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    『契約自由化法〜女代議士の転落』

                                     作;小百合
6.
調印式終了後、引き回しのため、全裸で両手を拘束されたまま外に連れ出された頃から、あるおぞましい感覚に苛まれていた。・・・尿意だ。
契約によれば、排泄はその都度、飼育者の許可を仰がなければならない。そして、指示された場所でしなければならない・・・
条文は何度も読んで、頭では理解したつもりだった。しかし、いざその状況に直面してみると、やはり怖じ気付いてしまう。この引き回しが終わるまでは、何とか我慢しようとしていたが、やはり生理現象には勝てそうになかった。
そんな私の状態に気付いたのか、少女たちは立ち止まった。そして真奈美は、私の乳首を指で摘まみ上げながら、こう言った。
「遥先生、おしっこしたいんでしょ?」私は返答に迷ったが、まさかここでさせられることはないだろうと思い、首を縦に振った。
「ふふっ、じゃあ、契約通りにしてもらおっかなぁ。これじゃ喋れないから、外してあげるね〜」ボールギャグが外され、やっと息苦しさから解放されたが、すかさず報道レポーターのマイクが、私に向けられた。テレビカメラは相変わらず、私たちを追い続けていた。今からカメラの前で、屈辱的過ぎる言葉を吐かなければならないと思うと、全身が震えた。しかし、拒否することは、許されない。
「あぁ・・・ま、真奈美さま・・・ど、どうか・・・お願い・・・です・・・お・・・おしっこ・・・を、さ、させて・・・い、頂け・・・ま・・・せんで・・・しょうか・・・」まるで火炙りにでもされているように、全身が熱い。私はもう、消えて無くなりたい衝動にかられていた。
レポーターは、今度はマイクを真奈美に向けた。「どーしよっかな〜、突っ立ったままじゃあ、誠意感じないしー」私は慌てて真奈美の前に跪き、顔が地面につくぐらいに頭を下げた。「お願いです・・・ど、どうか・・・おしっこを・・・」周囲からはドっと笑い声が起こった。
「イマイチね〜」真奈美はそう言うと、鞭で私の太股をピシャリと叩き、「もっとお尻を高くあげるのよ!」と命令した。私は顔を完全に地面につけ、お尻を高々と差し上げたポーズを取らされた。
「アハッ、これなら後ろから恥ずかしいとこ、バッチリ見えるわ。ホラ、お尻、エッチに振って!」「ピシッ!」
あまりの羞恥に、意識が飛びそうになりながら、私は必死で丸出しのお尻をくねらせた。
「遥先生、このポーズ、よーく覚えておいてね〜、これからは人にお願いする時は、必ずこのポーズよ!」「あぁ・・・はい、わかりました・・・真奈美さま・・・」
これが調教というものなのか。こんなことをさせられて、快感を感じる人間なんて、本当にいるのだろうか。あの夢で感じたエクスタシーには、程遠いものがあった。
「いいわ、遥先生、おしっこ、させてあげる。但し、ここでするのよ」私は耳を疑った。まさかそこまでさせられるとは!
「あ、でも、おしっこで道汚しちゃったら、みんなに迷惑だから、そのバケツにするのよ」真奈美の同級生らしい少女が、小さめのポリバケツを、私の目の前に置いた。どうやら最初から、私に路上で排尿させるために、持ち歩いていたようだ。
私は立たされ、バケツを跨いで、相撲取りが土俵に上がった時にするような、中腰の姿勢を取らされた。レポーターのマイクが、再び私に向けられる。耳元では、私が言うべき、恥辱的な言葉が囁かれた。
「あぁ・・・私は・・・今から、お、おしっこを・・・し、します。どうか、みなさま・・・私の恥ずかしい姿を・・・ご覧になって・・・わ、笑ってください」見物人からは、歓声、拍手、罵声、笑い声が飛び交っていた。
目も眩むような恥ずかしさとは、まさにこのことだった。尿意は既に限界だったが、いざとなると、なかなか出せなかった。
「先生、早くしないと、またお仕置きしちゃうよ」真奈美は、乗馬鞭で私の股間をピチピチと叩きながら放尿を催促した。
間もなく、私の股間からは、屈辱の黄色い液体が、バケツに向かって迸り出た。その時、私は今までに感じたことがない、物凄い解放感を感じていた。
「先生、全部出た? わぁー凄い量! ホラ、腰、前後に振って! おしっこ、ピッピッて切るのよ。ウフフ」
私は、女が一番見られたくない放尿姿を、衆人環視の上にテレビカメラの前にまで晒してしまったことで、カラダの中の何かが弾け飛んだ気がした。排尿後の快感も相俟って、おしっこを切るために腰を振っているうちに、性的な心地よさが込み上げてくるのを感じていた。
「あら、遥先生、動きが随分エッチじゃない? フフ、触っちゃお」「あ・・・あはぁ・・・んっ」敏感な部分を指で弄くられ、思わずエッチな声が漏れてしまった。そして益々、気分が昂っていく。
他の少女たちも、面白がって私のカラダを玩び始めた。彼女たちの指は、的確に、女の急所を攻撃してくる。最早理性では抑え切れなかった。私の腰は、まるで別の生き物のように、激しい動きになっていった。
「キャハッ、エローい!」「ハハハ、面白ーい!」少女たちの笑い声、見物人たちの嘲笑、罵声、それらが遠くに聞こえる。間もなく私は、この世に生を受けてから今までの間に、経験したことがないような、この上ない快感の渦に、巻き込まれていった。
「あっ、あっ、あっ、あああああぁー!」絶頂に達すると同時に、全身が痙攣し、股間からは、尿ではない、熱い液体が迸り出た。生まれて初めて潮噴き≠体験した瞬間だった。

7.
睨んだ通り、やはりこの女にも、露出マゾの素質があった。そうでなければ今頃、舌を噛み切ってでも死のうとしていただろう。まあ、死んでしまったとしても、法的にはどうということはないが、折角ゲットした最高の奴隷を、いきなり失ってしまうのも、勿体ない話だ。お楽しみは、まだまだこれからなんだから。
橘美織のスキャンダル報道があったあの日、この女はテレビのインタビューで、やけにムキになって、橘美織を非難していた。あれはやはり、自分の中にある露出願望を隠すための、無意識の反応だった。
それにしても、見物人やテレビカメラの前で、放尿を晒しただけじゃなく、潮噴き≠ワで晒しちゃうなんて、面白過ぎる。あの恥ずかしいイキ顔も、全国に生放送されちゃったし、これで高坂遥は、露出狂の変態マゾ女だということを、自分自身で証明したことになる。ホント、傑作だ。
しかし、あたし(佐渡野真奈美)自身、法的に、身分の高い女を無一文にした上に、人権も着衣まで、何もかも取り上げて、こんな風に公然と晒し者にすることが、こんなにも愉しくて興奮するものだったなんて、想像以上だった。
それに、顔は美形でもスタイルはどうかなと思ったが、プロポーションも抜群、滲み一つない真っ白なカラダで、ヌードモデルとしても充分やっていけそうなほどだ。これから先ずっとずっと、この女をオモチャにできる。この女は法的には一生、あたしたちの所有物で、全国民が認める、正真正銘の露出マゾなんだから。そう思うと、ゾクゾク感が止まらなかった。
今日の儀式≠ノ参加しているあたしの友達も、みんな興奮してて愉しそうだ。彼氏と一緒に来ていた真理子は、いつの間にかいなくなっている。きっと、この刺激的な光景に我慢できなくなって、近くのラブホにでも、シケ込んだに違いない。

契約書の作成を依頼した弁護士は、田中明子、遥の顧問弁護士だ。報酬は、高坂遥が放棄する総資産額の20%だと言ったら、二つ返事でOKした。そりゃそうだろう。弁護士報酬としては、相当な金額になるはずだ。
それにこの女弁護士、見た目はあくまでビジネスライクを装っていたが、相当なマニアに違いない。橘美織のペット契約書≠ベースに、ちょっと厳しめなものを作るよう依頼したが、出来上がったものを見て、思わず噴き出しそうになった。それはちょっと≠ヌころではなく、遥にとってかなり過酷な内容で、読んだだけでゾクゾクするようなものだった。
その原案をあたしに手渡す時、女弁護士の頬は紅潮し、その手は僅かに震えていたことを、あたしは見逃さなかった。
それに、ちょっと面白いことが書かれてあった。飼育者側の代理人として、田中明子の名前がある。この契約が間違いなく履行されているかどうか、代理人が契約後一年間確認を行う、とある。
「田中先生、これは?」聞いてみると、「アフターサービスです」とのことだった。何のことはない。この女弁護士は、遥の調教に参加するつもりのようだ。
「代理人ということは、田中先生にも、飼育者と同じ権利があるということですよね?」突っ込んで聞いてみた。「え!? あ、は、はい・・・」女弁護士は、顔を真っ赤にして答えた。明らかに興奮している。
そんな彼女の様子を見ていると、契約書から読み取れる、遥の淫らで霰もない姿を想像していることが伺え、あたしまで興奮してきてしまった。
「ところで先生は、こういう調教って、ご経験はあるんですか?」あたしの質問に女弁護士は、困ったような顔をしていた。
「そ、そんなこと、あるわけございませんわ。佐渡野様、大人をからかうものではありませんよ」「からかってるんじゃないですよ。先生がその気なら、調印前に、ご経験なさった方が良いと思いまして」「え!?」「丁度いいモデルがいるんです。今から呼びますから」「は、はぁ・・・」
「それと先生、期間が一年間になってますけど、遠慮なさらずに、契約終了までになさっては如何ですか?」「そ、そうですわね。さ、最後まで責任を持つべきですわね。ここは、訂正します。」この女弁護士とは、長い付き合いになりそうだと思った。
モデルというのは、勿論、夏美のことだ。ここの所、遥のことに懸かりきりで、夏美の調教がお座なりになっていたが、その日の夜は、二人の女に責められて、久しぶりに夏美は、歓喜の悲鳴をあげ続けるのだった。

8.
天国に昇り詰めた後は、再び地獄へと引き戻された。場所は依然として、白昼の歩行者天国のど真ん中、私は性器さえも晒した全裸姿を、何人もの見物人の前に、そしてテレビカメラの前にまで、晒したままだった。
この上ない屈辱感と羞恥心が、またしても私の身を熱く焦がしていく。また消えてしまいたい衝動に駆られていると、首輪と手枷を背中で繋いでいる鎖が外された。ただ、首輪と手枷は嵌められたままだった。
両手は自由になったが、羞恥で恥部を隠したい反面、罰が怖くて両手を後ろに組んだまま、動かせないでいた。
「遥先生、ちゃんとあたしたちの言うこと聞いてれば、今みたいに、気持ちよーくさせてあげるからねー」私の耳許で、真奈美が甘く囁く。
「あ・・・あはぁ・・んふぅ・・・」真奈美が私の敏感になっているクリトリスと乳首に悪戯をすると、私のカラダがピクンピクンとエッチに反応し、甘い喘ぎ声を洩らしてしまった。
「フフ、だいぶ反応がよくなってきたわ。この調子で、しっかりと躾てあげるからね〜」「あぁ・・・ありがとう・・・ございます・・・」私はそう言うのが精一杯だった。
「じゃあ、遥先生、両手を前に持ってくるのよ」私が命令通りにすると、真奈美は、手枷と首輪を長めの鎖で繋ぎ、再びロックしてしまった。腕を伸ばすことはできないが、後ろ手拘束とは違い、ある程度手を使うことができる状態だ。
「遥先生、ちゃんと後始末しないとね」そう言うと真奈美は、私のおしっこが大量に入ったバケツを指差した。私は取っ手を両手で持ち、バケツを持ち上げた。
「あ、あのう・・・これは、どうやって始末すれば・・・」「どーしよっかなー」真奈美は悪魔のような笑みを浮かべている。嫌な予感がした。もしこのおしっこを全部飲めと言われても、私は拒否できない。
私は祈るような気持ちで、真奈美に視線を送った。「じゃあ、これ、全部飲んじゃって」ああ、そ、そんな・・・バケツにさせたのは、飲ませるためだったのか・・・涙が溢れ、私は天を仰いだ。
「な〜んてね、冗談よ。先生、びっくりした? アハハハハッ!」
私は安堵でカラダの力が抜け、持っていたバケツを危うく落としそうになった。その振動でバケツの中身が波打ち、跳ね上がった私のおしっこの飛沫が、少しだけ私の顔にかかってしまい、周囲の笑いを誘った。
「先生、ホッとしたでしょ、お礼は?」「あ・・・ありがとうございます」「感謝のポーズも教えとかないとね。さっきのお願いのポーズと同じよ、ホラ!」
私は慌てて真奈美の前に這いつくばり、膝を立て、顔を地面につけて、お尻を高く差し上げた屈辱のポーズを取った。そして、また周囲の笑いを誘いながら、お尻をエッチにくねらせた。真奈美は、そんな私の背後に回り、今度は私のお尻の穴を悪戯してきた。
「あぁ・・・」思わず退けぞってしまった。「遥先生、後でココも、たっぷりと調教してあげるからね〜」そんな・・・アナルセックスというものなら、聞いたことがあるが、こんな排泄器官で気持ちよくなるなんて、信じられなかった。
こんな所までをも、真奈美の好きなように玩ばれてしまうと思うと、おぞましさで全身が震えた。しかし私には、それを回避する手段が、何一つないのだった。
その後、私はまた周囲から笑われながら、自分のおしっこの匂いをたっぷりと嗅がされてから、公衆トイレに捨てさせられた。更に、屈辱の感謝のポーズを取らされ、私は公衆トイレの床に顔をつけさせられた。そんな惨めな私の姿を、テレビカメラは追い続けていた。

9.
歩行者天国を抜け、暫く歩くと、真奈美が通っている学園、私の母校に着いた。どうしてこんな所に・・・それに、こんな姿で母校の門をくぐるのは、かなり抵抗があった。
そんな私の気持ちなどお構い無しに、真奈美は私の首輪のリードを引っ張った。私はついていくしかなかった。
久し振りに訪れた母校は、一瞬懐かしさを感じさせたが、今は郷愁に浸っている場合ではなかった。私を学園に連れてきて、この娘たちは一体何をさせようとしているのか、見当もつかなかった。
私たちが学園内に入ると、ずっとついてきていた野次馬や報道陣も中に入ってこようとしたが、警備員が制止したため、さすがに強引に入って来る者はいなかった。一番気になっていたテレビカメラに晒されることがなくなった私は、少しだけ気が楽になった。
真奈美たちは、私を校舎ではなく、校庭の方へと引っ張っていった。校庭では、数十人の運動部員がランニングや準備運動などをしていたが、皆、全裸で引き回されている私に注目した。中にはあからさまに笑い声を上げる娘もいた。
とても後輩たちに見せられる姿ではなかったが、真奈美たちは容赦がなかった。私たちは、校庭の隅の方へと進んでいた。いったい、どこへ・・・
イヤな予感がした。それは遠い過去の記憶・・・情操教育の一環で、学園内で動物を飼い、生徒に世話をさせることになり、卒業生である私は、それに必要なものを寄贈した。それが、校庭の隅にある・・・
そんな・・・まさか・・・私は考えたくなかった。しかし、今から私の身に起ころうとしている、屈辱的な出来事を、私には回避する手立てが全くない。
「遥先生、着いたよ」日除けのための壁に遮られ、正面からは見えないが、横からは、はっきりとその存在を確認することができる。それが視界に入った時、私は愕然とした。そう、動物を飼うための檻だ!
近付くと、檻には白い札がかかっているのが見えた。寄贈者である、私の名前が書かれてあるはずだ。字が読めるぐらいに近付くと、私は衝撃を受けた。
寄贈 高坂遥≠ニ書かれていたはずだが、寄贈≠フ文字が、書き替えられていた。家畜 高坂遥≠アの文字を見て、私は再び、意識が遠くなっていくのを感じていた。
「遥先生は、今日からここで暮らすのよ。フフフ」私は、あまりの仕打ちに、言葉も出なかった。
首輪と手枷を繋いでいた鎖が外されたが、その首輪と手枷は嵌められたままだった。両方とも、南京錠がかかっているため、自分で外すことはできない。
「ガチャリ」檻の扉が開けられ、私は、真奈美に、中に入るよう、目で促された。私は、促されるまま、まるで囚人のように、檻の中に入るしかなかった。
いや、囚人なら、全裸のままということはない。それに、最低限の人権は、保証されている。私は、罪を犯した人間以下の存在だった。
檻の中に入ると、扉が閉められ、「ガチャリ」と施錠される音が聞こえた。その瞬間、私のカラダが、ブルッと震えた。
無関係の見物人や、報道陣の姿がないのが、唯一の救いだった。しかし、ここは学園の敷地内とはいえ、野外なのだ。契約書に明記してあるとはいえ、ここまで人権無視の扱いを受けることが、今の日本で法的に許されるなんて、未だに信じられなかった。
「かなり歩いたから、疲れたでしょ。あたしたちはお昼に行ってくるから、その間暫くそこで休んでていいわ。そうそう、家畜の餌は、朝と夕方の一日二回だからね」「は、はい・・・ありがとう・・・ございます」私は涙を飲み込みながら答えた。「じゃあ、後でねー」真奈美たちは、檻の中の私を一人残して、行ってしまった。
全裸で檻に閉じ込められているとはいえ、やっと衆人環視の状態から解放された私は、冷静に考えることができるようになってきた。調印式とその後の路上引き回しで、常に緊張を強いられ、羞恥と屈辱の連続で、一番大事なことが、意識の外に追い出されていた。
私がこの忌まわしい契約を結ぶことになった理由、そう、妹の真由美のことだ。真由美は本当に解放されたのだろうか。
飼い主の加奈子とは、私がこの契約に同意した時以来、会っていない。今日の調印式にも姿を見せなかった。真奈美たちが戻ってきたら、真っ先に聞かなければ。
ふと見ると、校庭側の日除け用の壁一面に、パネルのようなものが貼り付けられているのに気が付いた。それは、私が結んだ契約書を拡大コピーしたものだった。
契約書の条文は何度も読み、殆ど暗唱できるほどになり、頭では十分理解できている・・・つもりだった。しかし実際にこれほどの凄まじい羞恥地獄を体験した今、契約書を先頭から読み直していくと、その条文の恐ろしさが、改めて身に染みてくる。今までのは、まだまだ序の口なのだ。これから先、我が身に降りかかってくる、更なる羞恥地獄のことを思うと、カラダの震えが止まらなかった。
そんなことを考えていると、不意に三人の女性の姿が目に入った。その内の一人は・・・真由美だった! ちゃんと服を着ている。よかった! 約束は守られたようだ。
これでやっと報われる。私は溢れ出る嬉し涙を、抑えることができなかった。真由美が解放されたなら、いずれは私も助け出される可能性がある。真由美が私を見捨てるはずがないからだ。
あとの二人は、上村加奈子と、田中明子だった。どうやら約束通り真由美が解放されたことを、伝えに来てくれたようだ。私はこの二人に、感謝の念さえ覚えた。
ところが、近づいてくる真由美の様子が、何かおかしい。私のこの無惨な姿を見たら、泣きながら駆け寄ってきてもいいはずなのに、加奈子たちと一緒に、まるで散歩でもしているように、ゆっくりと近づいてくる。
それどころか真由美は、加奈子と手を繋いで、まるで恋人同士のように楽しそうにしているようにさえ見える。一体、これはどういうこと? 真由美は、私のお陰で救われたのではないのか?
三人は、鉄格子を隔ててはいるが、私のすぐ近くまで来て立ち止まった。「真由美、大丈夫なの? 怪我とかしてない?」先に話しかけたのは、私の方だった。
「お姉ちゃん、久しぶり。なかなかいい格好じゃない。ウフフ」とても真由美の口から出た言葉とは思えなかった。いや、思いたくなかった。真由美は私の惨めな姿を、嘲笑うような顔をしていた。
もしかしたら真由美は、羞恥地獄に耐えきれず、精神崩壊してしまったのでは? 私自身、正気でいられるのが不思議なぐらいだ。ありえない話ではない。
私は加奈子を睨みつけていた。「加奈子さん、真由美の様子がどうも変なんですけど、大丈夫なんでしょうか?」
「え? 遥先生、真由美先生は何ともないよ。そうだよね、田中先生」「はい、真由美先生は至って健康ですよ。何も心配はございませんわ」
「お姉ちゃん、私がおかしくなったとでも思ったの?」「だって、私、あなたのために、こんな契約まで結んだというのに・・・」
「あなたのため・・・」突然、真由美の顔が険しくなった。「あなたのため、あなたのため・・・お姉ちゃんは、いつもそう言って私の物を、何もかも奪おうとしてるのよ!」
「え?!」真由美の言っていることが理解できない。それに、こんなに怒りを顕にした真由美を見るのは、初めてだった。
「あれは私が高校生だった時よ。バイトで貯めたお金で、欲しかった洋服を買ったら、お姉ちゃんが取り上げたのよ!」そんな昔のことを言われても、すぐには思い出せなかった。
「その時、お姉ちゃんはこう言ったわ。『真由美には似合わないわ。私がもらっとくわね。あなたのためよ』」そう言えばそんなこともあったような気がするが、はっきりとは思い出せない。
「あの洋服買うのに、どれだけ苦労したと思ってるのよ!」今更そんなことを言われても・・・しかし真由美の剣幕に、言い返すことができなかった。
「それだけじゃないわ。お姉ちゃんは、私から、何でもかんでも奪っていったのよ!」何でもかんでも奪った覚えはないのだが・・・
「お姉ちゃん、上條さんのこと、覚えてるでしょう?」上條・・・上條悟・・・覚えている。ルックス、知力、体力、家柄すべてにおいて誰にも引けを取らない、まるで王子様のような素敵な男性だった。少しだけ交際したが、すぐに別れてしまった。
「お姉ちゃんは、私が上條さんのこと好きだって知ってたはずなのに、どうして横取りするのよ!」確かに最初彼は真由美と交際していたが、どう見ても釣り合っていなかった。
でも、決して横取りしたわけではない。彼の方からアプローチしてきたのだから。
「その時、お姉ちゃん、何て言ったか覚えてる?『真由美には勿体ない人よ。諦めなさい、あなたのためなのよ』お姉ちゃんに、何でこんなこと言う権利があるのよ!」確かにそんなことを言った覚えがある。でも、真由美はそれで納得していたのに・・・
「そしてお姉ちゃんは、私から彼を奪っておいて、あっさりと彼と別れるなんて、どういうことよ! ・・・その時、やっとわかったのよ。お姉ちゃんの『あなたのため』は、全然『私のため』じゃない。全部『自分のため』だったって!」決して悪気はなかった。しかしあのことが、こんなにも真由美を傷つけていたなんて、思いもしなかった。
「そして私は誓ったわ。復讐してやる。いつか、お姉ちゃんの大切な物を奪い取って、仕返ししてやる。倍返しよ! ってね」そんな・・・これが真由美の復讐だったなんて・・・それにしたって、こんなのって酷過ぎる。社会から完全に抹殺された上に、全裸のままで、こんな恥辱にまみれた生活を強いられるなんて・・・
「でも、これで気が済んだわ。お姉ちゃんは何もかも奪われて、無一文の素っ裸だもんね。いい気味。さっき倍返しって言ったけど、それどころじゃないわね。千倍返しぐらいかしら。アハハハッ!」
「で、でも、真由美だってペット契約を・・・」
「確かに私は、加奈子ちゃんのペット。露出マゾってことも認めるわ。でもね、私たちが望んだのは、二人の主従関係を周りに認めてもらうことと、合法的に露出プレイができるようになることだけよ。そのために、何も、財産や人権まで放棄する必要なんてないわ。いくら露出マゾでも、無一文にされて人権まで奪われることを望む人なんて、いるわけないじゃない。あ、橘美織さんだけは別か」
「でも、あの契約書には確かに・・・」
「あれはニセモノ。ホンモノはこれ」加奈子はそう言うと、バッグから取り出した紙切れを、広げて見せた。それには確かに、資産の譲渡、人権・着衣権の放棄の条文はなかった。
「じゃあ、私がしたことは、一体何だったの・・・」あまりの衝撃に全身の力が抜け、私はその場に崩れ落ちた。

10.
私の未来にあるのは、恥辱まみれの絶望だけ・・・ならばもう、生きていく意味なんてない。そう思った時だった。テレビで見た橘美織の姿が頭に浮かんできた。
『いくら露出マゾでも、無一文にされて人権まで奪われることを望む人なんて、いるわけないじゃない』真由美の言葉がフラッシュバックする。
そうよ、美織さんも、私と同じように、嵌められたのよ! そして条文にある、資産の譲渡。美織さんにしろ、私にしろ、この契約で放棄した資産総額は、相当な額に上っている。当然課税対象だから、納められる税金もかなりの額になる。
私はある仮説に思い至った。契約自由化法に賛成票を投じた与党議員たちの狙いが、これだったとしたら・・・この法律は、とんでもない悪法ということになる。
美織さんと私は、その犠牲者ということか! このままでは、真奈美のようなサディストがいる限り、また犠牲者が出ることは間違いない。この法律を、一刻も早く廃止にしなければ・・・
でもこんな状態で、一体どうすれば・・・
顔を上げると、いつの間にか、真由美と加奈子がいなくなっていた。そして、そのまま残っていた女弁護士と、目が合った。
私は迷った。これを聞くと、きっとまた罰を受けることになるだろう。でも、聞かない訳にはいかなかった。幸い、今は弁護士の田中明子しかいない。
「あの・・・田中先生・・・聞きたいことがあるんですけど・・・」「はい、何でしょう?」よかった、聞いてもらえるようだ。
「私は、本当にこのまま一生、人権もなく素っ裸のまま、家畜として生きていかなくてはならないのでしょうか?」「契約では、そういうことになりますね。ただ・・・」
「ただ?」
「佐渡野様たちの気が変われば、復権の可能性がゼロというわけではありませんわ」「ほ、本当ですか?」僅かに希望の光が見えたような気がした。
「それに・・・」
「それに?」
「この契約に異議を唱える声も出てくるでしょう。その声が大きくなれば、司法を動かす力になると思います。あくまで一般論ですが」
「そ、そうなんですね!」救われた思いだった。そうだ、きっと誰かが気づいてくれる。世論さえ味方につけば、政界への復帰だってあり得るかも知れない。
「但し、遥先生、今のご質問は、契約違反になりますよ」「はい、わかっています」「まぁ、今は佐渡野様たちもおられませんので、私の胸だけにしまっておくことも可能ですが」「どうかそれでお願いできませんでしょうか・・・」明子の顔が、悪魔の微笑みに変わった。
(人にものを頼む時のポーズ)私は、はっとして、咄嗟にその場にひれ伏し、お尻を高く上げて、屈辱のポーズを取った。そして媚びるようにお尻をクネらせる。まるで盛りのついた雌犬のように。
長年懇意にしていた顧問弁護士にまで、媚を売るしかない自分が情けなかった。
「ホホホ、遥先生、その恥知らずなポーズも、だいぶ板についてきましたわね。いいでしょう、先程のお話は、なかったことにしましょう」「あぁ、ありがとうございます」
「その代わり、夕方ぐらいにはお散歩に連れ出されますから、それには私も同行しますので、その時に、私にお浣腸をおねだりして頂きます。」「か、浣腸ですか・・・」
「もちろん、しっかりとそのポーズでですよ。皆様の笑いを取ることも大切ですからね。ウフフ」「は、はい・・・」
「その後は、我慢ですよ。勝手に出すことは許されませんからね。」ああ・・・どこまでも惨めになっていく・・・
そう、こんな悲惨な犠牲者をこれ以上出さないようにするために、契約自由化法を、何としても廃止にしなければならない。これこそが、私の使命だ。それまで私は、死ぬわけにはいかない。私は強く心に刻んだ。

11.
高坂遥の顧問弁護士になって、もう何年になるだろう。長い付き合いのお陰で、私(田中明子)には、彼女の考えが手に取るようにわかる。
そう、あなたは死のうなんて考えちゃダメ。私にはまだまだ、遥のカラダで楽しむ権利があるのだから。
妹の真由美の裏切りを知った遥は、死を選ぼうとしたに違いない。でも遥は腐っても政治家。国民のために身を捧げると誓った女。自分のことよりも、この合法的な暴虐行為が他の誰かに及んでいくことの方が耐えられないはず。
だから、少しだけ希望を与えてあげた。実際には存在しない希望を。
たとえ真奈美たちの気が変わって契約を破棄したとしても、遥は売却処分されるだけ。それに、この契約に異議を唱える声など、挙がってくるはずがない。遥は、自分が露出狂の変態マゾ女であることを、全国民の前で自ら証明してしまったのだから。
「田中先生、お疲れさま〜」真奈美たちがお昼から帰ってきた。みんな生き生きしている。
私もそうだ。女を辱めることが、こんなに楽しいことだとは思わなかった。しかも相手は有名な美人代議士の高坂遥。無一文の素っ裸にして、好きなように玩べるなんて、これ以上の娯楽は考えられない。真奈美との出会いが、私の中の嗜虐性に火をつけてしまった。
「じゃあそろそろ開園といきますか」真奈美が満面の笑みを浮かべながら言った。
「そうですわね」そう答えた私は、今から始まるパフォーマンスに、心踊る気持ちだった。
真奈美が塀に設置されたスイッチを操作すると、遥が入っている檻の正面の、外側の塀が、左右に動き出した。それは開閉扉に改造されていた。
遥は突然の出来事に、目を丸くしていた。無理もない、今まで壁だと思っていたものが、目の前で突然動き出したのだ。
そしてその扉の向こうには、報道陣を含む、黒山の人だかりができていた。
塀の外側は公園になっており、そこには誰でも自由に立ち入ることができる。つまり遥は、檻に入れられた裸身を見世物にされた状態で、生活することになる。
「いやああああ!」遥は思わず叫んでしまっていた。当然の反応だろう。私のカラダは、この刺激的な光景に、うち震えていた。
「田中先生、今の叫び声って、契約違反ですよね」真奈美が持っていた鞭を私に手渡しながら話しかけてきた。
「そうですわね。お仕置きしないといけませんわね」私は受け取った鞭を握り締めながら答えた。
檻の校庭側の壁一面には、遥の家畜契約書の拡大コピーをパネルにしたものが、貼り付けられている。それらは、開け放たれた人間動物園の入り口から差し込む日射しを受け、キラキラと輝いていた。

家畜契約書
 本契約は契約の自由を促進するための法律≠ノ則り、著しく公平性に欠け、且つ、公序良俗に反する条文を含むものであることを当事者間で確認・熟慮した上で、異議無く合意したものである。
 
第一条 家畜
@高坂遥(以下、「甲」と称す)は、佐渡野女子学園家畜調教同好会(以下、「乙」と称す)の家畜となることを申し出、乙はこれを了承した。以後、甲は、「人」でありながら、人に飼育・管理された牛馬等の家畜と同等の扱いを受け、乙の所有物(動産)とみなす。
A家畜は、衣食住のすべてにおいて、人と同じ物を使用してはならない。
B「家畜」は便宜上の呼称であり、同時に、奴隷、玩具、ペット、鑑賞用動物としての性質も、併せ持つものとする。
 
第二条 資産の譲渡
 甲は、乙の家畜となるに際し、甲の所有する動産・不動産・無体財産権・知的財産権等すべての資産を乙に譲渡し、以後、所有権の一切を放棄する。
 
第三条 基本的人権の放棄
@甲は、乙の家畜となるに際し、人間として最低限度の生活を営む権利等、日本国憲法で定められた基本的人権を放棄する。
A前項に伴い、甲は、家畜となる日以前に取得した知識・技能・学歴・資格・人脈・身分・地位等の既得権を、併せて放棄する。
 
第四条 着衣権の放棄
 甲は、乙の家畜となるに際し、乙の指示により、一度脱衣した後は、衣類を身につける権利を永久に放棄しなければならない。以後、甲は、一片の布も纏うことができない。
 但し、以下に掲げる例のような、甲を辱める目的に叶う物品については例外とする。
@首輪
A手枷、足枷等の拘束具
B口枷、鼻フック等の懲罰用具
C膣、尿道、肛門に挿入される責め具
D動物の尾、耳、鼻等を模した装飾具
E手袋、但し、指を使用不能とする物に限る
 
第五条 家畜の義務
@甲は、乙の家畜、奴隷、玩具、ペット、鑑賞用動物として、従順且つ、乙を常に楽しませる存在であるよう努めなければならない。
A甲は、乙の如何なる命令にも、絶対服従する義務を負う。
B前項による乙の命令が甲をいかに辱め、肉体的・精神的苦痛を与えるものであっても、甲は一切の異議を唱えてはならない。
C前三項の目的を果たすため、甲は乙より調教を受ける義務を負う。
 
第六条 禁則事項
 甲は、乙の許可なく、次に掲げる行為を行ってはならない。
尚、乙の許可は一度のみ有効とし、甲は下記行為を行う都度、乙の許可を取らなければならない。また、許可を得るために、甲は乙に対し、誠心誠意、嘆願しなければならず、許可された場合、甲は乙に対し、心から謝意を表しなければならない。
@性交・自慰・その他、性的な快楽を得る行為。
A飲食。但し、乙の許可を得た場合でも、人の食器及び自身の手の使用は禁止とする。また甲は、乙の命令があれば、人の飲食物たりえないものでも、飲食しなければならない。
B排尿・排便・放屁。但し、乙の許可を得た場合でも、人の設備の使用は禁止とする。また甲は、乙の命令があれば、乙の指定した場所で速やかに排尿、排便、放屁をしなければならない。
C入浴・洗浄。但し、乙の許可を得た場合でも、人の設備の使用は禁止とする。
D人の施設への立ち入り。
E乙に対し、甲への調教を促し、または意見を述べる行為。
F乙、及び、乙が認めた者以外との交流。
G乙、及び、乙が認めた者が指示した場所以外への移動。
また、次に掲げる行為については、乙の許可如何に関わらず、全面的に禁止とする。
@妊娠及び出産。このために、乙は甲に対し、避妊措置を施すことができる。
A椅子、段差等に腰掛ける行為。
B甲自身の身体に、自身の手で触れる行為。痒み、痛み等を解消する目的であっても、禁止とする。
C甲自身の身体の一部を隠す、または、物陰等に隠れる行為。
D乙の命令に対し、拒否と取られるような言動。
 
第七条 飼育者の権利
@乙は、自身の欲求の充足のため、または自身の嗜好、都合、思い付き、気紛れ等に基づき、いつでもどこでも、甲を使用し、利用し、虐待し、陵辱し、玩弄し、拘束し、監禁し、辱めることができる。
A乙は、甲が、前条に掲げる義務または禁則事項に違反した場合、甲に相応の罰を与えることができる。甲の違反行為有無の判断については、乙に委ねられるものとする。
B乙は、甲が、前条に掲げる禁則事項の許可を嘆願した場合、正当な理由がなくとも、これを拒否できる。
 
第八条 飼育者の免責事項
@乙は、甲の性器等が、公衆の面前に露出されることになっても、罪に問われない。甲については、責任能力がないことから、罪に問われることはない。
A乙は、意図的、過失に関わらず、万一甲が死亡、または重大な障害を負ったとしても、罪に問われない。
 
第九条 飼育者の義務
@乙は、甲が常に人目(乙を含む)につく状態に置かなければならない。そのために、乙は、公共の施設、公共の電波、公共のネットワーク等を利用することができる。
A乙は、甲の健康管理に留意しなければならない。特に甲の運動不足に注意し、毎日最低一回は、散歩に連れ出さなければならない。
B乙は、甲が他人に危害を及ぼしたり、他人や公共の器物を破損したりすることがないよう、注意しなければならない。そのために、乙はいつでも、甲の身体を拘束できるものとする。
C乙は、甲の容姿を美麗な状態に保つよう、努めなければならない。そのために、乙は、甲の陰毛、腋毛、脛毛その他産毛等を、永久脱毛することができる。
 
第十条 契約の改変
 本契約の改変は、条文の追加のみ可能とする。但し、既存の条文の内容を取り消す条文は、追加できない。

第十一条 譲渡・貸与
 乙は、甲を家畜として、いつでも他人または団体に譲渡または貸与することができる。その際、甲乙間の権利関係は、譲受人または借受人に引き継がれる。甲は、譲渡または貸与を拒むことができない。
 
第十二条 契約の破棄
 甲は、自らの意志で本契約の破棄を申し出ることができない。
 乙は、いついかなる時も、本契約を破棄することができる。
 
第十三条 復権の禁止
 本契約に基づき甲が譲渡、または、放棄した権利は、いかなる理由においても回復することができない。前条により乙が本契約を破棄した場合も同様とする。
 
第十四条 家畜の処分
@乙は、甲を家畜として、いつでも売却処分することができる。その際、競売により売却することも、可能とする。
A第十二条により、乙が本契約を破棄した場合、甲は行政機関の管理下に置かれ、その身柄を拘束される。その後、速やかに競売等により、売却処分されるものとする。
B前二項の何れの場合も、甲は自身の売却処分を拒むことはできない。
 
第十五条 施行
 本契約は、締結と同時に施行され、期限は甲が死亡するまでとする。
 
付則 佐渡野女子学園家畜調教同好会会則
1.目的
本同好会は、本契約にて取得した家畜の調教を通じ、会員のストレスを解消すること、または、会員が家畜の調教を、娯楽として楽しむことを、主たる目的とする。
2.入会資格
会員一名以上の同意を必要とする。但し、既会員は入会希望者に対し、年齢、性別、職業、住所、国籍を理由として入会拒否はできない。
3.退会
本会員は、いつでも退会することができる。また、一度退会しても、いつでも復帰できるものとする。
4.解散
家畜の譲渡、売却、または全会員の退会を持って本会は解散とする。また、家畜が譲渡、売却されずに全会員が退会した場合は、本契約は破棄されたものとする。
5.発足時会員
発起人・佐渡野真奈美を初め、佐渡野女子学園生徒有志48名とする。
6.代理人
弁護士、田中明子を、本契約中の飼育者の代理人とする。代理人は、本契約が確実に履行されることを、本契約が終了するまで、確認するものとする。尚、代理人は、本契約中の飼育者の権利を全て有するものとする。
(おわり)



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