばらになり、見通しも良くなった。
女湯側に比べるとだいぶ無防備な感じだ。
女湯の方は外に出た後も竹垣がしばらく続き
外に出た男の人がいても回り込めないようになっていたから
余計にそう感じるのかも知れない。
「まあ、私と逆の経路を辿れば女湯まで行けちゃうんだけれど
それを試した人ってほとんどいなかったんじゃないかしら(笑)」
だが、私に余裕があったのはここまでだった。

「今、誰かいるのかな?いて欲しくないような、そうでないような・・・」
男湯の浴室照明は常に点いていた。今の時間は外の方が暗いから
もし窓から外を眺めている人がいても、私に気付かないだろう。
しかし建物の周りには私の姿を遮るものがない。
もし私みたいに、露天風呂に行こうとして外に出る人がいれば
たちまち鉢合わせになり、私の姿は丸見えになってしまう。
「たぶん大丈夫。だけど見つかった時は全て終わりになる。
だって男湯の方にやって来たのは、私なんだから」
しかしスリルを求めたのも私で、それは今も続いていた。

「・・・行こう。挑んでみたいと自分で決めたんだから」
私は物音を立てないように、ゆっくりと浴室に近付いた。
出来れば飛石以外の場所を進みたかったが
小枝や落ち葉を踏むと足の裏が痛くて、とても進めないと分かり
引戸の真正面へ続く飛石の上を進むしかなかった。
浴室には引戸のガラス以外にも、大きな窓ガラスがあった。
引戸から一番離れている窓は10cmほど開けてあった。
女湯の方もそうだったから、おそらく換気のためだろう。

「建物の周りには土間があるから、そこまで行けば足の裏が痛くなくなるはず」
引戸の近くまで来た私は身を屈めたまま、土間に沿って建物の側を移動した。
窓から中を覗くと、男の人が2人入っていた。年齢は30代半ばだろうか?
仲間同士だからなのか、特にタオルで隠す様子もなく
自分たちが覗かれるなんて思わないから全くの無防備だった。

「あわわっ、オチンチンが丸見え!」
私は手が震えるほど驚きながらも、彼らのオチンチンを凝視した。
その内の1人はもう出ようとしているようで、タオルで身体を拭いていた。
彼が身体を動かす度に、ダランと垂れ下がったオチンチンが揺れるのを見て
私の興奮は一気に高まった。

「これってヤバくない?素っ裸になっている女の子が
外から男湯を覗き見ているのよ?オチンチンを見るのも初めてなのに!」
そっと自分のオマンコに触れてみると内腿が濡れていた。
膣穴から愛液が溢れ出るほど興奮していたのだ。
私は右手で自分のクリトリスをこすり、下唇を噛みながらオナニーを始めた。

「男の人のオチンチンの色って、周りの肌よりも濃いんだ。
それにアソコだけじゃなくって、お腹や脛(すね)にもあんなに毛が生えている。
あっちの人なんか、おヘソから胸毛までつながっている。
それにあの人、よく見るとオチンチンの形が違う。あれが包茎なんだ。
でも大きくなれば剥けるのかな?大きくなれば、今よりももっと大きいってこと?
それがSEXの時にオマンコの中まで入ってくるの?信じられない!」
興味津々で覗き続ける私は、身体が冷えるのを我慢しながら
この機会を逃すまいとその場にとどまった。

「んん〜っ、完全にヤバいわ!犯罪&逮捕レベルの痴女行為だもん。
だけどやめられないし、やめたくない!
でも良いわよね?このまま誰にも気付かれなければ丸く収まるんだから
外でイッチャっても良いわよね?」
私は2つのオチンチンを見つめながらオナニーを続け、2度目のアクメに達した。



5.

「さっきのはヤバかったわ。本当に理性を失うって、もう1段階あったのね」
私はアクメの余韻に浸りながら、窓下の土間に座り込んでいた。
2人の男の人があがってしまったせいもあるが
放心状態になるほど高みに達したことは今までなかったからだ。
「もし彼らに気付かれたら、何をされても仕方がないと覚悟していたけれど
私だってそういう形で処女を失うのは本意じゃないわ」
そもそも今回の旅行は、合格祝いを兼ねた家族旅行だ。
両親の顔を思い浮かべると、急に申し訳ない気持ちになった。

「全て秘密。私だけの思い出。
誰にも気付かれなければ丸く収まるんだから、それが一番よ」
そう思った瞬間、くしゃみが出た。ずっと外にいたので身体が冷えたようだ。
でもすぐ隣にある女湯との間には竹垣があり
露天風呂の所まで戻らないと回り込めないのだ。

「タオルも置きっ放しだし、まずは露天風呂で身体を温めてから戻れば良いか」
唯一の気掛かりは、母と別れてからだいぶ時間が経っていることだったが
どんな言い訳しようかと考えながら
私は再び露天風呂に続く飛石の小道を、身体を隠さずに歩き始めた。
【おわり】



***** ***** ***** ***** *****

(あとがき)
露天風呂がある温泉宿は、とても魅力的です。
多くの人から認知されれば、交通の便が多少悪くても
遠くから足を運んでくれる『温泉好き』がいるからです。

今回の主人公は、合格祝いを兼ねた家族旅行で温泉宿に来ましたが
裸で外を歩いたことがキッカケで、野外露出の魅力に気付きました。
宿の女将さんが『目隠しナシでも入浴した女性』の話をしなければ
主人公も露天風呂に行こうと思わなかったかも知れません。
また、もともと混浴ではなかったからこそ
『女の子の方が男湯を覗く』という展開になりました。

もし露出っ子の皆さんが、露天風呂がある温泉宿に行く機会があれば
男湯の方に回り込めないか&男湯が覗けないか、確認してみて下さい。
男の人が女湯を覗けないよう対策を講じている宿は多いと思いますが
女の人が男湯を覗ける宿は、意外と簡単に見つかるかも知れませんよ(笑)?



 今月号はいかがでしたでしょうか。
 こちらにアンケートを設けさせて頂きました。ご回答、よろしくお願いします。

期待通りだった
期待していたほどではなかった
イマイチだが次回に期待する
もう読まない

その他 ご意見ご感想が頂ければ幸いです。