容子の場合
- [1] 容子 露出趣味があるかどうか、確かめるゲーム
- 濡れそぼった秘裂を間近で見られ、ついそう口走ってしまった。
「えー汗じゃないでしょう、これは、感じて濡れてるんでしょう」 「違います。汗です。本当です」 意地なった風に言う堀田につい私も、ムキになって言い返してしまった。 「うーん、じぁこうしましょう、僕が聞きたいのは汗かどうかなんていう、ことじゃなくて曽賀さんが見られて、感じていたかどうかなんですよ。 曽賀さんが、みんなに見られて感じていなかったって言うのなら、来週、僕の考えるゲームに参加して、それを証明してくれませんか?」 「ゲ、ゲームっていったい」 私は、得体の知れない恐怖に思わず、梁にされた身を固くした。 「いや、それは、まだ考えてませんけど、曽賀アナに露出趣味があるかどうか、確かめるゲームになるでしょう。もし、曽賀さんが、僕の言っていることが嘘だと証明できたら曽賀さんの言うことを一つ、どんなことでも聞いてあげますよ」 堀田の言葉を聞いて私は、怒りに満ちた目で堀田を睨みつけた。 露出趣味を確かめるゲームなんかに参加などすれば、どんな恥ずかしい目にあわされるか、わかったものではない。 「誰が・・・・・・」 誰がそんなことに参加なんかするものか。 そう言いかけたとき、堀田が、私の耳元に小声で囁いてきた。 「あんたが勝ったら、どんな要求でも聞いてやるよ。別に、この番組やめても構わないぜ。これは室田さんも了承済みだ」 これには、さすがの私も驚いた。 どんなゲームかはわからないが、それに耐え抜けば、半年の契約を破棄して自由の身になれるのだ。 これは私にとっては最高の条件と言えた。 「わかりました。やらせていただきます」 はっきりとそう言いきった。 今、自分の身体が熱くなっているのは、きっと何かの間違いだと私は思っていたのだ。 「これで決まりですね。私と曽賀アナ、どっちの言っていることが正しいのか、それは来週、証明されます」 堀田はにやりと笑い、磔の私の裸体を舐め回すように見てそう言った。 「では、そろそろお時間のようです。では、曽賀アナ、今日の締めの一言を」 再び、私の前にマイクが出されたとき、ここでやっと大井がスケッチブックを上げた。 そこに書かれていた最後の締めセリフは、突然、訪れた脱出のチャンスに神経が高ぶっている自分にとっては、まさに望むところセリフだった。 私は、再び眉を引き締めると、今自分が恥ずかしい姿で磔台に拘束されていることなど、忘れてしまったかのような、キリリとした表情で口を開いた。 「ご覧の皆様。私の言っていることが正しいということを、私、曽賀容子は来週、身体を張って証明して見せます」 収録が終了し、やっと磔台から開放されたが、ついにカメラの前に全裸を晒してしまったことへの悲しみにくれる暇もなく、控室に戻ると慌てて服を着て会議室へと向かった。 次週の放送内容を決めるミーティングに出席するためである。 これを欠席してしまっては、堀田と室田のいいように全てが、決められてしまうことが、目に見えていたからだ。
- [2] ベンジー
- 容子に露出趣味があるかどうか確かめるゲームか。
それに参加すると約束してしまったのだね。 また、どれだけ恥ずかしい目に遭わされるか、わかったものではないのに。 容子にとっては、やるだけの価値があると言うわけだ。 覚悟を決めて臨むのだね。 ミーティングの時は服を着られたか。 ハダカのまま出席させられるのかと思ったよ。
- [3] 容子 堀田さんと寝ろとおっしゃるのですか?
- 今日の番組自体が、自分をオールヌードにするために仕組まれたものだということに、私は気づいていた。
このまま室田達のペースで事が進めば、次週の収録で自分はどんな目に遭わされるかわかったものではない。 次週の収録を少しでも自分に有利にするチャンスは、今日のミーティングの時にしかないのだ。 私は、絶対に会議に送れまいと廊下を必死で走った。 「はあ、はあ、遅れました」 私は、息を切らせながら席に着いた。 まだ、手首には手枷によってつけられた。 赤い跡が痛々しく残っている。 「全員、揃いましたかー。じゃあミーティングを始めます」 大井の声が響き、室田が立ち上がって、皆の前に立った。 室田がどんなことを企んでいるのか、私はどんな小さなことも聞き逃さないつもりだった。 「今日の収録は、意外なハプニングが多かったが、皆ご苦労だった」 会議室に集合した全てのスタッフ達の前に立った室田は白々しく言った。 「まあ成行きから来週の収録は、堀田君と曽賀アナの対決ということになってしまったが、俺はうちの名物コーナーの一つ、『ホントにやってるの』を応用して、一定時間内にスタッフ全員が見ている中で、堀田君が曽賀君をイカせることができたら堀田君の勝ち。出来なければ負け、という形で勝負する。それで、堀田君が負けたら堀田君は、曽賀君の言うことを何でも聞く、というのはどうだ」 会議室に並べられたイスに座る、数十人のスタッフ達と向かい合う室田はよく通る大声でそう言った。 「ちょっ、ちょっと待ってください」 そう言って、私は慌てて立ち上がった。 「私に、堀田さんと寝ろとおっしゃるのですか?」 私は、室田の言葉を聞いてニヤニヤと、薄笑いを浮かべている堀田を、横目で睨みつけながらそう言った。 「ふむ。それもそうだな。確かにこれじゃあ、堀田君は勝手も負けても美味しいな」 室田の言葉を聞いて、笑っていた堀田は一転して残念そうな顔になった。 それを見ていたスタッフらもくすくすと笑い出す。 「それじゃあ、プロデューサーこういうのはどうでしょうか」 右手を挙げて立ち上がったのは大井だった。 「制限時間を半分に分けて、前半は、堀田さんは下半身を一切使わずに指だけで、曽賀さんを責める。もし時間内に曽賀さんがイカなければ、曽賀さんの勝ち。逆に前半で堀田さんが曽賀さんをイカせることができたなら、そのままゲームを続行し、堀田さんは自分の全身のどこでも使って、曽賀さんを責めることができる。そして、曽賀さんが二度目のエクスタシーを迎えてしまったら、その時点で、ゲームの勝者は堀田さんとなる。これでどうでしょうか?」 「ふむ、たが、それじゃあ堀田君は不利になるかもしれないが・・・・・・」 室田は大井の意見を肯定しながらも、そう言って堀田を見た。 「僕は構いませんよ。曽賀さんが露出狂だと確信してますから」 「なっ、なんてことを」 自分に不利なルールに、なったにもかかわらず、自信満々にそう言う堀田の態度に、私は激しい怒りを覚えた。 室田は怒りに目をつり上がらせる私を見ながら楽しそうに、 「ふふ、堀田君が構わんのなら、あとは曽賀君だけだが」 と言った。 「ええ、私もそれで結構ですわ」 私は、堀田を睨みつけたままそう言い返した。
- [4] ベンジー
- 自分をオールヌードにするために仕組まれた番組か。
そは災難だったね。 ミーティングは、自分を有利にするために必要だったということだ。 手枷足枷の痕が、周囲の人を興奮させていたかも。 次回は、堀田が容子をイカせることができるかどうかだなんて、最初から容子が堀田に抱かれることが決まっているわけだ。 条件は付いても、容子が不利であることに変わりはない。 他にも罠が仕込まてれいるかもしれないしね。 さて、どうなることやら。
- [5] 容子 負けた時は、その場で罰ゲーム
- 番組内で、堀田と勝負すると言ってしまった以上、まったく堀田と何もしないわけにはいかない。
それならばこのへんが、妥協点だろうと考えたのだ。 「よし、ならばこれで決まりだ。たが、曽賀君、もし君が負けたときは、その場で罰ゲームを受けてもらうことになるが、構わないな」 「ええ、構いませんわ。私は、絶対に負けませんから」 罰ゲームという、言葉の不気味な響きに少し不安を感じたが、もう完全に頭に血が上っている私は、拳を固く握りしめたまま、自身ありげにイスにふんぞり返る、堀田を見下ろしたままそう言いきった。 「ふむ、ではこれで会議を終わる。特に新しい準備は必要ないが、来週はリハなしの一発撮りになるからな、各自そのつもりで用意怠らないように、では解散」 室田の号令に、全員がばらばらと立ち上がり、部屋を出ていく。 私は、勝ちを確信したような強い目で、堀田をもう一度睨みつけると、早足で会議室を後にした。 (恥辱の番組内本番挿入)また一週間がたち、自身の運命を決める収録の日がやってきた。 先週の収録が終わった後、私は、そのまま帰り道にある大型スーパーに寄って、一週間分の食料を買い込んでから帰宅し、それから七日間、家から一歩も出なかった。 外に出れば、どうしても余計な雑音が、耳に入ってくることは避けられないからだ。 自分のオールヌードが放送されることで、世間がどんな騒ぎになるかは予想もつかなかったが、TVもつけず電話にも出なければ、そんなことに、振り回されることもないと思ったのだ。 あの契約書に署名して以来、自分の身に襲いかかる暴辱に、身も心も翻弄され続けてきた私だったが、外界との交流を一切絶って独りになることで、少しは冷静にものを考えられるようになってきた。 番組内で約束した以上、堀田との戦いに勝つ意外に、この破廉恥な番組から抜け出す方法はない。 そして、契約を破棄し自由の身になれば、久美子が言った番組の裏の顔の証拠を集め室田を告発することもできる。 そうすれば番組内で恥ずかしい姿を、晒したことも悪を駆逐するためだった、世間も、そして自分自身も思えるはずだという決論に達した。 収録当日である今日を、私は、もう来るならこいと、開き直ったような気持ちで迎えることができた。
- [6] ベンジー
- 堀田との勝負には、いろいろなことが掛かっていたのだね。
危険はあるが、それだけの価値があると言うわけだ。 会議の席であれだけの宣言をしてしまった以上、もう後には引けない。 覚悟して、次週の収録を迎えるしかないのだね。 世間の風聞も聞かないようにして過ごしたか。
そしていよいよ収録当日。 どんな罠が容子を待っているのだろうね。
- [7] 容子 TVカメラの前で恥ずかしい姿を
- 朝、いつもより早く目覚めた私は、すぐに食事をすませるとシャワーを浴び、昨夜のうちに用意していた下着を身に着けた。
前回の会議の後、私は室田に服装の自由を訴え、それは受け入れられていた。 下着はなるべく地味なものを身に着けていこうかとも考えたが、室田に難癖をつけられて彼らが用意したものに、着替えさせられるのは絶対に避けたかったので、自分が持っている中で一番高価な、上品なレースのあしらわれたお揃いの白いブラとパンティーを着けていくことにした。 下着を着けると私は、キャスター時代から好んで着ていた、白のブラウスとグリーンのタイトスカートを身に着け、鏡の前で髪を整えた。 化粧台の大きな鏡に写った自分の顔は、TVカメラの前で恥ずかしい姿を晒すことに怯えきっていたあの、弱々しい表情は微塵もなく、大物政治家が相手でも恐れることなく、向かっていったOXテレビの看板キャスター、曽賀容子の顔に戻っていた。 私は控え室に入り、いつも通り先に来ていた真紀子に、手早くメイクと髪のセットをすませてもらうと足早にスタジオに向かった。 スタジオには、すでに室田と堀田が待機していて、いつもの司会席のセットの椅子に座って談笑していた。 スタジオに入ると同時に、私はスタッフらの欲望の視線が、自分の身体に突き刺さるのを感じたが、それを振り切るように、何も言わず早足のまま室田の所に向かった。 私の姿に気づいた堀田と室田も、すぐに下のフロアーに降りてくる。 スタジオの中は、司会者席のセットがいつものように組まれているだけで、ほかのゲーム用のセットなどは、一切用意されていないらしく、ガランとしていて寂しげな感じだ。 「やあ、今日は堀田君がゲームに参加することになるから、司会進行は僕がやることになった。まあ、よろしく頼むよ」 室田は、私の前に歩み寄ると、ニヤリと笑ってそう言った。 そのことを表すかのように室田は黒いタキシードに、蝶ネクタイといういでたちだった。 私は、そんな室田を厳しい表情で、睨みつけたまま何も言わずに肯いた。 室田は、その表情から私の、ただならぬ決意を感じ取ったのか、それ以上は何も言わず、離れた場所にいる大井に向かって右手を挙げた。 「よーし、ゲームの前振りは先に撮るぞ。カメラもスタンバイしてくれ」 室田の合図に、スタッフ全員が待ちかねたように動き出す。 「えー、私、当番組のプロデューサーの室田です。先週の放送をご覧になった皆様はご存知だと思いますが、本日は・・・・・・」 カメラが回り始め、その正面に立った室田が挨拶を始めた。 私と堀田は室田を挟むようにして、その真横に立っている。 三人は、司会者席のすぐ前のフロアーに立ったままの形で収録を開始した。 前回の下着姿とは違い、タイトスカートにブラウス姿の私は、こんな下品な番組にはとうてい不似合いなほどに、凛々しかった。 一方の堀田はいつも通り、原色の派手なジャケットを着ている。 「・・・・・・では、そろそろ勝負を始めたいと思います。堀田君、曽賀アナ、勝負の前に握手をしてください」 カメラの前で、一通りの説明を終えた室田がそう言うと、先に堀田がニヤリと笑って、室田を挟んで立つ私に右手をさし出す。 そして、それに応じた私も右手を出し、タキシード姿の室田の前で堀田の日焼けした、私の真っ白な手が、がっちりと合わさった。 「はーい、カットです。三十分後に本番はいります」
- [8] ベンジー
- 状況が状況だが、男とエッチしに行くことには変わりない。
そんな時でも、下着は気を遣うのだね。 キャスターのいで立ちで出勤と言うわけだ。 OXテレビの看板キャスターか。 そんな容子に、どんな罠が待っているのかな。 ゲーム用のセットはないか。 それはそれで不気味だったのではないかな。
さて、勝負はどうなることか。
- [9] 容子 手枷付きのベッドを見て
- モニターでその画を確認した大井の声が響き、スタジオ内の緊張が解け、私と堀田もそれぞれ控え室へと戻った。
「それでは皆さん。お待たせしました。当番組の人気コーナー『ホントにやってるの』スペシャル堀田五郎対曽賀容子を開始します」 マイクを手にした室田が勢いよくそう言うと、スタジオ内にファンファーレが流れた。室田はキチンと髪をセットし直し、タキシードを着ている。 「では、選手入場っ」 いつものゲートからドライアイスの煙が上がり、先に堀田が、そして、その後ろから私もセットの中に入った。 二人とも服装はさっきのままだ。 ただ、先ほどよりもかなりきつくなった照明の光が、真紀子によってふんわりとブロウされた、私の艶のある黒髪に反射してやたらと眩しかった。 「えっ、こっ、これは」 まさしく私にとっては拷問台とも言える、手枷つきのベッドを再び見て目を見張った ベッド自体は先ほどと変わりなかったが、固定された私の上半身を取り囲むように、四つの椅子が置かれている。 私は取り敢えず、ベッドを背にするような形で、堀田、室田と並んでその前に立ったが、後ろの椅子のことが、気になって仕方なかった。 「では番組をいつもご覧の皆様は、もうすでにご存知かと思いますが、もう一度、今日のゲームのルールを説明させて頂きたいと思います」 室田は、後ろばかりを気にする私を気にもとめずに、ルールの説明を始めた。 室田はベッドの方に歩いていき、カメラもまたそれを追う。 「ふふ、曽賀さん」 その時、堀田が小声で私に囁いてきた。 「あの椅子は、僕のアイデアでしてね。貴女の羞恥心を煽るために、あの椅子には『エロティカギャルズ』のみんなに座ってもらいます。大丈夫、手は触れませんから、そのかわり、言葉なら何を言っても、いいと言ってありますがね」 そう言って堀田は、ふっふっと笑った。 と同時に、室田の口からも同じことが視聴者に告げられ、ゲートから現れた「エロティカギャルズ」の四人が、ベッドを取り囲む椅子に座った。 服装はこのゲームをSMっぽい雰囲気で煽るためか、全員が、光沢のあるラバー素材で出来た、黒ビキニにハイヒールといった格好だった。 堀田の下衆な考えに、私は心底腹が立った。 この男は私が、マゾヒストの上に誰が相手でも感じる、淫乱女だと信じているからだ。 私は、もう腹を括って、淫靡な笑いを浮かべて、自分を見下ろす堀田に顔を向けると、にっこりと笑い返した。
- [10] ベンジー
- いよいよ本番だね。
服装はそのままで入場したのは良いが、容子の拷問台がセットされていたか。 それを取り囲む4つの椅子にはエロティカギャルズが座るか。 堀田に責められる容子を観察させようと言うわけだ。 こういう時って、女性に見られる方が恥ずかしいと言う話を聞いたことがある。 まさにそういう作戦なのだね。 でも、まだまだこれだけではないだろう。 容子には、どんな責め苦が待っているのかな?
- [11] 容子 大勢の前で全裸にされるということが
- 「堀田さん。貴男、勘違いしているわ。どうせ私を、貴男が今までお知り合いになった女の人達と、同じように考えているのでしょうけど、貴男のような人とベッドをともにするような、女の人と私は違うの。だから、いくら策を巡らせても無駄な努力よ」
私は、にこにこと笑ったまま、突き刺すようにそう言った。 その言葉に堀田は何も言い返さなかったが、男の面子を潰された怒りに顔は真っ赤に染まり、肩のあたりがブルブルと小刻みに震えている。 「それでは、最後に曽賀アナが負けた場合は、きつーい罰ゲームが用意されています」自分の後ろでそんなやりとりが、あったことも知らず、司会者としてすっかり調子の上がってきた、室田が軽い調子で言い放った。 「えっ、何っ?」 罰ゲームの内容について全く聞かされていなかった私は、呆然としたまま立ち尽くしてしまった。 「曽賀アナの罰ゲームはこれだっ」 室田が勢いよくそう言うと、スタッフの一人が、天井からぶら下がっているロープを引いた。 スタジオにシュルシュルと紙の擦れる音が響き、私のすぐ後ろの司会者席の真上に垂れ幕が降りてきた。 そして、その垂れ幕には、 「容子の秘密の花園。膣内アンド腸内、大公開!!」 と書かれてあった。 「もし、曽賀アナが敗れた場合、曽賀アナには罰として、医療用、最新鋭内視鏡による、膣内撮影と腸内撮影を今日ここで、受けていただきます」 「そ、そんな」 室田の声と同時に、車付きのワゴンの上にTVモニターのようなものが載せられた機械が二台、スタジオの中に運び込まれてきた。 その機械からは一・五メートルほどの黒いゴムチューブのようなものが伸びていて、その先端に取り付けられた、小型カメラで映された映像が本体のモニターに、映し出されるようになっていた。 並んだ二台の機械の不気味さに、私は、絶句したまま何も言い出すことが出来なかった。 もし今日敗れれば、自分の秘部の内奥を撮影した、映像が画面を通して全国に公開されてしまう。 あまりの恐怖に私は、もう生きた心地がしなかった。 「ふふ、どうしたんですか、負けるのが怖いんですか、はっはっはっ」 堀田は恐怖に蒼白になった私の顔を楽しそう覗き込むと、大声を上げて笑った。 恐怖に怯える私にそう言うことで、さっきの私の態度に対して溜飲を下げているのだろう。 その堀田のゆがんだ笑い顔を見た、私の心に凄まじい怒りの感情が、沸き上がってきた。 「構いませんよ、勝つのは私ですから。罰ゲームなんて最初から必要ありませんわ」 私は横目で、堀田のニヤケ顔を睨みつけると、ハッキリとした口調で言い切った。 「それでは、ゲームを始めたいと思います。お二人とも用意はいいですか」 室田はマイクを持っていない方の腕をベッドの方に向かって、大きく広げてそう言った。 自分と堀田は、お互いに厳しい表情のまま、司会者席の前に立っている。 二人の間には、ただならぬ緊張感が漂い、「エロティカギャルズ」も、涼子以外は全員、私に同情しているのか、暗い表情のまま、じっと黙ったまま、ゲームが始まるのを待っていた。 「では、まず最初に曽賀アナ、パンティー枚になってベッドに上がってください」 そんな雰囲気の中、室田がやけに軽い調子で、まるで私が服を脱ぐのが当たり前のように言った。 (ああ、つらい) いくら覚悟を決めてきたとはいえ、大勢の前で全裸にされるということが、やはりプライドの高い自分にとって苦痛でないはずがなかった。 しかし、そんなことを言っていては、このゲームは私の、試合放棄になってしまう。 (たった二十分。二十分だけ我慢すればいいのよ) 私は、恐怖と屈辱に震える自分の身体にそう言い聞かし、スカートのホックに手をかける。 衣擦れの音が響き、スカートが床に落下し、真っ白な両脚がその姿を現した。 自分の両脚に集中する男達の視線を感じながら、私は、ブラウスのボタンを外していくと、ゆっくりと身体から抜き取り、床に投げ捨てた。 「おお」 スタジオ内にうなり声のような喚声が響き、全てのモニターに美しいレースがあしらわれている、白い下着に包まれた自分の身体が大写しになった。 「ああ」 モニターに映った、自分の姿に私は哀しい声をあげ、その場に立ち尽くした。 「どうしたんです。さっきまでの勢いは。はっはっ」 羞恥に震える私に、堀田が嫌味っぽく声をかけた。 私は切れ長の瞳に恨みをこめて堀田に向けると、両腕を背中に回しブラジャーを脱ぎ捨てる。 そして両手でがっちりと、こぼれ落ちそうなほどに柔らかく大きな乳房を覆い隠した。 「さ、ベッドに乗って」 室田に軽く背中を押され、パンティー枚だけを身に着けた私は、両腕で乳房を包み隠したまま、そのしなやかな全身をベッドに横たえた。
- [12] ベンジー
- この期に及んで、堀田を挑発する余裕を見せていたのだね。
それがどのような効果をもたらすか、考えもせずに。 どっちにしても、結果は同じだったかもしれないが。 負けた場合の罰ゲームは、体の中まで大公開と言うわけだ。 それでも負けない自信があったのだね。 ここまできたら、意地と言っても良いだろう。 とは言え、大勢の前で全裸にされるのは耐え難かったか。 試合放棄になるわけにはいかず、服を脱いだのだね。 パンティー一枚になって、ベッドに入ったか。 両手で必死に乳房を隠していたようだが、ベッドには手枷が付いているんだよね。
- [13] 容子 カメラの前で乳房を丸出しにされて
- 寝ることによって、肉付きの良い、ヒップが押しつぶされ、その柔肉が苦しそうに、横にはみ出している。
「さあ、『エロティカギャルズ』の皆さん。 曽賀アナのお手手を鎖で、止めてあげてください」 室田の言葉に、横たわる私の上半身を取り囲むように座っていた「エロティカギャルズ」の面々が、一斉に私に向かって、その手を伸ばした。 「あ、いや」 再びカメラの前で、その乳房を丸出しにされてしまう恐怖に、私は思わず身体を固くするが、「エロティカギャルズ」の面々はそんなことにはお構いなしに、力ずくで私の両腕を乳房から剥ぎ取った。 「ああっ」 勢いよく両腕を剥ぎ取られたため、私の乳房は大きく宙に向かって、飛び出すように弾け出た。 身体が横たわっているため、わずかに両脇に向かって、その柔肉は垂れているが美しい桜色の乳輪と乳首は、きちんと真上を向いていた。 そして、自分が苦しそうに息をするたびに、そのボリュームのある柔肉が哀しげにふるふると揺れる姿は、同性の「エロティカギャルズ」でさえも、心を奪われるほどの淫靡さだった。 「ああ、いやあ」 両腕を頭の上に引き上げられ、乳房を丸出しされた私は、哀しげにそう喘ぐ。 「なによ、いつまでも往生際が悪いわね。私が、やってるところを見て、気分が悪くなって早退したアンタが、今日はどんな顔して悶えるのか、よーく見せてもらうからね」 私の、手首に嵌めた手枷の固定ベルトを、止める役目をしていた涼子が、そう言って怒鳴りつけた。 涼子は、私が初めての収録の時、自分の本番行為を見て気分が悪くなった、ことを根に持っていたのだ。 「ああ」 私の、両手首に、がっちりとて枷を食い込ませると、涼子達は再び、椅子に腰を下ろした 両腕をバンザイの形に引っ張り上げられた私は、彼女達の視線を痛いほどに感じ取り、羞恥にその身をくねらせている。 両腕を引き上げられることで、よく手入れの行き届いた脇の下も完全に露出し、巨大な双乳の柔肉がそこに滑り落ちてきそうだった。 苦しげな上半身とは相対するように、丸く柔らかいヒップや、ムッチリとした太腿、そして、ふくらはぎはまるで投げ出されるように、ベッドにその身を横たえていた。 「さあ、そろそろいきますか」
- [14] ベンジー
- ベッドに横たわった容子の両手を、エロティカギャルズに引き剥がさせるとは、室田もなかなか酷なことをするものだ。
そのまま鎖で繋がれて、おっぱいが丸出しになったのだね。 もう隠すこともできない。 これだけで充分に惨めな格好だ。 でも、これはまだ準備段階に過ぎない。 次はいよいよパンティーを脱がされる番だね。
- [15] 容子 そんな女じゃないはず
- 拘束された私の前に、まるで準備体操でもするかのように、堀田がぐるぐると腕を回しながら現れ、私の優美な両脚の手前に、どっかりと胡座をかいて座った。
すでに服は全て脱ぎ捨てて、黒いビキニパンツ一枚の姿になっている。 「ああっ」下からは堀田、上からは「エロティカギャルズ」に半裸の身体を見つめられ、私は思わず声を上げてしまった。 「エロティカギャルズ」達は口を開く者は誰もいなかったが、自分の頭の上からは、見下ろす形で涼子と、先週足首に怪我をした朋香がいる。 そして、右側には私の後輩である久美子が、左側には以前水着の中の乳房を、キズだらけにしていた鮎子がいて、足元には堀田である。 私は、合計十個の瞳から送られる強い視線を浴び、激しい羞恥の中でその身を泳がせていた。 「それでは、今から前半二十分を始めます。用意、始めっ」 機が熟したのを感じ取った室田が、大声で開始の宣言をした。 私はこれからの時間、どんな目にあっても死んだ気持ちになって、耐え抜くことを決意し、固く目を閉じると歯を食いしばった。 堀田は、閉じ合わされている私の白い両脚に手をかけ、大きく左右に割り開いていく。 「ああ」 私は、こもったような喘ぎ声を上げ、両目を閉じて堀田の淫撃を受け入れる覚悟をした。 だが、堀田は割り開いた私の両脚の間に、その身体を入れただけで、それ以上はなにもしてこなかった。 「えっ」 まったく動かない堀田に驚いた私は、その固く閉じていた瞼をゆっくりと開いた。 「ふっふっ、どうです、みんなに見られている感想は。もう結構、感じているんじゃないですか?」 薄目を開けた私を見下ろしながら、堀田はそう言って微笑んだ。 「そっ、そんな、嘘よ」 堀田の言葉を慌てて否定した。 「そうですか、なんだかさっきから、容子さんの白いパンティーのお股のところから、厭らしいお汁の臭いがプンプン臭ってくるんですけど、そのパンティーの中はもうグチョグチョなんじゃないですか?」 「ああ、そんな、違う・・・・」 堀田は、言葉巧みに私の羞恥心を煽り立てていく。 そして、私は堀田の思惑通りに全身を真っ赤に染め、あまりの恥ずかしさに、身体を仰け反らせていた。 カメラは、私が全身をくねくねとよじらせる様を余す所なく撮影し、それらの全てが、大井の手によってわざと私の、目に入りやすい場所に配置された、モニターに大写しされていた。 「いやあぁ」 モニターに映る全身をピンク色に染めて、その豊かに実った乳房を揺らして、ベッドの上でクネクネと身体をよじらせる自分のあまりに淫らな姿に、私は激しくかぶりを振って声を上げた。 (容子。しっかりして、貴女はそんな女じゃないはずよ)
- [16] ベンジー
- パンティー一枚の半裸で、両手を拘束されたまま、堀田とエロティカギャルズに囲まれてたわけだ。
それだけで十分に恥ずかしい思いをしていたことだろう。 これから、もっと恥ずかしい目に合う。 それに耐えなければならい状況だったわけだ。 でも、堀田は何もして来なかったか。 何もしないで、ただ容子の羞恥を煽って来たのだね。 それで容子は、パンティーの奥を濡らしてしまったわけで、それを知られたら、容子の負けになるんだよね。
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