投稿小説

『ユリエのバーチャルワールド』

                    作;青空和美

2.屋外露出

翌日、俊夫に電話がかかってきた。
「今、俊夫のマンションの下に来ているの。
ブザーを押したら開けてね」
「分かったよ」
ユリエは俊夫の部屋のドアの前で、急いでピンクのワンピースを脱いで、パンティも脱いだ。靴だけの裸になった。
ブザーを鳴らした。
(早く出てきて、見られちゃうわ)
股間がキュンとしてきた。
しばらくしてドアが開いた。
ユリエは玄関の中に飛び込んだ。
「おお、裸で登場かい?」
「早く開けてくれないからドキドキしたわ」
俊夫はユリエの持っていた服を確かめた。
「あれ、ブラがないな。どうしたのかな」
「すぐ脱がなきゃいけないから、ワンピースとパンティだけで来たの。文句ある?」
「ないよ。腹、減ったな。どこか食べに行こう」
俊夫はワンピースを掴むとドアの外に出た。
「ああん、服を持ってかないでよ」
「玄関の外で着ろよ」
「見られるわ。いじわる」
「すぐに着れば見られないよ」
「分かったわ」
ユリエは裸のまま玄関の外へ出た。鍵を閉めた。
「じゃあ、これ着て」
ユリエのワンピースを渡した。
ユリエは急いでワンピースを着た。
「あれ?パンティは穿かないのかい?」
「パンティ部屋には、残ってなかったわ。俊夫さんが持ってるのでしょう」
にっと俊夫は笑いながら言った。「持ってないよ」
「じゃあ取ってくる」
「そのままで、いいじゃないか」
「嫌よ、不安だわ」
「時間がない。早く行こう」
「いじわる」
「ノーパンなんて分からないよ」
強引に引っ張ってマンションの外に出た。
レストランに入った。俊夫はスカートの下から指を突っ込んできた。
「早く食べて部屋でしようよ」
「今から結婚式の2次会の衣装選びに行くんだろ」
「パンティが無いと行けないわ」
「パンティ穿いてないなんて、分からないよ」
「でも、恥ずかしいわ」
「スリルあるだろ」
貸衣装屋に着いた。
「花嫁衣装、見たいんだけど」
「分かりました。こちらへ」
「これなんか、どうでしょうか」
「着てもいいでしょうか」
「どうぞ。私がお手伝いしましょうか」
「いや、僕がやるからいいよ」
個室に入った。
「じゃあ着せてあげるから脱いで」
「ドアを開けられたら困るわ」
「鍵を掛けてるから大丈夫だよ」
ユリエはワンピースを脱いで全裸になった。
「こんな所で裸になるなんて興奮するね。ここでやろうよ」
「そんな嫌よ。こんな所で、やったらばれちゃうじゃない。それに時間が無いわよ」
「そうだね。じゃあ着せてあげる。
まあまあだね。でも他のも見てみよう」
俊夫は店員を呼び止めた。
「まあまあだけど他のも見せて」
「どんなのが好みでしょうか」
「そうだな。もっとスケスケのは無い?」
「イヤよ。スケスケのなんて」
「僕の友人だけの二次会だろ、君の素晴らしい体を
見せ付けてやりたいんだよ。
こんな素晴らしい女性と結婚するんだって」
店員が持ってきた。
「これなんかどうでしょう」
「いいねえ、スケスケだねえ」
個室に入った。
着てみると乳首や下の毛がうっすらと見えた。
「いいねえ。鏡見てみろよ」
「えっ、透け過ぎるわ。乳首もあそこの毛まで見えるじゃない」
「後ろ向いてみろよ」
「お尻の割れ目が分かるわ。こんなのダメよ」
「いや、僕はこれいいと思うよ。パンティとブラをしたら、問題ないだろ?」
「でも、パンティやブラが透けて見えるわ」
「構わないじゃないか」
「イヤだわ。体を人に見られるなんて。それに写真撮られたら大変じゃない」
「携帯やカメラは、持ち込ませないようにすればいいだろう」
「そんな事できっこないでしょう」
「させるのさ」
「写真撮られなくても、下着見られるのは嫌だわ」
「そうだな。パンティやブラが見えると興ざめだね。
ちょっとランジェリーショップ行って、裸に見えるような下着ないか見てみよう」
「そんな、裸だと思われると嫌だわ」
「刺激があっていいだろう」
「嫌だわ」
「まあ、いいじゃないか。こんな所で口論していると変に思われるぞ。話は中止だ」
俊夫は店員を呼んだ。
「これ、下着が丸見えなんだけど、こんなの着る人いるのかい?」
「いやあ、いますよ。人それぞれだから・・・」
「こんなのを着る人もいるというわけ?」
「はい、たまにいますよ」
「安心した。でもちょっと、下着が目立ち過ぎそうだね。ランジェリーショップに行ってこれに会う下着が無いか見てくるね」
「いってらっしゃい」
二人はランジェリーショップに行った。
ブラで肌色なのないかな。あっ、これいいね」
見るとニップレスがあった。
「これを乳首に貼り付けるの?」
「そうです」
「取れない?」
店員が言った。「少々動いても取れません」
「じゃあ、これに決めた」
「Gストリングス見せて?」
「こちらにあります」
「お尻の部分に紐が邪魔だな」
「じゃあ、Cストリングスはいかがでしょう」
「Cストリングス?」
「これです。Cの形しているでしょう。これを股間に嵌めこむのです」
「いいねえ。穿いてみていいかい?」
「いやあ、直接肌に触れるのでちょっと」
「じゃあ、買えばいいんだろ」
「はい」
「ユリエ、穿いてみろよ」
「お客さんいるし、嫌よ」
「どうせ、ノーパンだろ。そのまま穿けばいいじゃない」
「大きな声で言わないでよ。分かったわ。試着室に行くわ」
「ここで、着替えろよ」
「嫌だわ。見られちゃうわ」
「構わないだろ。スカートが捲くれないように注意して穿けよ。どうせノーパンだろ。パンツ脱ぐ必要ないのだし」
「大きな声で言わないで。分かったわ」
ユリエはスカートが捲くれないように、注意しながら穿いてみた」
「ワンピース脱いで見せろよ」
「恥ずかしいわ。それにブラジャーしてないのよ」
「じゃあ、ニップレスすればいいじゃない」
「分かったわ」
ユリエは後ろを向きワンピースを脱ぎ、ニップレスをした。
「真っ裸みたいだな。お尻が全部見えるよ。
ちょっと尻尾が付いているけどな」
他の客達も、聞き耳を立てて寄ってきた。
「いやーん。恥ずかしいわ」
「こっち向けよ」
ユリエはこちらを向いた。すると何人もの人と眼が合った。
「ごめんなさい。こんな格好見せてしまって」
「いいですよ。すばらしい体ですね。
目の保養になる」
「Cストリングスも肌色だし、いいかもしれないね。
でも尻尾が気になるね。他にない?」
「ではストラップレスビキニは?」
「どんなの?持って来て」
「はい」
店員が持ってきた。
「これがそう?」
「そうです。ニップレスと同じ様に、貼り付けるタイプです」
「いいねえ。これも買おう。買うから、ちょっと着てみていいかな?」
「どうぞ、どうぞ」
「ユリエ、着てみろよ」
「いやだあ、恥ずかしいわ」
「いいから」
「どうしても?」
「どうしても着て欲しい」
「じゃあ、着てみるわ」
試着室に入って一人で貼ってみようとした。
でも、短か過ぎる。恥毛を全部覆うとするとお尻の穴が出てしまう。
どうすればいいの?
「早く出て来いよ」
外では俊夫が焦らす。
「仕方ないわ。お尻が出ちゃうけど」
恥毛を全部覆うことにした。
貼り付けようとするが恥毛で浮いてしまう。
「ああん、うまく付かないじゃないの」
「早くしろ」俊夫が叫ぶ。
「ああん」剥がれないように強く押しつけた。
やっと肌と布の間の隙間が無くなった。
「早くしろ」
「恥ずかしい」
「何を、もたもたしてるんだ」
ユリエはニップレスとストラップレスビキニ姿になって出てきた。
お客も店員もみんな、眼を皿のようにしてユリエを見ている。
「おお、すごいね。裸みたいだ。歩いて見せろよ」
「みんなが見ているわ」
「構わないじゃないか」
ユリエは店の通路を歩いた。
「ホントに裸みたいだ。後ろ向いてみろよ」
ユリエは後ろを向いた。
「後ろを向くと、真っ裸みたいじゃないか。
お尻の穴は隠れているの?」
「恥毛を隠したら、短すぎて隠せなかったわ」
「四つんばいになって見せてみろよ」
「嫌よ。恥ずかしいわ。みんなが見ているもの」
「構わないじゃないか。早くしろよ!」
「お尻の穴、見られるわ」
「いいじゃないか」
ユリエは仕方なしに、四つんばいになった。
周りの人が騒いでる。
「お尻の穴が出てるじゃないか」
「恥ずかしくないのかね」
「いいもの見せてもらったぜ」
俊夫はお尻の穴を指で突いた。
「いやーん」
「感じるのかい」
「いじわる」
俊夫はお尻の方から布を剥がした。
「いや。やめてよ。みんなに見られるわ」
「もう遅いよ。オマンコがどこにあるか見てみたいだけだよ」
「いやよ。剥がさないで。みんなが見てるわ」
「いいじゃないか。少しぐらい見られても」
「いやよ」
「文句言わないの」
オマンコが見える所まで剥がした。
「すごい。オマンコが見えるぞ」
「きらきら光ってる」
「綺麗な色してるね」
「興奮するなあ」
俊夫が言った。
「オマンコ、ビチョビチョじゃないか。
変態だなあ。見られて興奮するなんて」
「言わないで」
周りを囲んでいる人達の声が聞こえる。
「すごいな。こんな所で、女性の裸が見られるとは思わなかった」
「露出狂ね。でも綺麗な女性だから興味があるわ」
「ビラビラが見える」
(恥ずかしい。どうすればいいの?)
俊夫はオマンコに指を突っ込んだ。
「びしょびしょだ」
腰がビクビクと震えた。
「あっ、感じたな」
(ああっ、体が反応してしまったわ。興奮するところまで見られた。恥ずかしい。)
「じゃあ、全部取っちゃおう、あれ剥がれないぞ」
「やめて。痛い、痛い」
店員が言った。
「もしかして、毛を剃ってなかったんですか?
これは剃ってから貼らないと、毛にくっついちゃうんですけど」
「早く言えよ。どうすればいい?」
「鋏を境めから入れて毛を切るとか、痛いのを我慢して時間をかけて少しずつ剥がすとか」
「少しずつ剥がすのは面倒だ。鋏を持って来て」
「お持ちしました」
「ユリエ、そこに足を開いて仰向けに寝ろ」
野次馬が騒いでいる。
「ストリップが始まるぞ」
「大胆ね。見られて嬉しいのね」
「ほんとね。興奮してるみたいね」
「いたずらしたくなっちゃうね」
俊夫は横から鋏を入れて少しずつ剥がしていった。
やがて全部取れたが、恥毛は虎刈りになっていた。
「剃っちゃった方がいいね」
「イヤ、剃るのは絶対イヤ」
「どうして?」
「赤ちゃんを産む時に、言い訳できないでしょ」
「その頃には生えてるよ」
「でも絶対にイヤ」
「分かったよ。結婚式はCストリングスでいいよ」
「早くワンピース着せてよ。みんなが見てるわ」
「残念だなあ。もっと見ていたいのに」
(早く逃げなくちゃ。恥ずかしい)
ユリエは急いでワンピースを着た。
野次馬が聞いた。
「パンティ穿いてなかったの?」
「ええ」と言って急いで店を出た。
貸衣装屋に戻った。
「先ほどのドレス出して」
「分かりました」
「じゃあ、もう一度着てみるから」
着替え室に入った。
先ほどの下着を着て、ドレスを着てみた。
ドレスを着ると下着を着ていないみたいだった。
(いやーん。スケスケだわ。まるで裸じゃないの。こんなの着て結婚式には出られないわ。)
俊夫は着替え室のドアを開けて店員を呼んだ。
「店員さん。ちょっと来てよ」
「店員に恥ずかしい格好見せないで」
「もう遅いよ。感想を聞くだけだから」
店員が来た。
「いいですねえ。
下着穿いていないみたいに見えます。
後ろを見せてもらえますか?」
ユリエは後ろを向いた。
「線がきれいに浮き出ていますね。魅力的です」
「お尻の割れ目も透けて見えない?」
「見えますよ」
「いやだわ。恥ずかしいわ」
「いいじゃないか、これに決めよう」
「でも恥ずかしすぎる。こんなの着たら、露出狂と思われるわ。やめようよ」
「構うもんか。式が盛り上がればいいんだよ」
次の週、俊夫がプールに誘った。
「水着の換わりに、あのCストリングスとニップレスしなよ」
「イヤだわ。恥ずかしいわ。それに猥褻罪で捕まるかもよ」
「捕まりっこないよ。オッパイもオマンコも隠してるんだし」
「でも・・・」
「いいから、いいから」
(強引なんだから。どうなっても知らないわよ)
「そう、じゃあ着てみるわ」
ホテルのプールに行った。
お客のみんなが、ユリエの水着姿に釘付けになった。
「露出狂だ」
「後ろから見るとまるで裸じゃないの」
(恥ずかしい。)
ホテルマンが来た。
「お客さん。そんな格好で困るじゃないですか」
(やっぱり、注意されたわ。早く帰ろうよ)
「どうして?オッパイもオマンコも隠れてるよ」
「でもお尻が丸見えですよ」
「お尻が見える?ユリエ、尻タブ広げて見せろよ」
「ねえ、ホテルマンも、やめろって言ってるでしょ。帰ろうよ」
「構うものか。早く尻タブ広げろよ」
客達が集まってきた。
「恥ずかしい」
「いいから」
ユリエは仕方なく、尻タブを広げて見せた。
「ほら、ちゃんとお尻の穴は隠れているだろう」
「そうですね。でもそんなに露出が多いと、他のお客さんの迷惑になります。」
「露出が多いと、いけないという規則があるの?」
「ありませんが、でも・・・」
俊夫は周りの野次馬に向かって言った。
「この水着で迷惑な人いますか?」
野次馬がそれぞれに答えた。
「迷惑なもんか」
「ちゃんと水着を着ているのだし構わないよ」
「法律を犯していないのだし個人の自由よ」
「その格好のままでいいよ」
「これでも、いけないと言うのですか?」
「そうですね。法律を犯していないのですから、今日は大目に見ましょう。これからはちゃんとした水着を着て下さいよ」
「じゃあ、いいね」
ユリエが行く所、行く所、野次馬でごった返した。
「綺麗だねぇ。モデルさんかい?」
「彼氏がうらやましいよ」
ユリエが泳ぐと、水着が取れないかと期待して見ている人が多かった。
(恥ずかしいわ。早く帰りましょうよ)
俊夫も満足だった。
こんな美人を自由にできるんだぞ。
俊夫は水の中でユリエのオッパイを揉んだ。
「感じちゃう」
水に潜ってユリエのお尻を揉んだ。
野次馬達も潜ってユリエの下半身を見ている。
俊夫は自慢だった。
周りの人が、うらやましそうに見ているので、嬉しかった。
自分はこんな美人を、どうにでも出来るんだぞ。
俊夫はCストリングスを、ちょっと下げてみた。
「いやあ、こんな所で脱がさないでよ」
「いいだろ」
脇からオマンコに指を突っ込んでみた。
「いやよ、感じちゃう」
「魅力的だよ。早く上がってやろうよ」
「ええ、早く帰りましょう」
ユリエは恥ずかしいので早く帰りたかった。
ユリエがプールから上がると、男達がユリエの後ろを着いて来た。
ユリエは急いで女子更衣室に入った。
帰ると、俊夫の部屋でユリエは全裸になり俊夫の肉棒をほおばり続けた。
「止めろよ。感じてしまうじゃないか」
「感じたらいいでしょ」
「まだ、早いよ。ユリエを絶頂にするまで感じたくないよ」
俊夫はユリエのお尻の穴をペロペロ舐め出した。
やがてユリエの体がビクビクと痙攣を始めた。
俊夫は幸せの絶頂の毎日だった。
しかし結婚を翌日に控えて突然、俊夫が交通事故で亡くなってしまった。

3.理想郷

ユリエは悲嘆で落ち込んでいた。
そんなある日、有名ソフトメーカーである潟Jキコが、バーチャルワールドのモニターを募集していることを知った。
オンラインで、本当の世界のような体験が出来るとのことだった。
バーチャルワールドで気分転換できるならと応募してみた。
すると、小包が送られてきた。コンピューターに部品とヘルメットをつないだ。
横になり、頭にヘルメットをかぶった。
すると、世界が変わりだした。
気がつくとユリエは小部屋にいた。
明るいが小さな部屋だ。壁も天井も青く光っている。
小さなテーブルには洋服のカタログが置いてあった。
周りを見回すと、いろいろなお面が壁一面に飾ってあった。壁の一角は鏡となっていた。
裸のユリエが映っていた。
見ると目も唇も手も足も本物そのものだった。
腕を抓ってみた。痛かった。
ここがバーチャルワールドで、自分がプログラミングされた物体だなんて信じられなかった。
どこかへワープしただけなのかもしれない。
ユリエは頬も抓ってみた。
痛い!何もかも自分じゃないの。
これが作られた体なんて信じられない。
黄色い小鳥が現れた。
「始めまして。私はご主人様専用の案内人です。
名前はビビです。何でもご命令下さい」
「私の体、本当にプログラミングされた体なの?」
「そうですよ。もし信じられなかったら、ナイフで自分の指を切り落としてみては?
次にまた、ここへ来た時には直っていますよ」
「怖いわ。そんなこと出来ないわ。私、裸じゃ落ち着かないわ。何か着たいのだけど」
「テーブルの上のカタログから、選んでください。カタログに無い時は後ろの白紙の部分に服を描いて下さい。それと同じ物を出しますから」
「これがいいわ」ピンクのワンピースを選んだ。
ユリエが選ぶと、数秒後にはピンクのワンピースを着た自分が鏡に映った。
「すごいわ。あなたは本当に私専用の案内人なの?では召使なの?」
「そうですよ。あなたの召使です。この世界ではみんな自分専用の小鳥を持っています。
そしてご主人様の行動は、各々の小鳥の記憶として蓄えられます。
でもプライバシーは心配しないで下さい。
小鳥の記憶は誰にも決して見ることは出来ません。
もし強制的に見ようとすれば、小鳥が記憶と共に壊れることになっています。もしご主人様が亡くなったら、小鳥も死んでしまいます」
「えっ、死んじゃうの?」
「ええ、小鳥自身がプログラムから削除されますから、死ぬのと同じです」
「へえ、かわいそう。じゃあ、絶対に安心していいのね」
「はい。では、この世界について説明しましょう。
始めにこの世界に入る前にタイマーをセットすると、時間が来れば、強制的に現実の世界に戻れます。
でも、戻りたい時はいつでも私を呼んで下さい。
すぐに実世界に戻してさしあげます」
「どうやって呼ぶの?」
「ビビ、おいでって心で思うだけです」
「すごいわ」
「バーチャルワールドでの生活について説明します。この世界はバーチャルですが、人間の顔や姿かたちは実世界と同じです。その代わり運動能力は抜群に良くなります。体が不自由な人も自由に動けます。
現実の世界であなたと分かったら困るので、外ではお面をかぶって下さい。
ここではどんな物でも、タダで手に入れられます。
勿論、バーチャルワールドでしか使えませんけど。
あと一つ、この世界にいる人は、あなたと同じ様に現実世界からの訪問者ですから、他の人に危害を与えてはなりません。もし、危害を加えたら、監視者に捕まります。監視者に捕まったら、直ぐに現実の世界に連れ戻されます。監視者とは、この世界秩序を守る警察みたいなロボットのことです。
そして、潟Jキコ社内で判断して、最悪の場合には退会させられます」
「分かったわ、早く外を見てみたいわ」
「分かりました。外に出ましょう。お面を選んで下さい」
ユリエはウサギのお面を選んだ。
かぶると自分の顔と一体になった。
「じゃあ着いてきて下さい。ご主人様」
ユリエはビビの後に着いて外に出た。
外では、犬や猫などの動物の顔をした人達が、歩いたり空を飛んだりしていた。
「空を飛んでる!私も空を飛べるの?」
「飛びたいと念じてください」
ユリエは飛びたいと念じた。
すると次の瞬間、空を飛んでいた。
「わあ、気持ちいい。風も感じられるのね」
雲の上まで飛んで行った。街が小さく見えた。
街の外は一面緑の森だった。
「ねえ、緑一色ね。街は一つしか無いの?」
「森を開墾したら、街はいくらでも作れます。
今は一つだけですけど、誰かが頭で建物を作ろうと念じるだけで建てる事ができますから、すぐに街は増えると思います」
「森には動物はいるの?」
「残念ながら、今のところ小鳥だけです。でも皆が念じれば、いろんな動物が出来ます。出来た動物は、人間には害を与えません。蛇だって作れます。見た目は怖くても、人間には危害を加えないようになっています」
「森に降りてみたいわ」
「では降りてみましょう」
ユリエは森に降り立った。
「木と草しか無いのね。花とか動物もいないの?」
「ええ、まだ誰も森に興味を持つ人がいないから」
「どういう意味?」
「誰も、森に来ていないので、始めのプロブラミングのままという意味です」
「分からないわ」
「動物出来ろとか、花出来ろとか、念じる人がいないという意味です」
「じゃあ、湖出来ろ」
湖が出来た。
「わあ。すごい」
「じゃあ、サルビアのお花畑出来ろ」
真っ赤なサルビアの花が沢山咲いた。
「桜の花が出来ろ」
木々に桜の花が咲いた。
「俊夫さん出来ろ」
反応が無かった。
「人は作れないの?」
「ええ、動物は作れますが、人は作れません」
「そうなの、じゃあ動物を沢山作ろう」
沢山の動物を念じてみた。
「お猿さん、象さん、ライオンさん、リスさん」
次々と現れた。
「沢山作りましたね」
「空飛ぶペンギンさんも作れるの?」
見るとペンギンが空を飛んでいた。
「あんなに短い羽なのに、上手に飛んでいるのね」
「そうですね。あなたも飛べるのですから」
「そうだわね。面白いわ。動物が沢山出来て満足したわ。次は、湖で泳いでみたいな」
「どうぞ」
「水着が無いわ。水着出ろ」
「残念ながら、服とか、お面は自分の部屋に行かないと作れません」
「じゃあ、裸になって泳ぐしかないのね」
「誰も来ませんから、安心して下さい」
「見張っていて頂戴」
「分かりました」
ユリエは服を消した。
全裸になって湖に飛び込んだ。
「気持ちいいわ。お魚はいないの?」
「念じれば出来ますよ」
魚を念じた。次々と魚が現れた。
イルカを念じた。
イルカが現れた。イルカの背びれをつかんだ。
速い速度で進んだ。水に潜った。
しかし、息苦しくなかった。
息をしていない事に気がついた。
急いで岸に上がりビビに聞いた。
「ねえ、私息をしていないわ」
「心臓も動いていませんよ。バーチャルワールドでは必要ありませんから」
「へえ、じゃあ血も流れていないわけ」
「血とかつば、涙はあります」
「分からないなあ」
「分からなくてもいいでしょう。プログラマーが必要性を考えて、作ったり作らなかったりしたのですから」
「そうね。楽しければいいものね。そういえば動物達、考える力あるの?」
「勿論です。人間の言葉も理解できますよ。それに人間が喜ぶと嬉しくなるように、プログラミングされています。だから、人間が喜べば夢中で何でもやります」
「じゃあ、リスさん。私の乳房舐めてみて」
リスに言ってユリエは横になった。
リスは走って来てユリエの乳房を舐めた」
「気持ちいいわ」
そうすると、近くで遊んでいた動物が皆集まってきて、ユリエの体中を舐め始めた。
頭や耳まで舐め始めた。
「首から上はやめて」
動物は首から下を舐め始めた。
動物が沢山集まってきて舐めるスペースが無くなると、体の下にもぐってユリエの体を浮かして体の下まで舐め始めた。
ユリエは感じて「アア」と声が出た。
すると動物達は驚いて急に舐めるのをやめた。
「どうしてやめるの?続けて」
すると動物達はまた舐め始めた。
乳首やクリトリス、お尻の穴まで舐めるのでユリエは感じてきた。
(ああ気持ちがいい。感じちゃう)
ブルブルっと体が震えた。
すると、また動物達は舐めるのをやめた。
ユリエはせっかく感じ始めたのにと思った。
「いいと言うまで、やめないで」
動物達はまた舐め始めた。
「ああー感じるわ」
体中がブルブル震えた。
何度も絶頂を感じた。
「もう、いいわ。満足したから」
動物達は離れていき、勝手に遊び出した。
「いい気持ちだった。くせになりそう。この子達、私がいなくなっても残っているの?」
「誰かが、消えろと念じない限り、楽しく遊んでいますよ」
ユリエはお腹が空いてきた。
「おなかが空いてきたけど、何か食べれる?」
「何が食べたいですか?」
「何があるの?」
「日本料理、中国料理、フランス料理、他にもありますよ。食べたいもの言って下さい」
「何でもいいわ。美味しい所に連れてって」
「じゃあ、着いてきて下さい。ご主人様」
ユリエは服を着るとビビに着いて行った。
ユリエは街に戻った。
ケーキ屋さんの前に着いた。
「ここでいいですか?」
「いいわね。美味しそう」
色々なケーキが並んでいた。
「どれにしようかな」
「太らないから、色々選んだらいいですよ」
「そうね。じゃあ、これとこれとこれとこれ」
いろいろなケーキが出てきた。
ユリエは美味しそうに食べ始めた。
「私も食べていいでしょうか?」
「どうぞ。美味しいわよ」
ユリエは満足した。
夢のような世界ね。こんな所なら毎日来ても飽きないわねと思った。

4.初めての友

テーブルに座ってケーキを食べていると、隣のテーブルから猫の顔をした人が声をかけてきた。
素敵なピンクのパンタロンを穿いていた。
「あなた、この世界今日が初めてなの?」
「そうなの、あなたは?」
「私はもう1週間めよ。友達にならない?」
「勿論、喜んで」
ビビは「じゃあ猫さんに案内してもらって下さい。私を呼びたい時は、頭の中で私を呼んで下さい」
「分かったわ。ありがとう」
ビビは消えてしまった。
「自己紹介がまだだったわね。こちらの世界ではビューティーって呼んでね」
「私は名前まだ考えていないの。そうねえ・・・。
じゃあユーリーって呼んでね」
「ユーリー、フランス料理食べない?」
「いいわねえ。フルコース?」
「勿論」
「じゃあ食べたい」
「着いてきて」
フランス料理の店に着いた。
「じゃあフルコースを頼みましょう」
「ええ、楽しみだわ」
「ねえ、この世界でどんなことをして、楽しんでいるの?」
「そうねえ、馬に乗ったり、自動車レースしたり、ロールプレイニングの主人公になって冒険もやったわよ」
「面白そう。冒険してみたいわ。明日また来るから案内してね」
「いいわよ。さあ食べましょう」
肉料理、フォアグラ、サラダみんな本当に美味しかった。
「これ、プログラミングされた味なの?」
「そうよ、実際には食べていないのよ」
「信じられない」
ご馳走を沢山食べて満足した。
「お腹いっぱい」
「そうね」と言ったとたんに、ビューティーは掻き消えてしまった。
「あれっ?」
ビビが表れた。
「ビューティーはどうしたの?」
「時間が来たので実世界に戻ったのでしょう」
「今、実世界では何時?」
「午前2時です」
「えっ、明日学校があるのに。帰らなくちゃ」
「分かりました」
・・・とユリエは自分の部屋に戻っていた。
「お腹空いた。今、沢山食べたばかりなのに」
冷蔵庫を捜してみた。
すぐに食べられるものは、何も無かった。
「ああ、明日学校があるのにみじめ」
お腹を空かしたまま寝た。
次の日は、急いで学校から帰ると、夜8時までに食事も風呂も済ませた。
3時間で戻るようにセットして、バーチャルワールドに飛び込んだ。
ビビが表れた。
「お帰りなさい、ご主人様」
「ビューティーの所へ連れてってくれる?」
「分かりました」
瞬間的にビューティーの前にテレポートした。
「お邪魔でなかったかしら?」
「大歓迎よ。じゃあロールプレイニングをしましょうか」
「賛成」
ゲームの世界に入った。
腰には剣がセットしてあった。
「私、こんなの使ったことない」
「大丈夫。勝手に体が動くわよ。それに敵を何体かやっつけると、レベルアップするの」
「じゃあ、冒険の始まり始まり」
怪物が襲ってきた。
「あっ、危ない」
意識しないのに剣が動き、怪物を倒した。
「面白いね。でも自動的に動いてやっつけるのでは
ちょっと不満ね」
「自動操縦を解除すれば、自分の意思で動けるよ。
動きに慣れてきたら解除すればいいわよ」
敵を何体もやっつけて慣れてくると、自動操縦を解除した。
要領を覚えてしまうと怪物を簡単にやっつけられた。
自分が強くなったような錯覚を覚えた。
レベルが上がると魔法まで、できるようになった。
「ハマナー」と言うと、怪物が何体もいっぺんにやっつけられるようになった。
「今日はこれくらいにして、また明日続きをやりましょう。食事にしましょう」
急速にユリエはビューティーと仲良くなった。
数日してビューティーは言った。
「あなたの部屋を見たいわ」
「いいわよ」
ユリエの部屋に行った。
「あなたの本当の顔が見たいわ」
「いいわ。見せてあげる」
お面を外した。
「わあ、美人ね。ついでに全身も見たいわ」
「恥ずかしいわ。それにあなたの顔も見せてよ」
「残念だけど自分の部屋でないとお面は外せないの。だから今度私の部屋に来た時にね。早く服を脱いで全身を見せてよ」
「恥ずかしいわ。あなたも裸になってよ」
「いやよ。裸になるのはあなただけ」
「どうして」
「どうしても」
「分かったわよ」
ユリエは服が消えろと念じた。
みごとなボディが現れた。
「わあ、スタイル抜群ね。乳房もちょうどいい大きさだし、下の毛の生え具合も私ごのみ。後ろ向いてみて」
「恥ずかしいわ。私ばかり裸見せるなんて」
「いいから、いいから」
「じゃあ」とユリエは後ろを向いた。
「かわいいお尻ね。興奮するわ。Hしようよ」
「ビューティーも裸になるのよ」
「嫌よ。私は服を着たままでするの」
「どうして?私だけ裸になるなんて変よ」
「いいじゃない」
ユリエはカチンと来た。
「やっぱり辞めたわ。女どうしで、Hするなんて嫌だわ。変態みたいだもん」
「ここはバーチャルの世界。現実にHするわけじゃないから、いいじゃないの。Hしようよ。お願いだから」
ユリエはちょっと興味を持った。
「じゃあ、ちょっとだけよ」
ビューティーは服を着たままで、ユリエのおっぱいを口にくわえた。なめられて乳首が立ってきた。
「興奮してきたわね」
オマンコに舌を入れられた。
「いやーん。感じるわ」
指でクリトリスをもまれた。
「あっあっあっあっ。感じちゃう。
ねえビューティーも脱いでよ」
「嫌よ」
「どうして?」
「どうしても」
さらに、ビューティーはユリエの全身を舐め始めた。
「感じるわ」
ビューティーはユリエを組み伏せた。
その時、ユリエは下腹部に硬いものを感じた。
「えっ、おちんちん?」
「いやねえ、張り型よ」
「本当に?」
「本当だよ」
「見せてよ」
「いやよ」
「張り型見せてよ」
「いやよ」
「どうしても見せてよ」
「分かったわよ」
ビューティーがうなずくと、ビューティーの服が消えた。
すると男の体が現れた。
一物が大きくなって上を向いていた。
「男なの?」
「そう、男さ」
「声も女みたいだし、格好も女性だったから女と思ってた。騙したのね」
「いいじゃないか。男だっていいだろう」
「いや。離れてよ。私、恋人に貞操を誓ったもの」
「実世界の恋人のこと?
でもここはバーチャルの世界さ。
浮気しても、本当の体でする訳じゃないから構わないじゃないか」
「でも嫌、もう男は俊夫さんだけと誓ったもの」
「俊夫さんて、どんな人?」
「結婚する予定だったんだけど、亡くなったわ」
「じゃあ構わないじゃないか」
「嫌、男の人は俊夫さん一人。他の人とは出来ない」
「うるさい、いいじゃないか」
「嫌、絶対に嫌」
「うるさい、やるって言ったらやるんだ」
と、ビューティーが迫ってきた。
「嫌、やめて」
突然ビビが現れた。
「このやろう」ビューティーが言った。
ビビは監視者を呼び出した。
監視者はビューティーを消した。
「ありがとう。ビューティーは男だったのね。
女の声だったから騙されたわ」
「体は変えられないけれど、声は変えられるの」
「そう。注意しないといけないね」
「もうビューティーは、あなたの前には現れないから安心して」
それからは、当分ビビとだけ遊ぶことにした。
(つづく)


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