読者投稿小説




   『取材のため刑務所生活を体験する女子アナ』 前編

                              作;ベル

第一章:体験取材

20代後半でありながら、フレッシュな魅力と落ち着きを両立する
女子アナウンサー:小谷舞風(こたにまいか)。
入局して間もない時期から主要番組を任され
視聴者からの評価も高まっていた。

ある日、特集番組の一環として、刑務所生活を体験取材する話題になった。
ヤクザ映画などで男性受刑者については何となくイメージしやすいが
刑務所に入った女性受刑者はどんな生活を送っているのか?
拘束されたり、懲罰を受けたりすることはないのか?
あるとしたら、どのようなことが起きているのか?

「同じ女性の目線で取材しなければ見えてこないこともある」
そう言われた舞風は1週間限定で体験取材をすることになった。

「それでは、行ってまいります」
舞風は重厚な鉄扉の前で深く一礼した。
カメラに映る彼女の表情は、いつものニュース番組で見せる
知的な落ち着きを保っているが
その瞳の奥には『未知の世界』への緊張が微かに揺れていた。
二十代後半。瑞々しい肌の張はそのままに
経験を積み重ねた大人の余裕を纏い始めた彼女は
今、華やかな女子アナの衣装を脱ぎ捨てていた。

刑務所の受付を済ませると、そこは外界とは完全に遮断された
静謐でいて暴力的なまでに無機質な空間だった。
舞風を待っていたのは、厳格な表情を崩さない
ベテランの女性刑務官だった。

「ここからは、あなたは『小谷舞風』ではありません。
呼称番号『二〇八番』です。いいですね?」
短く事務的な言葉と共に、彼女の私物はすべて没収された。
スマートフォンの光も、お気に入りの香水の残り香も
高価なレースのランジェリーさえも。
代わりにつなぎのような淡いグレーの作業服と
清潔だが硬い綿の肌着が手渡された。

更衣室で独り、舞風は衣服を脱ぎ進めた。
鏡に映るのは、鍛えられたしなやかな肢体。
普段、スタジオの強烈なライトの下で輝いているその肌が
冷ややかな空気の中で粟立った。
布地が肌を滑るたび、自分が積み上げてきたキャリアやプライドが
一枚ずつ剥がれ落ちていくような奇妙な感覚に襲われた。

「失礼します」
支給されたサンダルに足を通し、舞風は独居房へと案内された。
わずか三畳ほどの空間。
そこには、畳と小さな机、そして剥き出しのトイレがあるだけだった。

鉄格子越しに差し込む夕日は、驚くほど細く、鋭い。
自由を奪われるということは、単に移動を制限されることではない。
視覚、聴覚、そして触覚に至るまで
すべての主導権を『管理者側』に委ねることなのだ。

夕食の時間を告げるブザーが、静寂を切り裂くように響き渡った。
舞風は背筋を正して座り、目の前に置かれたプラスチックの食器を見つめた。
「・・・(ここでは、私はただの『受刑者』に過ぎないんだわ)」
女子アナとして、常に「見られる」側にいた彼女。
しかしこの塀の中では、その視線は称賛ではなく
徹底した『監視』へと変わるのだ。

食事の作法、座り方、瞬き一つに至るまで
誰かに管理されているという意識が
彼女の内に眠っていた未知の神経を、じわじわと逆なでしていく。

消灯の時間は刻一刻と近づいていた。
冷たい寝具に身を沈めた時、舞風は自分の心臓の鼓動が
普段よりもずっと速く、そして重く打っていることに気付いた。
これから始まる一週間、彼女はこの閉ざされた迷宮で
何を『体験』することになるのだろうか。



第二章:剥き出しの規律

消灯を告げる無機質なベルが館内に鳴り響き、独居房の天井灯が落ちた。
代わって差し込むのは、廊下の常夜灯が鉄格子の隙間から投げかける
薄青い監獄の影だけ。
舞風は支給された硬い布団の中で、自分の呼吸音だけを聞いていた。

アナウンサーとして、常に数百万人の視線に晒される生活には
ある程度慣れていたはずだった。しかし、ここの『監視』は質が違う。
防犯カメラのレンズが、まるで見えない指先のように
自分の肌をなぞっている気がして、寝返りを打つことさえ躊躇われた。

翌朝、舞風を待っていたのは、体験取材の目玉とも言える
『入浴と身体検査』の洗礼だった。

「二〇八番、前へ。衣服を脱いで、こちらへ向きなさい」
冷徹な声の主は、昨日よりもさらに厳格な面持ちの刑務官:高城だった。
狭い脱衣所で、舞風は昨日袖を通したばかりの作業服を脱いだ。
噂には聞いていたが、迷いはなかった。
カメラの前で完璧な自分を演じるように
彼女はこの状況を『取材』という仮面で乗り切ろうと決めていた。

だが、最後に残った粗末な綿の肌着を脱ぎ去って
一糸纏わぬ姿になった瞬間、舞風の背中に冷たい戦慄が走った。

「両手を上げて。指の間を見せて」
刑務官の鋭い視線が、舞風の豊かな胸の曲線、引き締まった腰つき
そして女子アナとしての気品を支えてきたしなやかな脚のラインを
検品するように確認していった。
普段、美しく見せるために磨き上げてきたその肢体が
ここでは単なる『管理対象』として、隅々まで品定めされるように感じた。

「次は後ろを向いて。腰を落としなさい」
屈辱。その二文字が脳裏をかすめたが
それ以上に舞風を支配したのは、抗えない支配下に置かれることへの
得体の知れない高揚感だった。

「異常なし。・・・次は口腔内と、髪の毛の中を確認します」
刑務官の指が、舞風の濡れた唇に触れた。
アナウンサーにとって命とも言える口腔を、他者の指によって開かされる。
清潔なゴム手袋の感触が、口内の粘膜に生々しく伝わる。

「・・・んっ」
思わず漏れた小さな吐息。それは拒絶ではなく
あまりにも事務的に、かつ徹底的に自分の内側に踏み込まれることへの
生理的な反応だった。

続いて、刑務官の指は舞風の艶やかな黒髪の中に分け入り
地肌を丹念に探っていった。
普段なら、ヘアメイクアップアーティストが慈しむように触れるその場所を
今は「隠し事がないか」を確認するために乱暴に探られた。

その指先が耳の裏をかすめ、首筋をなぞるたび
舞風の心拍数は跳ね上がった。
逃げ場のない空間で、自分の全てを他者に委ね、検閲される。
その体験によって、彼女の頬は微かに上気し、瞳も潤みを帯びていった。

「二〇八番、顔を上げなさい。何をそんなに熱くなっているのですか?」
刑務官の冷ややかな問いかけに、舞風は言葉を失った。
カメラのないこの場所で、自分は『アナウンサー』という肩書を脱ぎ捨て
ただの女受刑者として、支配される側になろうとしているのではないか。

その疑念は、次に待ち受ける「集団作業」の時間に
さらに深まっていくことになるのだった。



第三章:沈黙の旋律

身体検査を終え、微かに上気した肌を作業服に包み直したが
そんな舞風を待っていたのは、広大な「刑務作業場」だった。
そこには、同じグレーの服を纏った数十人の女性たちが、一言も発さず
ただ黙々と手を動かしている異様な光景が広がっていた。

舞風に与えられた任務は
精密機器の小さな部品をピンセットで仕分けるという
極めて単調で神経を使う作業だった。

「私語は厳禁。私の方を見ることも許されません」
教官の冷徹な声が響き、舞風は机に向かった。
隣り合わせたのは、自分よりも少し年上と思われる
鋭い眼光を持った女性受刑者だ。

作業が始まって数時間が経過した頃、舞風の集中力が一瞬途切れた。
ピンセットから零れ落ちた小さな金属片が、隣の女性の領域へ転がっていく。
焦って手を伸ばした瞬間、舞風の指先が彼女の荒れた手の甲に触れた。
その感触に、舞風の肩がビクッと跳ねた。

普段は、テレビ局の冷房の効いたスタジオで
清潔な台本をめくっていた舞風の指。
それに対し、隣の女性の肌は節くれ立ち、過酷な環境の重みを感じさせた。

女性は顔を上げなかったが、舞風の指が触れた場所を
わざとらしく自分の指でなぞった。
その視線は手元に固定されたままだが
彼女の口角が微かに、嘲笑うように上がったのを舞風は見逃さなかった。

昼の休憩時間。廊下の隅にある手洗い場で
舞風は一人、冷たい水で顔を洗っていた。その時、背後に気配を感じた。
「・・・あんた、いい匂いがするね」
低い、掠れた声。振り向くと、先ほどの隣の女性が
逃げ場を塞ぐように立っていた。
刑務官の目が届かない、死角になった数メートルの空間だった。

「あ、あの・・・。取材で来ている小谷です。よろしくお願いします」
舞風は精一杯、女子アナらしい笑顔を作ろうとした。
しかし、相手の指が舞風の顎を強引に掬い上げ、言葉を遮った。

「取材?遊びじゃないんだよ、ココは」
女性の指が、舞風の耳たぶを執拗に弄り
そのまま首筋の柔らかな曲線へと降りていった。
「その透き通るような肌。・・・触られるのは初めてじゃないだろう?」
刑務官に見つかれば即座に懲罰。
その極限の緊張感が、舞風の感覚を異常なまでに研ぎ澄ませていた。

拒絶しなければならない。声を上げれば済むことだ。
しかし舞風の喉は、まるで見えない手に絞められているかのように熱く
声が出なかった。
それどころか、自分を「獲物」として見る他者の欲望に晒されることで
身体の奥底が疼き始めていた。

「やっ、やめてください・・・」
舞風の唇から漏れたのは、拒絶というにはあまりに甘く弱々しい吐息だった。
相手の指が作業服の襟元から滑り込み、舞風の鎖骨をなぞってきた。
昨日の身体検査で感じた、あの『支配される側』になる感覚が
より生々しい体温を伴って蘇って来た。

「あんたみたいな綺麗な女が、こんな場所でどう壊れていくのか。
・・・楽しみだね」
その時、遠くで刑務官のブーツの足音が響いた。
女性は素早く手を離し、何事もなかったかのようにその場を去っていった。

取り残された舞風は、荒い呼吸を整えながら、自分の胸元を強く押さえた。
指先が触れた場所が、焼けるように熱い。
規律という名の鋼鉄の檻の中で、彼女の理性は確実に崩れ始めていた。

「・・・(私は、何を期待しているの?)」
午後の作業に戻る舞風の足取りは、どこか浮ついていた。
規律に縛られた身体とは裏腹に、彼女の心はより深く
より危険な『体験』を求めて、塀の奥へと沈んでいくようだった。



第四章:公開された羞恥

午後の作業中、舞風の心臓は依然として激しく脈打っていた。
先ほど手洗い場で触れられた鎖骨のあたりが
作業服の硬い布地と擦れるたびに、甘い痺れが全身を駆け巡っていた。
だがその動揺を、厳格な看守の目を見逃しはしなかった。

「二〇八番。手が止まっているな。・・・それと、顔が赤い。
体調不良か、あるいは何か隠し事か?」
背後から突き刺さるような声に、舞風の肩が跳ねた。
振り向くと、そこには他の受刑者たちからも恐れられる
冷徹な主任刑務官:高城が立っていた。

「いえ、何でもありません。ただ、少しのぼせてしまって・・・」
舞風は精一杯、女子アナらしい理知的な微笑を浮かべようとした。
しかし、高城の視線は彼女の唇の震えをじっと見据えていた。

「ここでの『嘘』は重罪だ。・・・全員、作業を止めなさい。
二〇八番に規律の乱れが見える。
見せしめではないが、再度『特別検身』を行う。場所はここでいい」
「えっ?ここで、ですか?」
舞風の顔から血の気が引いた。

作業場には数十人の受刑者たちの視線がある。それだけではない。
壁際で回る監視カメラ。
そして今まさに自分を蹂躙しようとしている、高城の冷ややかな眼差し。

「拒否は許されない。それがこの場所のルールだ。・・・服を脱ぎなさい」
舞風の指が、震えながら作業服のボタンに掛かった。
一つボタンが外れるたびに、作業場を支配する沈黙が重くのしかかった。

「・・・(見られている。それも全員に!)」
普段、華やかなドレスでカメラの前に立つ時とは全く違う
暴力的なまでの露出。
厚手の作業服が床に落ち、薄い下着一枚になった舞風の肢体が
作業場の冷たい空気と無数の視線に晒された。

「下着もだ」
高城の短い命令。舞風は屈辱に震えながら
自らの手で最後の防壁を脱ぎ捨てた。

白日の下に曝け出された、二十代後半の完成された肉体。
豊かな胸の膨らみが、羞恥による呼吸の乱れに合わせて大きく波打つ。
引き締まったウエストから、滑らかな曲線を描く腰回り。
カメラの前で決して見せることのない、無防備で生々しい「女」としての姿が
無機質な作業場に浮かび上がった。

「肌が異常に上気しているな。何か興奮するようなことでもあったのか?」
高城の手袋を嵌めた指が、舞風の顎を強引に上向かせた。
何十人もの受刑者が見守る中、舞風の瞳は潤み、逃げ場を求めて彷徨った。

高城の指は、そのまま舞風の首筋から胸元へと滑り降りた。
乳房の柔らかな曲線に指が食い込み、形を変える。
事務的な検閲という名目でありながら
その動きには、舞風の自尊心を削り取るような執拗な愛撫が混じっていた。

「・・・あっ!」
思わず漏れた吐息を、舞風は慌てて噛み殺した。
しかし、衆人環視の中で弄ばれるという状況が
彼女の防衛本能を麻痺させ、代わりにドロッとした官能を呼び覚ましていった。

「二〇八番。脚を広げ、後ろを向きなさい。徹底的に調べる必要がある」
その冷酷な宣告に、舞風は崩れ落ちそうになる膝を必死に支えた。
見られている。好奇と羨望、そして加虐心に満ちた同性たちの視線に
自分の最も秘められた場所までが暴かれていった。

規律という名の大義名分に守られた、残酷なまでの羞恥。
しかし舞風は、自分がもはや高潔なアナウンサーではなく
ただの『弄ばれる存在』に成り下がっていく感覚に
抗いようのない悦びを見出し始めていた。



第五章:蹂躙される自尊心

「二〇八番。返事は?」
高城刑務官の低く、一切の揺らぎを許さない声が
静まり返った作業場に響き渡った。
舞風は、数十人の受刑者たちの刺すような視線に晒されながら
震える膝を必死に支えていた。

「・・・はい、高城刑務官」
アナウンサーとして磨き上げた発声は影を潜め
漏れ出した声は湿り気を帯びていた。
舞風は言われるがまま、作業台に両手をつき
背後の視線に向かって無防備な背を向けた。

「もっと腰を上げなさい。隠し事がないか、徹底的に確認します」
高城のゴム手袋が擦れる乾いた音が、舞風の耳元で不気味に響いた。
次の瞬間、冷徹な指先が舞風の柔らかな臀部の肉を左右に割り振った。

「くひっ!」
衆人環視の中で、最も秘められた場所が外気に触れ
白日の下に曝け出される。
舞風の脳裏には、数日前までスポットライトを浴び
視聴者に笑顔を届けていた自分の姿がフラッシュバックした。
しかし今、ここで見せ物になっているのは、高潔な『アナウンサー』ではない。
ただの番号を与えられた、受刑者という名の検体だった。

高城の指は、事務的な確認を装いながらも
驚くほど執拗に舞風の粘膜をなぞった。
「ここが随分と熱いようですね。
何かを隠している自覚があるから、反応しているのではないですか?」
「ち、違います。だって、そこはっ」
否定しようとする唇が戦慄く。しかし、指先がさらに深く
粘膜のひだを割り入るようにして探りを入れるたび
舞風の背筋を電流のような痺れが駆け抜けた。

作業場に並ぶ受刑者たちの啜り泣くような吐息や、衣擦れの音が聞こえた。
彼女たちは、女子アナが無惨に暴かれ検閲される様子を
ある者は愉悦を浮かべ、ある者は呼吸を荒らげて見守っていた。

「・・・ん、あぁっ!」
こらえきれず、舞風の口から甘い悲鳴が零れた。
その瞬間、高城の指が動きを止め、わざとらしく舞風の耳元で囁いた。

「声を出してはいけないと言ったはずです。
それとも、もっと乱暴に扱われたいのですか?」
その言葉は、舞風の自尊心の最後の一片を粉々に砕いた。
高城の手は、今度は舞風の脇腹から胸元へと這い上がり
豊かな双丘を背後から強引に掴み上げた。
指先が乳頭の突起を執拗に弾くたび、舞風の視界は白く染まり
羞恥によって全身が真っ赤に染まっていった。

「二〇八番。あなた身体は、言葉とは裏腹に随分と『正直』なようだ」
高城は指先に付着した蜜のような粘液を、舞風の目の前に突きつけた。
「これは、何ですか?正確に説明しなさい」
それは究極の問い掛けだった。
満足のいく回答でなければ、また繰り返されるのだろう。
舞風は涙で潤んだ瞳を彷徨わせ、震える唇を開いた。

「・・・それは・・・私の・・・羞恥の・・・証です・・・」
その告白は、彼女が『取材者』であることを完全に放棄し
一人の『受刑者』として屈服した瞬間だった。

作業場を包む重苦しい沈黙の中で
舞風は自らの情動が制御不能に陥っていることを悟った。
規律という名の暴力的な愛撫は
彼女の中に眠っていた『マゾの素質』を呼び覚ましてしまったのだ。



第六章:闇に沈む洗礼

作業場での『公開検身』という屈辱を刻印された舞風は
ふらつく足取りで独居房へと戻された。
しかし本当の恐怖は看守の目が届きにくい、深夜の静寂の中に潜んでいた。

消灯の合図と共に、刑務所内の全灯が落とされた。
冷たい鉄格子越しに差し込む月光だけが、舞風の震える肩を照らしていた。
誰もが寝静まった頃、カチャリという重苦しい音が響いた。
独居房の扉が音もなく開くと
そこには看守とは違う人影が三つ、四つと重なり合っていた。

「・・・誰?誰なの?」
舞風は寝具を胸元まで引き上げ、声を潜めた。
しかし、暗闇の中から現れたのは
昼間の作業場で舞風の隣にいた、あの鋭い眼光の女受刑者:サキだった。
彼女の手には、なぜか看守しか持たないはずの鍵が握られていた。

「取材に来たお嬢様、起きてるかい?昼間のあんたの姿、最高に滑稽だったよ」
サキの背後に控える他の受刑者たちも、口々に卑猥な嘲笑を漏らした。
彼女たちは舞風を囲い込み、逃げ場を奪った。

「女子アナ様の『綺麗な体』が、あんなに簡単に震えちゃうなんてね。
ほら、こっちを向きなよ」
強引に布団が剥ぎ取られた。舞風は必死に抗おうとしたが
数人の力に押さえつけられ、無力にベッドに組み伏せられた。

「やめて、何をするのっ!」
「何って? 『夜の洗礼』だよ。新入りには、ここの流儀を教えてあげなきゃね」
サキの荒れた指先が、舞風の作業服の襟元を乱暴に引き裂いた。
ボタンが弾け飛び、昼間、高城によって蹂躙された白い肌が
再び夜気に晒された。

受刑者たちの手が、まるで飢えた獣のように舞風の全身を這い回った。
一人は舞風の柔らかな髪を掴んで顔を固定し
別の一人はその豊かな胸を強引に揉みしだいた。

「あぁっ、やめて!・・・んんっ!」
口を塞がれ、くぐもった悲鳴が漏れた。
彼女たちの手は、看守の事務的な検閲とは違い
剥き出しの嫉妬と欲望に満ちていた。
舞風の清純なイメージを汚し
自分たちと同じ『底』へ引きずり込もうとする、悪意ある愛撫だった。
サキは舞風の耳元に唇を寄せ、熱い吐息と共に囁いた。

「あんた、本当は感じてるんだろ?
高城に触られた時も、あんなに声を漏らしてさ・・・。
隠さなくていいんだよ、ココは欲望の掃き溜めなんだから」
サキの指が、舞風の脚の付け根を執拗に攻め立てた。
規律に縛られた極限状態での、許されない背徳の接触。
舞風の脳裏では、ニュース番組の原稿を読む理知的な自分と
闇の中で喘いでいる淫らな自分が、今まさに激しく衝突していた。

しかし、幾十もの指が自分の肌を蹂躙し、敏感な場所を容赦なく弾くたびに
舞風の理性は溶け出していった。
羞恥心という名の防波堤が崩れ、代わりにドロッとした官能の渦が
彼女を飲み込んでいった。

「・・・はぁ・・・はぁ・・・だ、だめぇっ!」
やがて、舞風の体から力が抜けた。
抵抗を止め、受刑者たちの欲望に身を委ねるその姿は
高潔なアナウンサーの面影を完全に失っていた。

「いい子だね。だが、これで終わりじゃないよ。
さあ、もっと啼いてみな。あんたのその綺麗な声でさ」
闇に包まれた独居房の中で
舞風の甘い悲鳴と、受刑者たちの卑俗な笑い声が混じり合い
夜はさらに深く、残酷に更けていった。

(つづく)




 今月号はいかがでしたでしょうか。
 こちらにアンケートを設けさせて頂きました。ご回答、よろしくお願いします。

期待通りだった
期待していたほどではなかった
イマイチだが次回に期待する
もう読まない

その他 ご意見ご感想が頂ければ幸いです。