景子の場合
- [1] 景子 運命的な教え子との師弟関係が
- 英語教師である、私は、昨年四月の新学期から都内の某私立高校で、教鞭をとることになった。
赴任先の学園は、私立の名門校で一流大学への進学率も高い…私は、元々資産家の一人娘だったが、高校卒業後親の反対を押し切って、教育者になるため、単身東京の大学へ進学したのです。 そのため、私は、授業料や生活費をアルバイトで、稼がねばならなかった。 そんな、私にとって破格の、アルバイト代を出してくれたのが、某男子生徒の母親だった。 当時中学生になったばかりの彼は、私の初めての教え子でもあったのです。 卒業後、三流高校の非常勤の仕事をしながら、ようやくこの名門校へ就職した時、そこに彼が進学していたことも、なにか運命めいたものを感じた、ものだった。 今までも何度か彼とは、すれ違っていたが、声を掛けることを遠慮していたのだ。 そんなある日、校内で、かおる君を見かけたので、声を掛けたのです。 「ようやく憧れの、この学校に就職できたわ・・・」 しかし彼の口から、出た言葉は意外なものだった。 「あの・・・僕・・・急ぎますから・・・・・・」 それから数日後…春川かおる君の母親…春川佳代さんが学校に来ました。 なんでも、かおる君が非行に走っていると言うのです。 言われてみれば、気になるところがないわけでもなかった。 先日、話をしたときも私の、顔をまともに見て話さなかった。 そう言えば、かおる君のあの様子・・・なんとなく暗い影が・・・ひょっとして・・・校長の言っていた昨年のトラブルというのが・・・・・・彼の変貌に関係が?翌日職員室で、同僚の先生に、昨年校内で起きたトラブルについて、聞いてみたのです。 「昨年のトラブル?…ああ、我がエリート校にも、ようやく生徒の非行化という世間並みの事件が、起きただけの話よ。ほら、3年E組の黒田君、彼は補欠入学で進級試験で留年が決定してね…それでひねくれちゃって…なまじ進学校に入ったばかりに、落ちこぼれて不満をうっ積させていた、生徒を糾合して・・黒志会なんて、グループを結成して・・・・・学校の内外で、暴力を振るうようになったのよ・・・それまでの学園には、非行生徒なんて存在しなかったから、校長以下教師は、なす術を知らず・・・・・・結果的には、非行生徒は即刻退学すべしという、強硬派と・・・・・・善導更生に取り組むべきだという、温情派の二つに別れたわけ・・・強硬派の代表が貴女の前任の吉沢先生・・・・・・吉沢先生は黒田達に随分いがらせを受けていて・・・・・・授業もだいぶ妨害されてたみたいね・・・・・・そして・・・後者の代表が、現在の3年E組の担任横田先生・・・・・・自分が黒田達の、面倒をみるという意見が採用されてね・・・クラス替えで、非行生徒はみな横田先生の下に、集められたという訳、それが不満だったのか、吉沢先生は辞表出してそれで貴女が、採用されたのよ。でも、心配ないわ…横田先生の指導が、良かったのか、連中すっかりおとなしく、なっちゃったから。今じゃ授業が終わっても、課外授業をやったり、黒田君の家で自主的に、勉強会を開いたりしてるらしいわ。横田先生の株もそれで上がって、教頭や校長にも受けが良いのよ・・・」 でも、どうして春川君のような、成績のいい子を、E組に一人だけ?と、尋ねると… 「一人くらい他の生徒の、模範になるような子がいなきゃ話にならないでしょ」 (後に、不良どもに陵辱され、性奴隷に成り下がる事になろうとは、この時は思いもしなかった)
- [2] ベンジー
- 高校の英語教師をしているだね。
青春学園ドラマのヒロインみたいだ。 運命的な教え子との師弟関係が、この後の展開に大きく影響していくのだろうね。 辞めて行った吉沢先生は、どんないやがらせを受けていたのだろうか。 横田先生と黒田達の関係も、どこかキナ臭いにおいがする。 さてさて、このような環境で、圭子はどんな風に堕ちていくのかな?
 |