投稿小説

『戦国の美女 〜お夕編〜』

                         作;青空和美

奥方のお夕は出産後、実家から5ヶ月ぶりにお城に戻ってきた。
駕籠から降りてくると、女中か駆けてきた。
「至急のお話があります」
お夕はそれを断った。
「汗まみれじゃ。風呂に入ってから聞くから後で」
「至急のお話が・・・」
「うるさい。駕籠の中は暑くて汗まみれじゃ。
さっと入るだけじゃから待っておれ」
「でも緊急な・・・」
「うるさい。少し待ちなさい!」
と風呂に行ってしまった。
女中は困って子供を連れた乳母に言った。
「早く逃げて下さい。お城は市川団兵衛に乗っ取られました」
「えっ、それは奥方様にも早く伝えないと・・・」
「そんな時間はありません。お子様だけでも逃がしてあげて下さい」
「どうすれば・・・」
「こちらです」
乳母は2歳の娘と生まれて2ヶ月の女の赤ん坊を連れて逃げることにした。
一方、風呂に入ったお夕は様子がおかしいことに気付いた。
「これ、風呂番。静かじゃのう。どうしたのかえ」
風呂番の女中が答えた。
「城の者の多くは食中毒で登城していません。
お城にいるのは数人だけです」
「殿は大丈夫なのかえ」
「ええ、お殿様は大丈夫でした。早くお夕様にお会いしたいそうです」
「そうか、半年近く会っていないものなあ。
さあ疲れも取れた。殿を待たせたら怖いから早く上がろう」
お夕は風呂から上がり脱衣場へ行ったが着物が置いてなかった。
「着物はどうした?早く持って参れ」
「殿様が裸のままで来いとのお達しです」
「まさかこのままでか、家来に見られる」
「その心配はございません。ほとんどの家来は家で養生していますし。城にいる家来達には部屋から出るなと通達していますから」
「分かった。心細いから一緒に歩いてたもれ」
お夕は手ぬぐい1枚の裸のまま不安そうに歩いた。
暗い廊下や階段を歩いた。なかなか着かなかった。
早く着きたい、突然ふすまが開けられて誰かに見られたらどうしようと思うと、あそこがうずき乳首が立ってきた。
ようやく殿の部屋の前に着いた。
「殿様が目隠しして入れとの事です」
「分かった。目隠ししてたもれ」
女中はお夕の持っていた手ぬぐいで目隠しした。
ふすまを開けてお夕は歩き出した。
「殿様、お久しぶりでございます。もう目隠し取ってもよろしいでしょうか。早く殿様のお顔が見たいです」
と、突然両腕を誰かに掴れた。
「あれ、何をするのです」
それと同時に「ヒュウヒュウ」とはやし立てる声があちこちから聞こえてきた。
目隠しを取られた。
すると20名ほどの家来達が部屋の回りに座っていて、お夕の裸をらんらんとした眼で見ていた。
「いや、恥ずかしい・・・」と座り込もうとしたが両腕を掴れているのでどうしようもなかった。
殿の席には家来の市川団兵衛が座っていた。
団兵衛は殿の一の家来だったが狡賢そうでお夕は嫌いだった。
「殿様はどこ?」
「家来皆の者と相手をしたら会うとのお達しだ」
「家来と寝ろと言うのですか?殿様がそんな事言うわけがありません。私が何をしたというのです。
出産のために実家に戻っていただけです」
「殿の命令だからどうしようもありませんな」
お夕は観念して自問した。
そう言えば出産の時も実家に来てくれなかった。
普段はお夕には優しいが、城の者に対しては、ちょっとした事でも容赦しない短気なところがある。
いろいろと思い出されてきた。
殿のご飯に石が入っていた時、炊事番を手打ちにしたことがあった。
女中がお膳を運んで殿の前に来て畳に躓いてお膳のみそ汁を殿にかけて汚した時、その女中を裸磔にした上で槍で突き殺した。
家来もちょっとした失敗で切腹させたりした。
アッ、そうだわ。跡継ぎを望んでいたのに2人めも女の子だったから怒っているのかしら。
きっとそうだ。
赤ちゃんが生まれた時も一度も見に来てくれなかった。
名前を決めて欲しいと手紙を出しても自分で決めろと簡単な返事を返してきた。
私を離縁するつもりなんだわ。きっとそうだ。
赤ちゃんは殿様に名前を付けて欲しいと今まで付けてなかったのに・・・。
かわいい赤ちゃんよ。女でもいいじゃない。
3人めにはきっと男の子を生むのに。
そう思うと無念ではらわたが煮えくり返る思いだった。
家来達と思いっきり楽しんだ後、殿様の前で自害してやるわ。
でも死ぬ前に娘の名前だけは決めさせよう。
そう考えている間も家来達はギラギラした眼でお夕の裸を見ていた。
「左周りでいいな。お夕様を満足させてあげろ」
「じゃあ、拙者から」
家来は袴を下げるとお夕を畳に倒して抱きついた。
「無理やりしないで」
「何言ってやがる。殿様の了解済みだ。
気持ちいいな。綺麗な奥方とこんなことできるなんて。この乳房。ここのマングリ毛の生え具合」
周りの家来達もらんらんとした目でその行為を見ていた。
お夕の乳房を吸った。
あっ感じる。
直ぐに秘部に太い物を入れてきた。
「大きい。殿様のより大きいわ」
「そうか、殿様のは小さいのだな」
ピストン運動を開始した。
家来達が囃し立てる。
「いいぞもっと激しくやれー」
「奥方様も感じているみたいだぞ」
お夕はいつしか声を漏らした。「アー」
腰を激しく動かしている。
あっ感じる・・・。
お夕はぐったりとなった。
家来も満足した。
「次」と家来が入れ替わる。
10人くらいで疲れて反応が無くなってきた。
「秘部は緩々になってしまって感じないな。
そうだケツの穴はどうなっている」
「見ないで、恥ずかしい」
「そうはいくか」
お夕を四つんばいにして尻の穴に指を突っ込んできた。ふむふむいい締まり具合だ」
「排泄する所よ。止めてよ」
「だが穴に代わりないしな。じゃあ早速息子を入れてやるか」
「入れないで」
無理やり突っ込んできた。
「痛い痛い。止めて」
「止めてと言われるとますますやりたくなる」
次の番が来た。
「そうそう、2人で前から後ろから同時に入れたら反応がいいかもしれんな」
家来が二人がかりでお夕を組み敷いた。
後ろの穴に太いも物を突っ込んできた。
「痛―い。止めて下さい」
「止めろと言って止めるはずなしと」
「そうだ、もっとやれえ」
「痛がらせろ」
家来達が周りではやし立てている。
もう一人の家来が秘部にも突っ込んできた。
その後の家来達は面白がって前と後ろで楽しんだ。
何度も家来達に激しく突っ込まれたので秘部も肛門も血だらけになってきた。
「痛い痛い止めて」
「もっとやれー」
最後は団兵衛の番になった。
「精液だらけで汚いな。体を洗え。タライの水をかけろ」
家来達が汲んできた水をかけた。
綺麗になったところでお夕を胡坐縛りにして肛門を上にひっくり返した。
「こうすれば肛門も秘部もよく見えるなあ。
美人の肛門も俺の女房のとあまり変わりがないのう。
お前達も遠慮なく見てみろ」
家来達が集まってきて秘部を覗き込んだ。
「あまり黒ずんでいないなあ。俺の女房より綺麗だのう」
「恥ずかしい」
団兵衛は秘部に大きい物を突っ込んできた。
激しくピストン運動を始めた。
「もっと締めろ。緩々だと感じないぞ。
早く終わらせたいのならもっと締めろ」
お夕は早く終わらせたくて締めようとするが痛くて締められなかった。
「感じないな。ケツの穴でやるしかないな」
団兵衛はお尻の穴に突っ込んできた。
「痛い。お願いです。もっと優しくして」
「何言ってやがる、じゃあもっと締めろ」
と言って激しくピストン運動を始めた。
お夕のお尻は再び血だらけになってきた。
やっと終わった。
お夕はぐったりとなった。
やっと死ねると覚悟して団兵衛に言った。
「殿様に会わせて下さい」
団兵衛は言った。
「殿様とは俺のことよ」
「私の夫、佐伯重五郎です」
「あんたの夫は、その箱の中じゃ。見せてやれ」
家来の一人が箱を開けると夫の首が入っていた。
「な、何と・・・。殿様が家来と寝ろと命じた訳じゃないの?」
「昨夜あの世に行ったのよ。今日からは市川団兵衛が殿様よ」
「ど、どうして・・・」
「佐伯重五郎は厳しすぎる。恐怖の毎日だった。
だから家来達と相談して殺すことにしたのよ」
「どうやって」
「昨夜、宴会をやってな、皆の酒にシビレ薬を入れておいたのよ。俺は仮病を使って薬が効いてきた頃にお城に行ったわけさ。それで俺の謀反に賛同するやつだけ生かして、他の者の首を跳ねた訳さ。
それに謀反に賛同した奴には奥方様を奴隷にして共有する約束をしていたのさ」
それを聞いてお夕は突然、舌を噛んだ。
苦しみ出したところ「お夕が舌を噛んだぞ。
手筈どおりにしろ」
家来の二人がお夕の口を開け、もう一人が小刀で舌を根本から切りと取った。
そして焼き篭手で血が出ている所を焼いて塞いだ。
「やはりな、舌を噛み切ると思っていたぜ。
地下牢に放り込んでおけ」
「こおしてくあはい」
「何、殺して下さいと言っているのかな。
お前は美しい。まだ殺すのは惜しい」
お夕は地下牢に入れられ三日たった。
その間も家来が入れ替わり立ち代り裸のお夕の体を弄んだ。
団兵衛が入ってきた。
「もう傷もかなり良くなったみたいだな。
さあ腹が減ったろう。おかゆ食べろ」
おかゆを口元に持ってきたがお夕は食べようとしなかった。
「かわいげのない奴だなあ。おい無理やりでも食べさせろ」
家来達が漏斗を持ってきておかゆを流し込んだ。
しかしお夕はもどした。
五日たった。
「まだ、食べないのか。これじゃ死んでしまうぞ」
「あい、いいあいえふ(死にたいです)」
「言葉も聞き取れないやな。面白くないな。
じゃあお前の望むように死なしてやろう。
だが俺に逆らったのだから簡単にあの世に行けると思うなよ」と出て行った。
しばらくして家来が入って来て裸のまま、お夕を城の外に運び出した。
そこには檻が置いてあり、そこに放り込んだ。
立て看があり「奥方を抱きたい者は一両(今の価値で12万円くらい)出すこと。奥方を感じさせることが出来たら十両進ぜよう」と書いてあった。
檻の周りはしばらくすると人だかりになってきた。
お夕は恥ずかしくて身を隠そうと小さくなっていた。
すると家来がやって来た。
「よく見えるようにしろと殿様の命令でな」と言ってお夕の両手両足を縄で縛って檻の中央に立たせた。
「ひおすいまふ」
「何、酷すぎますだと。殿様の命令だからな」
町人の一人が一両払って檻に入ってきた。
「十両がかかってるんだ。感じろよ」と乳を吸ったり秘部を揉んだりした。
「感じてくれよ」と秘部やお尻の穴にも太いものを突っ込んで激しく突いた。
しかしお夕は無反応だった。
口々に野次馬がはやし立てた。
「感じないみたいだな」
「お前の何が小さいからだよ」
「もっと見えるようにやれよ」
「男ばかり気持ち言いみたいだな」
「もっと感じさせろよ」
「時間だ」
「あー。自信あったのになあ」
それから何人も挑戦したがついにお夕を感じさせることは出来なかった。
お夕は檻の中で縛り付けられたまま朝を迎えた。
家来達がやってきた。
「これから磔台まで行進だ。その前に喉が渇いただろう。水をたっぷり飲ましてやるよ」と言って漏斗を咥えさせてお腹が膨らむまで水を飲ませた。
「おひっこはへへくああい(おしっこさせて下さい)」腰をモジモジさせ始めた。
「はっきり言え・何言ってるんだか分からん」と台車に両手両足を大の字に縛り付け進み出した。
街の中へ入ってきた。町人が沢山見ている。
「奥方様だってよ。裸でかわいそうだね」
「お城で今までいばっていたんだ。仕方ないね。
だが成れの果てがこれじゃかわいそうだね」
「眼の保養になるな」
「乳の形がいいね。お毛々も黒々しているなあ。
かかあとは食いもんが違うからかね」
「割れ目が良く見えるようにお毛々剃ってくれたらいいのにな」
「もったいないね。殺すことないのにねえ」
「そうだよ。どうせ殺すなら、やりたい奴にとことんやらせてくれたらいいのに」
とうとう磔台に着いた。
大の字に縛り付けられ高い所に立てられた。
「真っ裸のまま殺されるのかよ」
「裸で恥ずかしくは無いのかねぇ」
「裸を皆に見て欲しいと言ったそうだよ」
「本当かい?露出狂なのかねえ」
「何でも家来達全員と寝たらしいよ。それも積極的だったとさ。俺達町人ともやらせてくれたらいいのによ」
お夕は眼は瞑っていたが話し声は容赦なく入ってきた。
いろいろ入って来る声に心の中で反発した。
(そんな露出狂じゃないわ。恥ずかしい。
早く死なせて)
家来の一人がお夕に言った。
「殿様がこの線までおしっこを飛ばしたら早く死なせてやるとよ。
この線までだったら昼過ぎに死なせてやるとよ。
この手前の線以下だったら餓死するまで磔のままにしておくとよ。
お前、おしっこしたいんだろう。頑張って遠くへ飛ばせよ」
お夕が眼を開けると何本か線が引いてあった。
早く死にたいと力いっぱいおしっこをした。
「あっ、おしっこをしやがった」
「女がおしっこをするのは始めて見た。
こんなに飛ぶとはねえ」
「奥方のくせに恥も外聞もないのかねえ」
家来が言った。「残念だな。ちょっと勢いが足りなかったな。昼頃まで死ぬのを待つんだねぇ」
(えっ、こんなに恥をしのんで頑張ったのに)
野次馬達は柵の外で今か今かと眺めていた。
昼になった。
役人が槍を持ってきた。
「おい、とうとう執行が始まるぞ」
「かわいそうだなあ」
「もったいないなあ」
皆が口々に騒ぎ出した。
「何か言うことはないか?」
「あいあへん(ありません)」
「舌を切ってるから話せないみたいだな。
じゃあそろそろやれ」
「これから、お夕様の死刑執行を執り行う。
やれ!」と大きな声がしたとたんに秘部に槍が刺き入れられた。
「ああー」と野次馬が全員叫んだ。
秘部が我慢できなく痛い。
「ああー」
血がどくどく流れるのを感じる。
「あやく、おおめをはひて・・・」
「早く止めを刺してと言っているのかな。
どうせ、遅かれ早かれ死ぬのだから止めは刺さなくてもいいとよ。綺麗な体に傷を付けるのは、もったいないからなあ」
かなり時間が経ち頭がぼうっとして傷の痛みも遠のいてきた。
この世の見納めと意識が薄らぐ中でお夕は眼を開けた。
野次馬達はまだかなり残ってお夕の綺麗な裸を食い入るように眺めていた。
(皆、私が死んでゆくのを楽しんでいるみたい。
あっ、あれは私の傍女中。涙を流してくれている。城では厳しく当たってばかりでごめんね。涙を流してくれてありがとう)
お夕はやがて眼が見えなくなり意識が遠のいていった。
(おわり)


NOVEL_TOP  BACK  NEXT