リンカの場合


[1] リンカ 知らなかったようです
リンカです。

> 遭わせてくれる人が現れると良いね。

でも、誰でも良いわけではありませんよ。

>> 自分の部屋では、いつも牝犬でいるとか。
> それもいいかもね。

あれから度々やってます。
廊下に出たりもしています。
本当は外にも出てみたいのですが、まだちょっと無理かも。

> 後はリンカの勇気次第ということだ。

ペットショップの店員さんに会って来ました。
絶対に聞くって心に決めていたのに、いざとなると躊躇してしまいます。
なかなか言い出せずにいたのですが、きっかけは店員さんの方からくれました。
「大型犬を飼いたいのですか」って。
気が付くと、空の檻の前に立っていました。
それが大型犬用だったんです。
偶然でした。
その檻に入りたいとか、入れられたいとき思っていたわけではないのですが。
でも、チャンスだと思いました。
店員さんが、知っていて話しかけた来たのだとしたらって。
「あの、美雪の檻って知ってますか」
すんなりと言葉が出ました。でも、
「何のことかしら」って。
知らなかったみたいです。
「いえいいんです。忘れてください」と言って、逃げ出すように帰ってきました。

冒険でした。
店員さんが知らなかったのは残念でした。
これで良かったのかもしれません。


[2] ベンジー
自分の部屋での牝犬ごっこ、続けていたんだね。
外にも出てみたいか。
誰かにリードを曳いて貰えると良いね。

ペットショップの店員さんにも会いに行ったのだね。
大型犬の檻の前に立っていたのは偶然ではないだろう。
潜在意識ってやつかな。
『美雪の檻』の話もしてみたか。
知らなかったのは、私も残念だ。

> これで良かったのかもしれません。

ホントにそうかな?


[3] リンカ 「私は玲子じゃないけど」って
リンカです。

> 誰かにリードを曳いて貰えると良いね。

曳いて貰いたいです。
ハダカで、四つん這いで、どこまで行くんだろう、みたいな。

またペットショップに行って来ました。
大型犬の檻は、まだカラでした。
その前に立って、
「この中に入れられたら、手足伸ばせないんだろうなぁ」
「ハダカで入ったら、みんなに見られちゃうよね」
「誰かに買われちゃうのかな」
「私、いくらで売れるんだろう」
みたいなことを一人で考えていました。

店員さんとは、いつのも会話をしただけです。
今日はこのまま帰ろと思って出口でまで来た時、店員さんが小走りで追いかけて来ました。

「また、来てね。私は玲子じゃないけど」って。

読んでくれたみたいです。
次に行くのが楽しみ? 怖い?

どっちだと思いますか。


[4] ベンジー
> ハダカで、四つん這いで、どこまで行くんだろう、みたいな。

そういうのに憧れているんだよね。

ペットショップでは、檻の前で妄想が止まらない感じかな。
リンカがハダカで檻に入れられている時、同級生の男の子が見に来たりして。

> 「また、来てね。私は玲子じゃないけど」って。

店員さん、しっかり読んでくれたのだね。
リンカの目的が知れてしまったようだ。
次は何か進展があると良いね。