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    チョコのペットライフ(後編)

                           
                            作:TEKE・TEKE


 千鶴は全裸で閉店するまでの間、いつお客がくるのかと怯えながら牝犬の基本的な動作と仕草、4つんばいでの歩行、お手、お座り、ちんちん、などを何度も練習させられた。
 店長は、自分のことを『玲子様』と呼ぶように千鶴に言った。
 玲子は乗馬用の鞭を持ち、千鶴の動作が遅れたり、ポーズの取り方が不十分だったりすると、背中やお尻、太腿をピシリと打った。
 強くはなく、皮膚が赤くなる程度だったが、生まれて初めて振るわれる鞭に千鶴は恐怖を覚え、必至になってポーズを覚えた。

「ねえ、チョコ、あなた"眠り姫のポーズ"って知っているわよね? 以前『告白!野外露出』の掲示板で話題になったポーズよ」
 両手を頭の後ろで組んで、背筋もしっかり伸ばして歩くポーズ。千鶴がうなずくと、
「でもあれは人間用のポーズだからチョコにはできないわね。だからちょっと改良しましょう。そうね、両手を頭の後ろで組んで、背筋もしっかり伸ばしたまま、股を大きく開いてしゃがむのよ」
「そんな格好をしたら全部丸見えになっちゃいます・・・」
「あら、それを狙ったのよ。発情した牝犬チョコのオッパイとオマンコを大勢の人に見てもらえるポーズなのよ。嬉しいでしょう?『ご開帳!』じゃちょっと言いにくいし・・・、『お開き!』でどうかしら? チョコ、私が『お開き!』と言ったらこのポーズをとるのよ」

 その後、千鶴は『お開き!』のポーズを何度も練習させられた。
 千鶴は羞恥心からどうしても脚を閉じ気味にしてしまい、内腿を何度も鞭で打たれた。
 ようやく玲子が満足できる『お開き!』のポーズが取れるようになったとき、千鶴の内腿は真っ赤に腫れ上がり、千鶴自身は半べそをかいていた。
「覚えの悪い犬には罰が与えられるのよ。よく覚えておきなさい」
 千鶴はこくこくとうなずく。脚は疲労でぶるぶると震え、内腿がひりひりと痛んだが、千鶴は必死でポーズを取り続けた。
 そのままの姿勢で1分以上いただろうか、不意に玲子が屈みこみ、千鶴を優しく抱きしめた。
「ちゃんと芸ができた犬にはご褒美があるのよ」
 玲子は千鶴を抱きしめたまま、右手を千鶴の股間に差し入れた。手のひらで千鶴のオマンコをそっと包み込むと、優しく愛撫し始めた。
「あ、ああ・・・」
 初めて他人にオマンコを愛撫されるあまりの気持ちよさに千鶴は酔った。今まで経験したことが無いほどびしょびしょに濡れているのがわかる。
「気持ちよかったら、ちゃんと口に出して言いなさい」
「ああ、いい、玲子様、気持ちいいです・・・」
「どこが気持ちいいの?」
「オマンコ、オマンコが気持ちいいの・・・」
「イキそうなの?」
「・・・はい、イキそうです」
「だめよ、まだイッちゃだめ。私がいい、と言うまで我慢しなさい」
「は、はい、我慢します」
 玲子は人差し指と中指を膣に差し入れかき回しながら親指でクリトリスを刺激する。千鶴は眼を閉じ、口を真一文字にきつく結んでイキそうになるのを何とか耐える。
 玲子は千鶴の耳たぶを甘噛みし、耳の穴に舌を這わせる。
「ひいっ、だ、だめ!」
 思わぬ攻撃に千鶴が悲鳴をあげる。玲子の指を千鶴の膣がキュウキュウと締めつける。
「いいわよ、チョコ、思いっきりイキなさい。イクときに『牝犬チョコ、イキます!』ってちゃんと言うのよ」
 玲子から許しが出た瞬間に、千鶴は絶頂に達していた。
「ああ、いい、イク、イク、牝犬チョコ、イキます!」
 千鶴は激しく体を震わせながらイキ続ける。今までこんな絶頂など経験したことは無かった。
「あ、や、いや・・・」
 気がつくと千鶴はオシッコを漏らしていた。千鶴のオシッコが玲子の手を濡らす。
「まずはトイレの躾をしなければならないわね」
「ごめんなさい、玲子様、ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
 千鶴はいつまでも謝り続けた。

 千鶴は自分の粗相を自ら始末させられたあと、店の裏側に隣接する玲子の自宅に連れて行かれ、玲子と一緒にお風呂に入った。
 千鶴は自分で体を清めることを許されず、玲子のなすがままに全身を洗われ、愛撫されて、何度もイカされた。
「チョコ、明日は仕事があるの?」
「今日までインフルエンザで1週間休みました。明日医者に行ってOKを貰ってから出勤予定ですけれど、まだ会社には連絡していません」
「それなら、もう2,3日休みなさい。今晩はここに泊まるのよ。チョコの望み通りケージに入れてあげるわ。そして明日は色々とお話しましょう」

 千鶴はその夜、全裸に首輪の姿でペットショップのケージの中に入れられて鍵をかけられた。
 千鶴が病み上がりだったので玲子は毛布を1枚用意してくれた。千鶴はそれに包まる。
 元から居た犬たちはよく躾がされているらしく、千鶴が彼らのテリトリーに入ってきても、吼えたり、騒ぎ立てることもなくおとなしくしていた。
 繰り返された訓練と愛撫にすっかり疲れていた千鶴はすぐに眠ってしまった。
 翌朝、千鶴は会社に電話をかけ、もう2,3日休むことを告げた。インフルエンザのため、会社は何の疑いも無く了承してくれた。
 そのあと、再び玲子の家にゆき、朝食をとりながらいろいろと話をした。
 玲子はある大物実業家の元愛人で、その方が無くなったとき、手切れ金としてこの土地を譲り受け、長年の夢であったペットショップを開店したのだった。
 愛人時代に培った人脈で、セレブ相手の高級ペットショップ兼ドックカフェとして安定した経営を行っている。
 千鶴も自分の本名や住所、幼いころの親戚のペットショップでの体験などを話した。

「それで今後千鶴はどうしたいの? 私に飼われたいの?」
「わかりません。玲子様に飼われてみたい、とは思いますけれど、今までの生活を全て捨ててしまう気にもなれません。『告白!野外露出』の管理者さんは、私の願望は異常なことじゃない、といってくれましたけれど、自分自身でどう受け止めていいのかわからないんです」
「じゃあ、しばらくここに通ってみたら?仕事が終わったら店に来て、閉店までケージの中で過ごすの。閉店したら1時間ほど調教してあげるわ。もし途中で嫌になったら、もう来なくてもかまわない。常連さんの中にチョコの興味を示す方もたぶんいるから、もしあなたが望めば、その方を交えてもいいわよ。そのかわりお互い秘密厳守でね」
「わかりました。考えてみます」
「じゃあとりあえず今日は1日ケージの中で過ごしなさい。あとで餌を持っていってあげるわ」
 千鶴は再びケージの中に入れられ、丸1日そこで過ごした。
 食事は犬用の餌皿に盛られたチャーハン。千鶴はそれを手を使わずに食べるよう命令され、文字通り犬喰いした。
 ペットを見に来たお客も何人かいたが、幸い奥のほうにある大型犬のケージのほうまでは入ってこなかった。
 だが6時を回ったころ、1人の女性がペットショップに入ってきて千鶴のケージの前に立った。その時千鶴は居眠りをしており、前に立たれるまで全く気がつかなかった。
「まあ、かわいいワンちゃんだこと」
 その声に千鶴は飛び起きた。
 見上げると高価そうなブランドスーツを着たキャリアウーマンが立っていた。驚いた千鶴は思わずケージの奥まであとずさりして裸であることを隠すように体を丸めた。
「あら、いらっしゃいませ。慶子様」
「玲子さん、連絡ありがとう。さっそく見に来たわ。この子がそうなのね」
「ええ、そうです。ほら、チョコ!出ていらっしゃい!」
 玲子に命令されて、仕方なく千鶴はケージから這い出た。
「お開き!」
 千鶴は何度も繰り返し覚えさせられた『お開き!』のポーズを反射的に取った。
「あら、この子はトリミングが必要なようね?」
「はい、慶子様に手伝っていただこうと思ってそのままにしておきました」
「トリミング?」
「毛並みをきれいにそろえることよ。でもチョコの場合は剃ってしまうのだけど・・・」
「剃るって?」
「ここの事よ」
 慶子は千鶴の前に屈みこむと、大股開きして丸見えになっていた千鶴の恥毛に触れる。
「レーザーで永久脱毛してもいいんだけど、それだと楽しみが半減してしまうからね」
 慶子はそのまま千鶴のオマンコを弄び始める。
 千鶴は『お開き!』のポーズを取ったまま、動かなかった。
「ふふっ、よく調教されているのね。濡れてきたわよ」
「ええ、前から慶子様に相談を受けていた件ですけれど、この子どうか、と思って・・・」
 慶子は立ち上がると玲子と密談を始めた。
「美雪もがんばってくれているけれど、あの子一人でこなすのはもう限界ね」
「そうですね。それから城ヶ崎様から、ご連絡がありまして、やはりコリーにすると・・・」
「"ラッシー"ね。だいぶ悩まれていたけれど、私の見立て通り、奥様とあの仔の相性が一番よかったみたいだったから・・・」
「納品はいつになりますか?」
「もう調教は完了しているから、いつでもOKよ。日時を城ヶ崎様と打ち合わせて連絡してちょうだい」
「わかりました。それにまた、伊集院様から注文が入りまして・・・。それが今度はドーベルマンをご希望で・・・」
「ドーベルマンだと、すぐに調教が終わりそうなのは"ビリー"しかいないわよ。あの仔、独占欲が強いから大変よ。それと"アポロン"はどうするのかしら?あの2匹を相手にするのはいくら伊集院様でも無理じゃない?」
「それが、"ビリー"はお知り合いに仲介するそうなんです」
「その方は経験があるのかしら?」
「それがどうも初心者らしくって・・・」
「初心者に"ビリー"は危険よ。へたをすればその方のほうが従わされてしまうわ」
「どうも伊集院様、それを狙っている様です。その奥様を"ビリー"に夢中にさせて、旦那との間に不和を起こさせたいみたいで・・・」
「なるほど、そういうこと。セレブの奥様の世界もいろいろあるものね」
「はい。"ビリー"とその奥様がヤッているところを旦那に発見させて・・・」

 玲子と慶子の密談の内容は、千鶴には何のことだかさっぱりわからなかったが、顧客の注文について話し合っていることだけは理解できた。
 その時、聞き耳を立てている千鶴に気がついた慶子が玲子の言葉を遮った。
「チョコ、あなたにはまだ早いわ。今は玲子にしっかり牝犬になれる様に調教してもらいなさい」

 慶子が帰ると、玲子が千鶴に説明した。
「ちょっと喋りすぎたみたいだけどまあ、いいわ。慶子様はブリーダーをしていて、主に大型犬の繁殖を専門にしていて、基本的な躾もやっていただいているの。うちはその犬達を委託していただいてお得意様に販売しているのよ。それとその犬達の再調教もお願いしているのよ。欲求不満のセレブの奥様達のための特別な調教をね。まあ、実際調教しているのは美雪って娘なのだけれど、注文が増えて、美雪だけでは手がたりないのよ。だから、いずれチョコにも手伝ってもらうことになるわ」
「美雪さんって?」
「チョコと同じよ。慶子様が飼っている牝犬なの。そのうち会わせてあげるわ」
 千鶴は驚いた。
(私と同じ? 牝犬? 飼われているの? そうなんだ! 私と同じ願望を持った人がいたんだ。管理人さんの言っていた通り、私だけじゃなかったんだ。美雪さんてどんな人なんだろう? いくつぐらいなのかな?何年くらい飼われているのだろう? その生活に満足しているのだろうか?幸せなのだろうか? 犬の調教をしているって聞いたけど、どんなことをしているんだろう?)
「あ、あの美雪さんってどんな方なんですか?」
「ふふっ、知りたい?」
「はい!」
「チョコが立派な牝犬になれたら教えてあげるわ」
「・・・お願いします」
「じゃあ、早速おさらいしましょうか」
 再び千鶴は牝犬の基本的な動作と仕草、4つんばいでの歩行、お手、お座り、ちんちん、お開きなどを練習させられたが、それらを千鶴は1度で完璧にこなした。
「よくできたわ、チョコ。よっぽど美雪のことが聞きたいのね?」
「はい!」
「じゃあ、ケージに入りなさい」
 千鶴はケージに入ると、お座りの姿勢をとった。正座した状態で脚を開きその間に両手をつく。
 頭を上げて玲子のほうをを向く。玲子は千鶴の前にしゃがむと話を始めた。
「美雪はね、中学生のとき初めてここに来たの。最初のうちはペットショップにいた犬が気に入って会いに来ていたと思っていたのだけれど、なんとなく挙動不審だったわ。そのうちその犬が売れてしまって、美雪はひどく落ち込んでしまったの。それで元気づけるつもりでその犬がしていた首輪を美雪にあげたのよ。でも犬が売れてしまったのに、また毎日通ってきて、からっぽのケージを見つめていたわ。これは何かある、と感じた私は罠をしかけたの」
「罠ですか?」
「この後入れる犬がいないため、次の日にそのケージを処分する、と美雪に言ったの。そして美雪に店番を頼んで戸締りまでしてもらうようにしたの。案の定、美雪は店を閉めたあと自ら全裸になって首輪をしてケージに入ったのよ。ご丁寧にケージについていた南京錠までかけたわ。鍵がカウンターにおいてあるの美雪は知っていて、それを持ってケージに入ったようだけど、南京錠を同型の別のものに変えておいたから当然鍵は合わないわ」
「うわっ、出られなくて美雪さん焦ったでしょうね」
「そこに私が出て行って、問い詰めたの。でも美雪は頑なに牝犬願望を認めようとしなかったわ」
「どうしてですか?」
「普通の中学生の感覚からしたら、全裸になってケージに入るなんて変態そのものよね。中学生の美雪が、チョコみたいにアダルトサイトのネットに簡単に投稿して、自分の感情がそれほどおかしなものではない、なんてアドバイスももらえないわ。だから自分は変態ではない、こんなのは単なる好奇心、気の迷いだ、と思いたかったのね」
「それで美雪さんはどうなったのですか?」
「家出したことにして、2,3日ゲージの中で過ごしてもらったわ。閉店したらチョコと同じように牝犬の基本的な動作と仕草を練習させたのよ」
「でも、中学生だったら両親とか心配しませんでしたか?」
「中3で進路で悩んでいたから、すぐに中学を辞めてどうしても犬のトリマーになりたい、という事にしたの。美雪の恥ずかしい写真をたくさん撮っておいて、それを盾にとって美雪を承諾させたわ。私がご両親とお話して、とにかく中学卒業だけはさせる、という条件で預かることにしたのよ。美雪はのこり半年を、ここから学校に通って夜は毎晩全裸に首輪だけの姿でケージの中ですごしたのよ。そう、そのチョコの入っているケージでね」
「ここに美雪さんがいたんですね」
「ええ、美雪にはもちろんトリマーの練習もさせたわ。時々母親が見に来ていたからね。美雪は意外と手先が器用だったのでトリマーの仕事は合ったみたいね。センスもよかったし。卒業するころには結構な腕前になっていたわ。それと牝犬の調教のほうもね。でも羞恥心が強くて、大変だったのよ。いまチョコが1日でマスターした動作が出来るようになるまで1ヶ月かかったのよ。その点チョコは優秀ね」
「その後、美雪さんは?」
「中学卒業後、トリマーとして3ヶ月ほど働いていたんだけれど、慶子さんに気に入られて彼女のところに転職したの。慶子さんはブリーダーをしているから、その専属トリマー兼メイドとして働くことになったのよ。でも実際にはペットとして飼われているの。もう4年になるかしら。さすがに慶子さんや私の前ではなんとか牝犬に徹しているけれど、いまだにお客様の前では恥ずかしがってちゃんと芸ができないことがあるそうよ。でも慶子さんはそれが良いんだって。いつまでも羞恥心を持っているほうが、見ていて楽しいし可愛がりがいがあるって言っていたわ」
「そうなんですか・・・。それで、特別な調教って何をしているんですか?」
「やっぱり、聞きたい?」
「・・・はい」
「そうね。美雪が何をしているのか知らなければ、チョコも今後どうするのか決心できないわね」
「お願いします」
「趣味を持っていないセレブの奥様って、意外と暇なのよ。それに恋人のときはラブラブだったのが、結婚したとたん夜の生活はおざなりになってしまって、性的に欲求不満の奥様も多いのよ。でも浮気は世間体もあるし、なかなか踏み切れないわ。そこで重宝されるのがうちの犬達なの。バター犬って知っているわよね?」
「ええと、アソコにバターを塗って犬に舐めさせるってやつですか?」
「そう。でもそれだけじゃ物足りないから、人間の女性とセックスできるように仕込むのよ。いわゆる獣姦ってやつね。そういうやつのビデオは見たことがある?」
「ネットで写真なら見たことがありますけれど、本当に出来るんですか?」
「もちろん大型犬でないと難しいけれど可能よ。犬のペニスって凄いのよ。牝と交尾して膣にしっかり入り込むと根元がこぶ状に膨らんで抜けなくなるの。その状態で間欠的に射精が30分以上も続くのよ。牝を確実に妊娠させるためのものね。もちろん人間と犬ではDNAが違うから妊娠する心配はないけれど、これによって生じる快感は人間の男では決して与えられないものよ。この快感に虜になる女性は多いわ」
「そんなにすごいんですか?」
「ふふっ、試してみる?」
「あ、あの・・・」
「残念ながら調教済の犬はここにいないの。全部慶子さんのところよ」
「・・・そうなんですか」
「あら、期待してた?」
「い、いえ、そんな」
「犬を人間の女性とセックスできるように調教するって結構大変なのよ。まず頭の良い犬でないとだめね。品種によっても性質が異なるからその選定も大事よ。そして子犬のときからしっかり人間の命令に従うように躾をして、1歳を超えたあたりから裸の女性に慣れさせて、奉仕することを覚えさせるの。最初はバター犬として女性の体を、特に性器部分を舐めさせる訓練をするのよ。精通をするようになると、女性の手でしごかれたり、フェラチオされることに徐々に慣らしていって、人間の女性と交尾が出来る体格まで成長したら、筆おろしさせるの。その筆おろしを美雪が担当しているのよ。小柄の女性でないと子犬とは交尾が難しいからね。あとは十分に経験を積ませてからセレブの奥様達にレンタルするのよ。子犬から商品になるまで2年半から3年ほどかかるわ」
「そんなに大変なんですか?」
「そうよ。しっかり調教した犬でないと、奥様を噛んだり、全然言うことを聞かなかったりで、トラブルになってしまうのよ。だから他では簡単にまねできないの。その代わり利益も大きいわ」
「その、レンタル料ってどのくらいなんですか?」
「お試し1週間で10万円、正式契約で1ヶ月30万円よ。まあ、メイドを1人雇う程度だから奥様達にとってはたいした金額じゃないわ。人間の浮気相手と違って犬達は従順で、しっかり奉仕してくれるし、飽きたら契約解除すればよいだけで、あとくされも一切無いわ。それに意外と夫婦仲の修復にも役立っているのよ」
「どういうことなんですか?」
「いままで奥様を見向きもしなかった旦那が、奥様を抱くようになったのよ。犬に犯される奥様を見てえらく興奮したらしいわ。もっとも犬の良さに目覚めてしまった奥様は旦那のモノでは物足りないみたいだけれど、旦那が浮気をしなくなっただけましみたいね」
「ふーん」
「それでうちの噂が口コミで広がっていって注文が一気に増えたのよ。いま美雪は交尾専用の牝犬としてフル回転の状態で、食事も交尾しながら犬喰いしているらしいわ」
「うわあ、大変そうですね」
「だからチョコが美雪を手伝ってくれると、こっちもものすごく助かるんだけど・・・」
「ごめんなさい、さすがにまだそこまではできません」
「・・・そうね。それでチョコはこれからどうしたいの?」
「しばらくここに通ってもいいですか?」
「ペットとしてってこと?」
「はい」
「・・・チョコ、今の仕事は面白いの?」
「可もなく不可もなくって感じですね。まあ接客業は嫌いじゃないですよ」
「じゃあ、今のところを辞めてうちで働かない?お給料同じだけ出すわ」
「えっ?本当ですか?」
「その代わり住み込みよ。もちろんチョコの部屋はあのケージね。閉店したら全裸に首輪だけの姿でずっと過ごすのよ」
 千鶴はしばらく考えた。きっとこれは私の運命に違いない。玲子さんに全てを任そう。
「わかりました、よろしくお願いします」

 こうしてチョコのペットライフが始まった。
 これから千鶴は玲子にペットとして飼われるのだ。
 あの小説にあったペット契約書を印刷し、千鶴は自分の名前をサインし、実印を押して玲子にわたした。
 もちろん法的拘束力など無いのだが、千鶴自身はそれに忠実に従おうと決心していた。
 もしかすると来年の今頃は慶子様のもとで、美雪とともの犬たちの相手をしているかもしれない。
 でもそれもいいかもしれない、と千鶴はすでに思い始めていた。


チョコ:お久しぶりです。長い間連絡できずにすみませんでした。重大なご報告があります。
チョコは素晴らしいご主人様と出会い、この度正式に牝犬として飼って頂く事になりました。
まだまだ未熟ですが、りっぱな牝犬になれるように精進してゆきますのでこれからもよろしくお願いいたします。

管理者:おめでとう、チョコ。ようやくチョコの夢がかなったのだね。もし差し支えなければ経緯を教えて欲しいのだが・・・。

チョコ:ちょっと話しづらい部分もあるのですが、今回は特別にご主人様のお許しを頂いてご報告させていただきます。
以前お話していましたペットショップに首輪を買いに行きました。
アドバイス頂いた通りに試着させてもらいましたが、そこで驚くべきことが起こりました。
ご主人様(ペットショップの店長様です)は私のことを知っていたのです。
ご主人様も『告白!野外露出』の読者で私の告白を読まれていたのです。
私の告白で出てきたペットショップがご自分の店であることはすぐに分かったそうです。
それで防犯ビデオをチェックされて、深夜ペットショップ前で行ったチョコの露出がビデオに全部写っていたのだそうです。
そこにチョコが首輪を買いにいってしまったため、まず間違いないと思われたそうです。
首輪を嵌められた私は牝犬になるための調教を受けました。
その夜は私の望み通りケージの中で寝ました。
次の日ご主人様と色々話し合って、私はご主人様に牝犬として飼われることを決心いたしました。
今の仕事をやめて、ご主人様のショップに住み込んで、昼は店員として働き、夜は牝犬になるための調教を受けることになりました。
今はまだご報告できませんが、立派な牝犬になれたら特別なお仕事をすることになっています。
その様子は後日改めて報告させて頂きます。

管理者:そうか、ご主人様もチョコの告白を読んでいたのだね。
個人情報には十分注意していたつもりですが、偶然も重なってご主人様は自分の店であることがわかってしまったのだね。
特別なお仕事というのが気になるが、またご主人様のお許しがいただけたら詳しい報告をお願いしますね。
楽しみにしていますよ。ご主人様にもよろしくお伝えください。

                                  終わり


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