投稿小説
チョコのペットライフ(前編)
作:TEKE・TEKE
千鶴は小さいころから動物、特に犬が大好きだった。 家はマンションのため動物を飼うことはできなかったが、千鶴の父親の妹、すなわち叔母さんが夫婦でペットショップを営んでおり、千鶴の家から歩いて10分ほどの距離にあるため、毎日のように遊びに行っていた。 叔母さん夫婦は子供がいないこともあって千鶴の事を可愛がってくれた。 小学生のころは犬のケージに入って、犬の鳴きまねをしたりして遊ぶのがお気に入りだった。 あまりにも長い間入ったまま出てこないので、あきれた叔母さんがケージにカンヌキをかけて閉じ込めてしまったのだが、千鶴はちっとも嫌がらず、そのまま寝てしまったこともあった。 ある日、千鶴は叔父さんから古くなった犬の赤い首輪を貰った。ネームタグがついておりそれには"チョコ"と刻印されていた。 それから千鶴はケージ遊びをするとき必ずその首輪をするようになった。 あるとき千鶴がゲージ遊びをしていると、お客さんが来た。 「奥さん、この子も売り物ですか?」 叔母さんは笑いながら 「その子が気に入られましたか?」 と言った。 千鶴は「ワン!」と鳴きまねして愛想をふった。 「かわいいワンちゃんね。家で飼ってあげようかしら」 「100万円になりますがよろしいですか?」 「あら、安いのね。それじゃあ、頂こうかしら?」 幼心に本当に売られてしまう、と思った千鶴は慌ててケージから出て 「私は売りものじゃありません!」 と言ったら、叔母さんとお客さんは爆笑した。 「千鶴、あんまりケージに入ってばかりいると、本当に売っちゃうわよ。あなたは女の子なんだしそろそろケージ遊びから卒業したら?」 と叔母さんに言われた。 それがきっかけとなり、千鶴はケージ遊びをしなくなった。 中学生になり、勉強や部活動が忙しくなると、千鶴は叔母さんのペットショップにあまり行かなくなった。 さらに高校は寮のある女子大付属校に入学したので、まったく疎遠になってしまった。
千鶴はその後、付属大学に進学、そのまま東京で就職し、マンションで一人暮らしをはじめた。 大学在学中に千鶴には合コンで知り合った恋人がいた。その恋人とは卒業前に別かれてしまったが、千鶴はその彼に色々エッチなことを教わった。 野外露出サイトの閲覧もその1つだった。 その彼は千鶴に、そうしたサイトを閲覧させて、同じような野外露出をさせようとしていた。 千鶴も興味はあったが恥ずかしさが先に立ち、そのとき千鶴がなんとか出来たのはノーパンデートまでだった。 その後、彼はあまり野外露出自体には執着せず、たまに人気のない場所での野外セックスのみを行った。 1つ年上だった彼は当然1年早く就職活動をはじめたが、就職できずに卒業して地元に帰ってしまい、そのまま自然消滅となった。
千鶴の仕事は健康食品やサプリメントを扱う通販会社のテレホンアポインターだった。 時間はきっちり決まっており残業もないが、女だらけの職場というのは以外にストレスが溜まる。 部屋に帰ると、千鶴はそのストレス解消に良く野外露出サイトを閲覧していた。 千鶴のお気に入りは『告白!野外露出』である。 ここは女性の読者が多く、メインコンテンツは野外露出をする女性の告白投稿だ。 野外露出をする女性と管理者とのメールのやり取りをチャット形式で投稿者別に掲載しており常連さんも多い。 管理者が女性の告白や悩みに対して真摯に耳をかたむけ、提案やアドバイスをおこなっており、非常に好感がもて、信用できそうだった。 なかには本当にここまでしているのだろうか?と思えるような告白もあるが、他のアダルトサイトでは画像付で同じようなことをしているものも多数みられるので、多少の誇張はあるかもしれないが実行しているのだろう。 千鶴がこのサイトを閲覧するときは、お風呂上りにバスタオル1枚の状態になってパソコンに向かう。 投稿者の告白を閲覧していて、興奮してそのままオナニーしてしまうこともしばしばだった。 そのとき決まって思い浮べるのは幼いころに行っていたケージ遊びだった。
幼いころと同じように千鶴は首輪をしてゲージのなかにいる。 違うのは自分が全裸だということだ。 そこへ女性のお客さんがやってくる。 (まあ!かわいいワンちゃんね。家で飼ってあげようかしら) (ちょっと恥ずかしがりやですが、ちゃんと躾をしてありますのでお買い得ですよ) (おトイレの躾もできているのかしら?) (はい、でもこの子メスなのになぜかオスのように片足をあげてするんですよ) (ふーん、変わっているのね。まあいいわ、この子いただこうかしら?) (ありがとうございます。このまま連れていかれますか?) (そうね、こんな素敵なペットが手に入ったのだから、すぐにお披露目しなくちゃね) (では、このリードをお付けします) リードを付けられた千鶴は外に連れ出される。 全裸でリードに曳かれて外を歩く千鶴はすぐに注目の的になった。 道ゆく人々が皆寄ってきて、千鶴を見て驚き、口々に可愛いと褒め称え、愛撫する。 しばらく散歩していると、向こうから大きなゴールデンレトリーバーを連れた男性が歩いてきた。 すぐそばまで来て立ちどまる。 千鶴の飼い主と レトリーバーの飼い主が話をしている。 千鶴はお座りの姿勢をとりおとなしく待つ。レトリーバーも同じ姿勢をとっている。 千鶴とレトリーバーはお互いに見つめあう。多分考えていることは同じ・・・。 話がおわったようだ。二人は並んで歩き出す。千鶴もレトリーバーと並んで歩き出した。 小さな公園に着いた。レトリーバーが千鶴の顔をぺろりと舐める。千鶴も舐め返す。 レトリーバーは千鶴の後ろに回りこむと股間の匂いをかいだ。 千鶴のオマンコはさっきから期待でしっとりと濡れて、オスを誘う匂いを発している。 千鶴は早くして欲しくて、誘うようにお尻を左右に振った。 そしてレトリーバーがマウントしてきた・・・。
こんなことを妄想してオナニーしてしまう自分は異常なのだろうか? 千鶴はオナニーの後、いつも自己嫌悪に陥る。 『告白!野外露出』に投稿してみようか、と思うがなかなか勇気がでない。 そんなもやもやした気持ちを持ちながら、千鶴は投稿を読んでオナニーする日々を送っていた。
そんな千鶴の背中を押すような小説が『告白!野外露出』に連載された。 特別な法律が成立した世界で、その法律によって、地位、財産、人権までも剥奪され、ある女性がペットとして飼われる話である。本来であれば、人をペットにすることなど許されないのであるが、その特殊な法律により例外が認められるようになったのである。 むろん現実の世界ではこんなことはありえない。でも千鶴は気になって仕方がなかった。 勇気を出して、『告白!野外露出』に小説の感想とともに自分の妄想と悩みを送ってみる。 返事は翌日来た。 管理者は千鶴の悩みを真摯に受け止め、決して異常なことではなく、多くの女性が持つ願望であることを説明してくれた。そしてもし興味があるなら以前に自分が書いた小説があるので、読んでみてはどうか?というアドバイスをくれた。 "読んでみたい"と返信を送ると次のメールに小説が添付されてきた。
その小説は恋人とある島に旅行した女性が、恋人にプロポーズしてもらいたいために、自らの意志でその島に伝わる外から嫁いできた女性に行われる特別な風習を体験するという話だった。 その儀式とは女性が一年間犬として一扱われること。 外で全裸のまま四つん這いの生活を強いられる。 手を使わせてもらえずエサ皿で食事を犬喰いし、庭の片隅で排泄を済ませ、散水用のホースで身体を洗わる。夜は檻の中で眠るのだ。ヒロインが体験した期間は一昼夜だったが、その生活の虜になってしまう。小説は、ヒロインが結婚して全裸で檻の中で生活することを夢みるところで終わっていた。
もちろんそんな風習のある島など実在しない。 しかし愛する男性に犬として飼ってもらうという生活は、千鶴の妄想の理想の形だった。 千鶴はその小説を何度も読み返して、オナニーを繰り返した。 次の日の夜、千鶴はそのことを早速『告白!野外露出』の管理者にメールした。 返信はすぐに来た。
管理者:私の小説を気に入ってもらえて嬉しいです。 チョコはヒロインのような体験をしてみたいのかな?
千鶴はハンドルネームを"チョコ"にしていた。 "チョコ"はかつて叔父さんに貰った首輪に刻印されていた名前であり、偶然にもペットに付ける名前で常に上位3位以内に入る人気が高いものでもあることをネットで調べていた。 また、普通は"チョコ"=千代子のように、千鶴とは連想しにくいハンドルネームであるため本名を隠す上でも好都合だった。
チョコ:小さいときに親戚のペットショップでケージに入って遊んだことがあります。もちろんそのときは裸ではありませんでしたが、首輪はしていました。
管理者:じゃあ今度は全裸で入ってみるといいよ。世界が変わってみえるかも? ところで、そのとき使っていた首輪はまだ持っているのかな?
千代子には首輪を買うなら、ここと決めていた店があった。 マンションから徒歩で10分足らずのところにあるドッグカフェを併設したペットショップ。 高級住宅街にあり、外観は海外高級ブランドブティックを思わせる落ち着いた作りだ。 駐車場にはいつも高級外車が駐車している。ペットショップは7時で閉店してしまうが、ペットグッズの店舗を兼ねたドッグカフェは10時まで開いている。 そこのショーウインドに飾られている首輪に目をつけていた。 そのショップのオリジナルである首輪は2種類。 黒は大型犬用で幅が5cmほどあり分厚い革でできており、銀色の円錐スタッドが全周に埋め込まれている。リードをつける太い環が取り付けられているが、ベルトを脱着するための金具がみあたらない。 赤は中型犬用で3cmほどの幅で厚みも黒より薄い。こちらは金色の曲線をもったピラミッド型スタッドが全周に等間隔で並んでおり、こちらもリードをつける環はあるが、脱着するための金具がみあたらない。 赤の首輪は、フランスの高級ブランドH社を彷彿させるデザインになっており、有紀はぜひともこの首輪が欲しかった。価格は¥50,000で犬の首輪としては破格の値段だが、自分が着けることを考えれば高くは感じない。
チョコ:もうありません。新しく買おうと思っています。 実は以前から欲しいと思っている首輪があります。 近くの高級ペットショップのオリジナル商品なんですが、とっても素敵でそのうち買いにいくつもりです。 それと大型犬用のケージも買うつもりですが、どこで売っているのですか? 室内犬用のおしゃれなものはネットで多く出ていますが、本格的なものは見あたりません。
管理者:首輪はちゃんと試着してから購入したほうがいいよ。 それと牝犬にふさわしいシンプルで無骨な金属性の檻は、害獣捕獲用のものしかなく一般の人は購入できません。 大型のホームセンターにスチールパイプとグレーチングを組み合わせたラックが売っています。 これと接続金具を使って工夫して組み立てると、かなり大型で頑丈な檻をつくることは可能ですが女性一人では結構大変ですよ。 ところでチョコは全裸で外を歩いた経験はあるのかな?
チョコ:そうですか。ケージは室内犬用で我慢します。 まだ全裸で外を歩いたことはありません。 ミニスカートにノーパンで外を歩いたことはあります。
管理者:犬は外を散歩して運動をしなければなりません。 チョコは今のうちから全裸で外にでることに慣れておいたほうがいいと思うよ。 今どんな格好をしているのかな?
チョコ:このサイトを見るときは、いつもバスタオル1枚です。
管理者:では、これからバスタオル1枚で外に出ることを日課にしてほしいな。 最初は玄関の前でかまいません。慣れてきたら少しずつ距離を伸ばしてみてください。 それと可能なら、バスタオルを広げて素肌をまわりにさらしてみたらどうかな?
チョコ:わかりました。がんばってやってみます。 管理者:これからのチョコの露出行為を毎日報告してください。 少しずつハードルをあげた新しい課題を出してあげます。 チョコが牝犬にふさわしい成長をとげたら、首輪を買いにゆく許可を出してあげます。
このやり取りの後から千鶴は課題を貰い、実行してその様子を管理者に毎日メールした。 管理者から次々と新しい課題を出されて、どうしても恥ずかしくて不完全にしか実行できなかったときは落ち込み、それをなんとかクリアして褒められると千鶴は嬉しくなり、もっとがんばるようになっていった。 課題は次第に大胆なものになっていったが、千鶴は次々とクリアしていった。 すでに千鶴はマンションの外まで全裸で出かけて、マーキングと称して、周辺の道路標識や車止めにオマンコをこすり付けてオナニーするまでに成長していた。 とうとう、これをクリアできれば首輪を買いにいってよい、という課題が出された。
管理者:チョコも随分野外露出になれてきたようだね。この課題ができたら、首輪を買いに行くことを許可します。 首輪を売っているペットショップまで全裸で行き、そこでマーキングオナニーをしている姿を写メールに撮って送ってきなさい。 千鶴はこの課題のハードルの高さにおののいた。 ペットショップは高級住宅地の一角で2車線の幹線道路と平行に走る道沿いにある。5台の駐車スペースの奥にペットのいる店舗とドッグカフェが並んで建っており、幹線道路とペットショップの間は小さな公園になっている。公園はベンチがいくつかと、公衆トイレ、手洗い場が、ブランコとジャングルジムなどとともに設置されており、休日は近所の親子連れの憩いの場所になっている。 つつじなどの低い樹木が植えてあるだけなので、幹線道路からペットショップは丸見えである。 幹線道路は夜遅くまで多くの車の往来があり、深夜でもトラックなどが頻繁に通る。 千鶴のマンションからだと幹線道路を渡らなければペットショップに行けない。 自分の住んでいる場所がわかってしまうため、ペットショップの名前や場所は管理者に伝えていなかったが、少し情報を出して譲歩してもらおうと千鶴は考えた。
チョコ:ハードルが高すぎます。ペットショップに行くには通行量の多い大きな幹線道路を渡らなければならないので、ペットショップの前にある公園までは、コート1枚だけでも羽織らせてください。
管理者:わかりました。それではコートを持参することを許可しますが、可能な限り羽織らないこと。それと前は開けたままにしておくこと。できれば幹線道路を渡るときだけに使いなさい。また写メールを撮るときは全裸です。
チョコ:ありがとうございます。がんばります。
次の夜、千鶴はペットショップでのマーキングオナニーを実行し写メールを撮った。 小雨が降っていたのと、日曜日の深夜でトラックの往来が少なかったのが幸いして、何台かやり過ごした後、コートを羽織らずに幹線道路を渡ることができた。 千鶴はペットショップの駐車場を閉鎖している鎖にまたがり、オマンコをこすりつけオナニーする姿をなんとか撮影することができた。 来るときは誰かに見られないかとびくびくしながら来たのだが、なんとか課題をクリアできて気が大きくなったのか、帰りはコートを公園の茂みに隠して、携帯電話だけを持って全裸で堂々と歩いて帰った。 幹線道路を渡るとき、遠くに車のヘッドライトが見えたが、気にすることなく普通に歩いた。 部屋に戻るとパソコンを立ち上げ、早速写真を携帯から転送してメールする。
チョコ:先ほどペットショップでのマーキングオナニーを実行してきました。証拠の写メールを送ります。道路はコートを羽織らずになんとか渡れました。 これで首輪を買いに行ってもいいですよね?
管理者:大変よくできました。とうとうチョコは牝犬になる準備ができたようだね。 首輪を買うときは必ず試着して、自分が着けることを店員さんに言うこと。 もし、その店員さんがチョコの事を理解してくれる人であれば、檻に入れてもらえるように頼んでみたらどうかな?もちろん全裸でだよ。
チョコ:ハードル高そうですけれど、がんばってみます。
千鶴は次の日、すぐにでも首輪を買いに行きたかったのだが、小雨の中を全裸で歩いたせいか熱を出して寝込んでしまった。 医者に行くとインフルエンザと診断され、1週間仕事を休むことになってしまった。 その間に『告白!野外露出』の更新がされ、チョコの最新の告白が掲載された。
チョコ:やっとインフルエンザからか開放されました。明日首輪を買いに行きます。
千鶴は日曜日の夜、夜8時過ぎに首輪を買いに行くことに決めていた。 恥ずかしいので、店にできるだけ他の客がいない日時を選んだのである。 平日の昼間は千鶴も仕事があるし、前の公園に犬を散歩に連れてきて、そのまま店に寄ってゆく人も多いので論外である。 千鶴は首輪を外から眺めるために、何度も会社帰りに遠回りしてカフェの前を通っていた。 金、土曜日の夜ドッグカフェは夜10時まで開いているが、日曜日は9時で閉店してしまう。 金、土曜日と違い、日曜日は翌日から仕事が始まるので皆引きが早いのだ。 特に土曜日は閉店間際までカフェにお客がいることは珍しくないが、日曜日の夜8時を過ぎた時点でお客がいるのを、千鶴は1度しか見たことがなかった。
千鶴がペットショップを訪れたとき、もくろみ通りショップに他の客はおらず、女性スタッフ1人だけだった。
「いらっしゃいませ。カフェをご利用ですか?」 「い、いえ。あの、ショーウィンドウの首輪を見せて欲しいんですけど・・・」 「黒と赤とございますが、どちらのほうでしょうか?」 「赤をお願いします」 「かしこまりました」
そのスタッフはウインドウを開けて、赤い首輪を取り出した。 ネームプレートには"店長 坂下玲子"とある。 「これは当店のオリジナル商品になります。デザイン上、サイズ調整が出来ませんので、ペットの首周りを測っていただいて、合うものをご購入いただきます。そのため1cm刻みでサイズを用意してありますが、合うものが無い場合はオーダーとなり、1ヶ月ほどお時間を頂いております」 「これはどうやって開けるのですか?留め金が無い様ですけれど?」 店長は、全周に配置された金色のピラミッド金具の1つをスライドさせると、その金具のから1cmほど離れたところからベルトが外れた。 「このように一見どこが金具かわからないようにしてあるのがこの首輪の最大の特徴です。また、この首輪自体が高価なため紛失、盗難防止のため鍵をかけることが可能です」 「どうやって鍵をかけるのですか?」 「この首輪の側面に小さな穴が明いていますね、そこに特殊なピンを刺し込むんです。そうすると金具がスライドしなくなります。一度ピンを刺してしまうと首輪を壊さない限りはずすことは出来なくなります」 「・・・それはいいです」 「承知いたしました。同じデザインで別の色もありますが、お色は赤でよろしいでしょうか?」 「はい、この赤とても綺麗ですね」 「ええ、この赤はメス犬に最もふさわしい色ということで、私が特別にセレクトいたしました。赤をお選びと言うことはお客様のペットはメスということでよろしいでしょうか?それに今日はペットをお連れではないようですが、サイズはどういたしましょうか?」 「え、ええと・・・、私と同じサイズなので私の首回りを測ってください」 「承知いたしました」 店長はメジャーを取り出すと、千鶴の首にあてて首周りを測る。 「35cmですね。ちょうど在庫がございますので試着されますか?」 「お願いします」 店長はカウンター下の引き出しから箱を取り出し蓋を開けた。 中には新品の真っ赤な首輪が入っていた。 「どうぞ」 千鶴はこれが自分の首に嵌まるのかと思うと、伸ばした手が震えた。 金具をスライドさせて首輪をひらく。自分で首に嵌めようと思うのだがうまくゆかない。 「お手伝いしましょうか?」 「す、すみません。お願いします」 店長は首輪を千鶴の首に巻きつけると、慎重に金具を差し込んだ。 カチッと音がして首輪が固定される。千鶴は大きなため息をついた。 「そこに鏡がございます」 カウンターの横に1m四方ほどの鏡が取り付けられている。 そこに写った自分の表情に千鶴は驚いた。 潤んだひとみ、上気した頬、少しほつれた髪、欲情した女そのものだった。 だが次の瞬間、店長の言葉に千鶴の表情は凍りついた。 「とってもお似合いですよ、チョコさん。あなたのためにデザインされたような首輪ですね」 「・・・な、なぜ?」 「チョコさん、『告白!野外露出』に投稿しているでしょう?私も読者なんですよ。チョコさんの投稿とても楽しみにしていますの」 「でもどうして私のことが?」 「あんなことを投稿してはだめですよ。ドッグカフェ、オリジナルの首輪、幹線道路、公園、これだけそろえば、当店のことを知っている人はすぐに気がつきますよ?」 千鶴は、まさかその程度のことで自分の素性が特定されてしまうとは思いもしていなかった。 「それにマーキングのことも。当店にも防犯カメラはあるんです。先週のチョコさんの映像、しっかり保存してありますよ」 千鶴は自分のうかつさを呪った。 もしかしたら他の場所でも防犯カメラに写っているかもしれない。 店長は千鶴の後ろから耳元にささやいた。 「チョコさんがこんな近くにいるとは思わなかったわ。偶然ってこわいのね」 「わ、私をどうするつもりですか?」 「どうもしないわ。あなたの望みを叶えてあげるだけよ。それが私の望みでもあるの」 「あなたの望み?」 「そう、いつかチョコさんみたいな娘をペットとして飼ってみたかったのよね」 「・・・」 「さあ、服を脱ぎなさい。もうあなたには必要の無いものよ」 千鶴はまるで催眠術にでもかかったのかの様に素直に服を脱いだ。 一糸纏わぬ姿になると、何も命じられていないのに4つんばいになる。 「よくできました。いい子ね、チョコ」 そういうと店長は千鶴の頭をなでた。 店長は千鶴の服と下着を集めるとまとめてゴミ箱にほうりこんだ。 それから再び引き出しを開けてリードを取り出すと、千鶴の首輪に取り付けた。 「さあ、牝犬の調教を始めましょう」
続く
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