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   ベンジー倶楽部(その1)


                              作;ベル

「いやあ、本当にありがとう。
コレで我が社もやっと不景気の波を乗り越えることが出来るよ!ワハハッ!」
取引先の社長は豪快に笑いながら、何度も礼を言ってくれた。
「いや、コチラこそ。大口の契約を結んで頂けて、良かったです」
「これでようやく生産ラインをフル稼働させられる。
開発プロジェクトに参加出来たのに、材料がないから作れません・・・じゃ
洒落にならんからな。ワハハッ!」
社長ほど私のテンションが上がらないのには理由がある。
実は私が担当する別の顧客が倒産して
海外から取り寄せた資材を、船に載せたまま
沖合いに待機させているのを伏せているからだ。
「原価割れしなければ上出来、早く売りさばかないと・・・」
というタイミングで社長から話があり、通常の8掛けで即決契約してもらった。
助かったのは私の方だった。嬉しいというよりホッとした。

「今回の値段は特別ですよ。
御社の将来性を見込んで、儲けがなくても協力しましょう・・・と
上司や役員を説得した結果なんですから」
「分かってる。君の見込みが間違いじゃなかったと
ハッキリ断言出来る結果を出すよ。
・・・おや、お茶がないな。おーい、章ちゃん。ワシとお客さんにお茶ぁ!」
呼ばれて来たのは、社長の秘書だった。
それほど大きくない会社なのに秘書とは贅沢な話だが
私も彼女に会うのが楽しみだった。

「契約、上手くいったんですね。ありがとうございます」
そう言って彼女は微笑みながら、私に淹れたてのお茶を差し出してくれた。
20代後半の彼女は、おとなしい優等生タイプ。いわゆる癒し系だ。
実は私は彼女の事がずっと前から気になっていた。
「そうだ。契約のお礼に、今夜一杯どうです?章ちゃん、いつもの『OO寿司』ね。
それと『ベンジー』にも電話入れといて」
「えっ?・・・『ベンジー倶楽部』ですか?」
彼女の顔から笑顔が消え、動揺を隠せないほど驚いていた。
「この人、我が社にとって大切なお客さんだから。章ちゃんもあの日以来だろう?」
「でも、あの店は・・・」
彼女は私の方を何度も横目で見ながら、なかなか了解しなかったが
結局は押し切られる形で社長に従った。

「いったいどんな店なんです?」
彼女が応接室から出ると、私は社長に尋ねた。
彼女の反応が明らかに不自然だったからだ。
「それは行ってからのお楽しみだよ。ワハハッ!」
社長は豪快に笑いながら、結局何も教えてくれなかった。

***** ***** ***** ***** *****

夜、私はあたらめて先方の会社に訪れ、近くの寿司屋でご馳走になった。
癒し系の秘書も一緒だった。
社長は終始ご機嫌で、高いネタと酒をどんどん注文して振舞ってくれた。
すっかり酔っ払って良い気分になると、社長はタクシーを呼んだ。
「次。次の店に行こう。楽しいぞー、ソコは。絶対びっくりするぞ、ワハハッ!」
「・・・本当にあの店に行くんですか?」
秘書が小声で確認した。
「昼間、そう言っただろう。ちゃんと連絡してくれたよな?」
「一応、連絡は入れましたけど・・・」
上機嫌な社長とはうらはらに
彼女は昼間と同じく、明らかに困惑していた。
そんな秘書の様子を気にするでもなく
社長は店の前に到着したタクシーに乗り込み
行き先を告げた後も、テンションを維持したまま
今までの苦労話や経験を豪快に延々と語った。

やがて三人を乗せたタクシーは、少し繁華街を離れたビルの前に停まった。
「着いた、着いた。さあ、コッチだ」
社長と一緒にビルのエレベーターに乗り込んたが
外壁にもエレベーターにも店の看板はなかった。
「本当にココですか?店舗ビルという感じがしませんよ」
私は酔っ払った社長が間違えているのかと思い、つい聞いてしまった。
「いいんだ。非認可で会員制の店だから、看板は出さないんだ。
大丈夫だよ、金の事なら心配するな。遠慮しないで飲んでくれ。ワハハッ!」
社長はエレベーターを真っ先に降りると
地下の奥にある扉のインターホンを押し、何かの番号を伝えた。
まもなく扉が開き、蝶ネクタイの似合わないガッシリした体格の男が現れた。

「よう、久しぶり。今日も上玉が揃ってる?そう、よりどりみどり。ワハハッ!」
ヤクザのような男を後輩のようにあしらいながら、社長は店内に入って行った。
一方、秘書はエレベーターを降りた所で立ち止まってしまっていた。
「あの・・・気分がすぐれないなら、もう帰りますか?」
私が彼女を気遣うと、彼女は一呼吸おいて
意を決したかのように顔を上げた。
「えっ?は、はい。・・・だ、大丈夫・・・大丈夫です・・・行きましょう!」
私と秘書は社長の後を追った。

店の中央にはミラーボールが回り、ブルーの間接照明が幾つも並んでいた。
ミラーボールの下には一段高くなったかなり広いステージがあり
客席はそれを囲むように、壁際に並べられていた。
セクシーな踊りを踊っているダンサーがスポットライトに照らし出されていた。
ホステスと思われる女性がすぐに現れ、私達を案内した。
彼女たちのコスチュームはごく普通のドレスなのに
全員が赤い首輪を着けていた。

「ははぁ、『ベンジー倶楽部』はソッチ系の店なのか。
普通、こういう店を接待には使わないよな(苦笑)」
秘書が「あの店は・・・」と躊躇したのも当然だ。
しかし私には一つの疑問があった。
契約の後、社長は「章ちゃんもあの日以来だろう?」と言っていたから
以前にも彼女はこの店に連れて来られた事があるのだろう。
「どういう系統の店か知っていたなら、無理して付き合わずに
寿司屋で別れてしまっても良かったのに・・・」

全員が席に着いて乾杯をした後、社長はいきなり隣に座ったホステスを抱き寄せ堂々と彼女のオッパイを揉み出した。
「もう、社長ったら〜!お連れさま、ビックリしてますよ(笑)」
ホステスはそう言いながらも、社長の手を払おうとはしなかった。
「いいんだ、いいんだ。ココはそういう店なんだから。な?」
社長は女性秘書が同席していることを忘れているかのようだった。
それどころか今度は胸元に右手を忍び込ませ
直接ホステスの乳首を摘み始めた。

「お客さまの好みじゃないならチェンジも出来るけど、私じゃダメ?」
私に付いたホステスは、そう言って私の眼を見つめた。
「まあ、いいか。今夜は社長のオゴリだし
今さら聖人ぶって帰る理由などないよな」
もし社長と二人だけなら、そう割り切って私もホステスを抱き寄せただろう。
しかし隣には、ひそかに思いを寄せている秘書が同席しているのだ。
彼女の前で女性の胸を揉むなんて、出来る訳がない。
私が丁寧に断ると、ホステスはムッとした表情で席を立ってしまった。

「おいおい。女の子がいなくなっちゃったら、この店ですることがなくなるぞ。
ココはそういう店なんだから。な?」
社長はホステスのスカートをたくし上げ、お尻を撫で回しながら言った。
いや、ホステスを触っているのは社長だけじゃない。
店内のいたる所で、客に愛撫されたホステスが笑い声をあげてはしゃいでいた。
隣のブースのホステスは明らかにパンティーの中にまで手を入れられていた。

《バカ社長!こういう店で接待するつもりなら、自分の秘書を連れて来んなよ》
私は苦笑いを浮かべながら、心の中で怒鳴りつけた。
「そうだ、章ちゃん。ホステスのおネエちゃんの代わりに、触ってもらいなよ。
おーい、誰か章ちゃんにも首輪着けてやってくれ(笑)」
上機嫌の社長は、とんでもないことを平然と言ってのけた。
「ダメですよ、社長。私みたいな女じゃ、触ってもらえませんよ。ねえ?」
「は? 《そこは『触ってもらえません』じゃなくて、『出来ません』だろう?》」
私は耳を疑った。
「冗談が過ぎますよ。秘書の貴女まで私をからかうんですか(笑)?」
「じゃあ、私でも触ってくれるんですか(笑)?」
「はぁ?」
私は再び耳を疑った。よく見ると彼女の顔はかなり赤くなっていた。
寿司屋でも日本酒をかなり飲んでいたし(社長が何度も勧めたせいだが)
いつの間にか彼女もかなり酔ってしまっているらしい。

ちょうどその時、店内の照明が暗くなり、サンバのリズムが流れ出した。
「皆さま、お待たせしました。『ベンジータイム』の時間です!
今宵も集まった皆さまの心も身体も開放し、包み隠さず全てをご覧頂きますっ!」
店内のホステスはリズムに合わせてステップを踏みながら
次々とステージに集まった。

「貴方の視線を受けたくて、今夜も集う『ベンジー倶楽部』。
ホステスさんもスタッフも、仕事抜きでも来たい店。
お客さまの飛び入りも、男女問わずに大歓迎。
ホステスさんのその後に、続いて私もステージに、上がれば私も仲間入り。
では張り切ってまいりましょう!」
スポットライトが中央に集まると
手拍子に合わせて二人のホステスが客席からステージに上がり
リズムに合わせてステップを踏み続けた。

しかし、さっきのダンサーに比べると明らかに見劣りする。
ほとんど振り付けもなく、ハッキリ言えば身体を揺すっている程度なのに
客席の手拍子は鳴り止む様子もない。
私が怪訝に思っていると、彼女たちを4人の男性スタッフが取り囲み
左右から手を伸ばして、あっという間にドレスを脱がせ下着姿にしてしまった。
続けて別の二人が、そしてまた別の二人が・・・という具合に
次々とホステスがステージに上がってはドレスを脱がされていった。

「さあ、続けてまいりましょう。2巡目です!」
一旦店内の照明が消え、再びスポットライトが中央に集まると
下着姿の二人のホステスがステージに上がった。
リズムに合わせてステップを踏み続ける彼女たちに
4人の男性スタッフが再び手を伸ばし
あっという間にブラを剥ぎ取ってトップレスにしてしまった。
続けて別の二人が、そしてまた別の二人が・・・という具合に
次々とホステスがステージ上でオッパイを露わにしていった。
大小様々なオッパイがリズムに合わせてステージの上で弾んでいた。

「いよいよ、最後の一枚です。3巡目です!!」
また店内の照明が消え、もう一度スポットライトが中央に集まると
トップレスの二人のホステスがステージに上がった。
リズムに合わせてステップを踏み続ける彼女たちに
4人の男性スタッフが今度も手を伸ばし
巧みな手つきでパンティーをスルスルと脱がせてしまった。
続けて別の二人が、そしてまた別の二人が・・・という具合に
次々とホステスがステージ上で素っ裸にされていった。
大小様々なお尻がステージの上で揺れていた。

「皆さまの集まる『ベンジー倶楽部』は、露出狂の解放区。
恥ずかしいのに見られたい。そんなホステスばかりです。
遠慮は無用、むしろ迷惑。どうぞじっくり見て下さい!」
ステージの上では全員が赤い首輪とハイヒールを着けただけの素っ裸になり
オッパイを揺らしお尻を振って踊り続けた。
誰一人裸体を隠そうとはしないので
ツンと突き出した乳首も、なだらかな丘に生えた黒い陰毛も、大小の丸いお尻も
全て見放題だった。

「そろそろお客さまの中にも
飛び入りしたくなった方がいらっしゃるんじゃないですか(笑)?
男女問わずに大歓迎ですよ。
どうぞ勇気を振り絞って、リズムに合わせてステージにお越し下さい!」
「そんな酔狂なお客がいるのものか・・・」と思ったが
意外にも客席から男女のカップルがすぐに手を挙げて名乗り出た。

カップルは最初に青い首輪を着けられ、ステージの中央に立たされた。
男性は全裸になったホステスに、女性は男性スタッフに次々と衣服を脱がされ
ホステス達と同様に、その場で素っ裸にされてしまった。
素っ裸になった二人は、ホステス達と一緒にステージ上で記念撮影をしてもらい
首輪だけの全裸姿で、客席に手を振りながら自分たちの席に戻っていった。
彼らが脱いだ衣服はホステスの一人が拾い集めて
そのままステージの裏に持ち去ってしまったから
あのカップルは帰るまで素っ裸のままでいるしかないのだろう。

続いてもう一組のカップルが名乗り出た。
今度は父と娘のような、見るからに不倫を思わせるカップルだった。
男性はステージに上がらず、女性だけステージに上がるように促した。
ステージの中央に立たされた女性には、さっきと同じく青い首輪が着けられた。
だがスーツ姿の彼女に男性スタッフが手を伸ばすと
白いブラウスの下からすぐに乳房が現れた。
続いてスカートを脱がすと、今度はお尻が露わになり
あっという間に素っ裸になった。
彼女は元々ノーパンノーブラで店に来ていたのだ。
首輪だけの素っ裸になった彼女も、ホステス達と一緒に記念撮影をしてもらい
パートナーの男性と腕を組んで自分たちの席に戻っていった。

さらに常連客と思われる男性がホステスに手招きされてステージに上がり
青い首輪を着けられた後、胸ポケットからアイマスクを取り出して自分で着けた。
全裸になったホステス達は、それを合図に数人で男性を取り囲み
次々と彼の衣服を脱がしていった。
最後は勃起したペニスを突き出しながら、記念撮影をしてもらい
目隠ししたままホステスに手を引かれて席に戻っていった。

「ココは『ソッチ系の店』の中でも、かなりハードな部類だぞ。
指名されていないホステスは、素っ裸のままずっとステージから降りないし
本当に名乗り出るお客が何人もいるなんて
DJの言葉どおり、この店は『露出狂の解放区』だよ」
私は隣に自分の好きな女性が座っている事も忘れて
全裸になって踊り続けるホステス達から目が離せなくなっていた。

「もういませんか?遠慮はいりません。
どうぞ勇気を振り絞って、ステージにお越し下さい!」
DJの最後の呼び掛けに、社長が口を開いた。
「章ちゃん、どうする?お得意さんの前だけど、今夜はやめておく?」
「は?」
「い、いえ・・・だ、大丈夫・・・大丈夫です。やります!」
「はぁ?」
私は耳を疑った。

次の瞬間「はいっ!」と大きな声で返事をした秘書は
右手を挙げて立ち上がった。
「おーっと、最後に若い女性の飛び入りだ!彼女の勇気に拍手をどうぞ!」
拍手の渦に流されるように、彼女はステージに向かった。
彼女はステージの中央に立つと、他の人と同じく青い首輪を着けられた。
首輪の色がホステスと違うのは、店員と客とを区別するためだろう。
ジャケット、スカーフ、スカート、ブラウス、ストッキング・・・。
ステップを踏みながら男性スタッフに次々と脱がされていく彼女。
ブラとパンティーだけになると、さすがに彼女も恥ずかしそうな顔になってきた。

「スレンダーなお嬢さん、お連れさまの方を向いて下さい。
ほら、お連れさまも貴女をしっかり見てくれてますよ(笑)!」
DJのコメントに続き、男性スタッフは彼女のブラを剥ぎ取った。
一瞬、彼女は顔を伏せたが、素っ裸になったホステスが左右に並び
すかさず彼女と手をつないで両手を挙げながら踊り続けた。
弱気な客でも胸を隠させない工夫なのだろう。
しばらく隠せない状態が続くと吹っ切れるのか
彼女はホステスが手を放した後も、胸を隠さずにステップを踏み続けた。
「ああ、彼女の・・・彼女のオッパイが・・・」
露わになったオッパイは小ぶりだったが
揺れるオッパイとツンと突き出した乳首に、私の目は釘付けになった。

「いよいよ、最後の1枚です。お嬢さん、心の準備は良いですか(笑)?
お連れさまの前で素っ裸になって、包み隠さず見てもらいましょう!」
DJのコメントに続き、スタッフは彼女の背後に回ると
パンティーをスルスルと脱がせてしまった。
ステージ上で素っ裸にされた彼女は
いつの間にか妖艶な恍惚の表情を浮かべ
ホステスと同様、何も隠さずその身を晒して踊り続けた。
「ああ、彼女の・・・彼女のお尻・・・彼女のオマンコ・・・」
恥丘に生えた黒い陰毛と小さく引き締まった丸いお尻を見ながら
私はペニスを勃起させていた。

「皆さまの集まる『ベンジー倶楽部』は、露出狂の解放区。
恥ずかしいのに見られたい。
そんな女性がまた一人。お連れさまの目の前で、勇気を出して脱ぎました。
遠慮は無用、むしろ迷惑。どうぞじっくり見て下さい!」
彼女はサンバのリズムが鳴り止むまでそのままステージで踊り続け
他の人と同じく、最後に素っ裸のままホステス達と並んで記念撮影をしてもらった。
(写真は店内のいたる所に飾られていた。本人にも後日、郵送されるらしい)

彼女の撮影が終わるとホステスはそのままの姿でそれぞれの席に戻り
彼女も放心状態のまま、私の隣に戻って来た。
「これは現実なのか?何で社長の秘書までが裸になるんだ?いったいどうして?」
私は困惑しながらも、ペニスを勃起させたまま彼女の裸を見つめ続けた。
【つづく】


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